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公開番号2024028081
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-01
出願番号2022196354
出願日2022-12-08
発明の名称感熱記録材料の製造方法
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類B41M 5/337 20060101AFI20240222BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】高い印字濃度が得られ、地肌の赤かぶりが少なく、製造安定性に優れた感熱記録材料を得ることができる感熱記録材料の製造方法を提供する。
【解決手段】感熱記録層は染料前駆体として3,3-ビス(1-n-ブチル-2-メチル-3-インドリル)フタリド、3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオランから選ばれる少なくとも一種と、該染料前駆体の分散剤としてエステル化度が15%以上のマレイン酸系共重合体およびHLB値が10以上のノニオン系界面活性剤を含有し、該染料前駆体に対する該ノニオン系界面活性剤の含有量を0.15質量~4質量%とした条件下で該染料前駆体を湿式粉砕する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
支持体上に染料前駆体および顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録材料の製造方法であって、該感熱記録層は染料前駆体として3,3-ビス(1-n-ブチル-2-メチル-3-インドリル)フタリド、3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオランから選ばれる少なくとも一種と、該染料前駆体の分散剤としてエステル化度が15%以上のマレイン酸系共重合体およびHLB値が10以上のノニオン系界面活性剤を含有し、該染料前駆体に対する該ノニオン系界面活性剤の含有量を0.15質量~4質量%とした条件下で該染料前駆体を湿式粉砕することを特徴とする感熱記録材料の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高い印字濃度が得られ、地肌の赤かぶりが少なく、製造安定性に優れた感熱記録材料を得ることができる、感熱記録材料の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
感熱記録材料は、一般に支持体上に電子供与性の染料前駆体(以下、染料前駆体と記載する。)、および電子受容性顕色剤(以下、顕色剤と記載する。)を含有する感熱記録層を設けたものであり、該感熱記録層を熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することにより、染料前駆体と顕色剤とが瞬時に反応し記録画像が得られるものである。このような感熱記録材料は、比較的簡単な装置で記録画像が得られ、保守が容易なこと、騒音の発生がないこと等の利点があり、計測記録計、ファクシミリ、プリンター、コンピューターの端末機、ラベル印字機、乗車券、チケットの発券機等、広範囲の分野に利用されている。特に近年は、ガス、水道、電気料金等の領収書、金融機関のATMの利用明細書、各種レシート等、財務関係の記録用紙やPOSシステム用の感熱記録ラベルあるいは感熱記録タグ等にも感熱記録材料が用いられている。
【0003】
これらの用途では、高い印字濃度を示す感熱記録材料が要望されている。この要求を満たすために、染料前駆体は、サンドグラインダー、ボールミル、アトライター、ビーズミル等の粉砕機にて湿式粉砕する方法により微粒化して用いられる。微粒化された染料前駆体を用いることで、加熱により染料前駆体が溶融しやすくなり、溶融した染料前駆体が顕色剤と分子レベルで混じり合い発色反応が促進される。
【0004】
また、感熱記録材料については、黒発色のみならず、赤発色の感熱記録材料が使用される場合がある。赤発色の感熱記録材料は、黒発色の感熱記録材料と比較して、地肌の赤かぶりが目立つ傾向であり、地肌の赤かぶりが少ない感熱記録材料が要求されている。
【0005】
赤色に発色する染料前駆体として3,3-ビス(1-n-ブチル-2-メチル-3-インドリル)フタリドや3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオランが知られている。例えば、特開2006-281473号公報(特許文献1)には、低温印字部と高温印字部との色分離がよく、各色調の画像部の耐光保存性に優れ、長時間の耐光試験においても発色機能の低下が抑制された多色感熱記録材料として、3,3-ビス(1-n-ブチル-2-メチル-3-インドリル)フタリドと3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオランを含有する多色感熱記録材料が記載されている。しかしながら、近年では感熱記録材料の使用環境はより過酷になってきており、感熱記録層に3,3-ビス(1-n-ブチル-2-メチル-3-インドリル)フタリドや3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオランを含有する感熱記録材料は地肌の赤かぶりの点で十分満足できるものではなかった。
【0006】
染料前駆体を湿式粉砕する際に、分散剤としてノニオン系界面活性剤を用いることで地肌かぶりが改善できることが知られており、例えば特開平6-206374号公報(特許文献2)や特開2002-283727号公報(特許文献3)に記載される。しかし、この技術を用いて、3,3-ビス(1-n-ブチル-2-メチル-3-インドリル)フタリドや3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオランを分散した場合、該染料前駆体を含有する分散液がゲル化したり、分散質が沈降、凝固したりするなど製造安定性に問題を有していた。また、染料前駆体を湿式粉砕する際に、分散剤としてスチレンマレイン酸共重合体を用いることで地肌かぶりが改善できることが知られており、この事は例えば特開平8-39931(特許文献4)に記載される。しかし、この技術を用いた場合、3,3-ビス(1-n-ブチル-2-メチル-3-インドリル)フタリドや3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオランを使用する感熱記録材料の地肌の赤かぶりが悪化する問題を有していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2006-281473号公報
特開平6-206374号公報
特開2002-283727号公報
特開平8-39931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、高い印字濃度が得られ、地肌の赤かぶりが少なく、製造安定性に優れた感熱記録材料を得ることができる感熱記録材料の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
支持体上に染料前駆体および顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録材料の製造方法であって、該感熱記録層は染料前駆体として3,3-ビス(1-n-ブチル-2-メチル-3-インドリル)フタリド、3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオランから選ばれる少なくとも一種と、該染料前駆体の分散剤としてエステル化度が15%以上のマレイン酸系共重合体およびHLB値が10以上のノニオン系界面活性剤を含有し、該染料前駆体に対する該ノニオン系界面活性剤の含有量を0.15質量~4質量%とした条件下で該染料前駆体を湿式粉砕することを特徴とする感熱記録材料の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によって、高い印字濃度が得られ、地肌の赤かぶりが少なく、製造安定性に優れた感熱記録材料を得ることができる感熱記録材料の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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