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公開番号2023103835
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-07-27
出願番号2022004595
出願日2022-01-14
発明の名称感熱記録材料
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類B41M 5/28 20060101AFI20230720BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】赤外線レーザーの照射によって感熱記録材料の表面から生じる噴出物が低減され、高コントラストな画像が得られる感熱記録材料を提供する。
【解決手段】光透過性支持体上に、830nmにおけるモル吸光係数ε(830)と、365nmにおけるモル吸光係数ε(365)の比、ε(830)/ε(365)の値が4.0以上の赤外線吸収色素、非感光性の有機銀塩、および還元剤を含有する画像形成層を有し、JIS K7361-1:1997に基づく全光線透過率が55%以上である感熱記録材料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
光透過性支持体上に、830nmにおけるモル吸光係数ε(830)と、365nmにおけるモル吸光係数ε(365)の比、ε(830)/ε(365)の値が4.0以上の赤外線吸収色素、非感光性の有機銀塩、および還元剤を含有する画像形成層を有し、JIS K7361-1:1997に基づく全光線透過率が55%以上である感熱記録材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線レーザーの照射によって感熱記録材料の表面から生じる噴出物が低減され、高コントラストな画像が得られる感熱記録材料に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
版下材料の作製に用いられる高画質な画像形成方法として、ハロゲン化銀感光材料を用いた湿式処理の画像形成方法が長く一般的に用いられてきた。しかしながら、湿式処理の画像形成方法では現像液や定着液等の廃液処理が必要で環境負荷が大きいことから、湿式処理を必要としない乾式の画像形成方法が種々検討されてきた。現在ではインクジェットプリンター、電子写真、染料熱転写方式等といった画像形成システムが実用化されている。しかしこれらの乾式の画像形成方法は、画像部における優れた遮光性および、非画像部における優れた光透過性を有する、いわゆる高コントラストな版下材料を得ることは困難である。
【0003】
ハロゲン化銀感光材料を用いた湿式処理の画像形成方法と同等の高いコントラストを得ることができる乾式の画像形成方法としては、支持体上に感熱記録層を有する感熱記録材料にサーマルヘッドあるいは赤外線レーザーを用いて画像形成する方法が挙げられる。その中でも、高密度記録、高画質記録の観点からは赤外線レーザーを用いた感熱記録方式が優位である。赤外線レーザーによって描画可能な感熱記録材料としては、例えば特開平6-194781号公報(特許文献1)には、熱的に還元可能な銀源、銀イオン用還元剤、約500~1100nmの波長範囲のレーザー光を吸収する染料、およびポリマー状結合剤を含有する熱記録材料が開示され、特開平10-29377号公報(特許文献2)には、有機銀塩、有機銀塩の現像剤、特定の構造を有するメロシアニン系赤外線吸収色素、および水溶性バインダーを含有する感熱層を有する感熱記録材料が開示されている。また特開2001-10229号公報(特許文献3)には、非感光性有機銀塩、銀イオン用還元剤、バインダー、色調調整剤および750~1100nmの波長範囲の放射線を吸収する吸収剤を含有する熱発色画像形成材料が開示されている。
【0004】
赤外線レーザーを用いた感熱記録方式は、赤外線レーザーを照射することで感熱記録材料を局所的に加熱し、感熱記録層を発色させて描画する。その際、赤外線レーザーは高エネルギーであるため、感熱記録材料の含有成分や感熱記録層の発色過程で生じる副生成物が感熱記録材料の表面から噴出物として揮発あるいは爆散して、感熱記録材料の表面や赤外線レーザー照射装置を汚染するという課題があった。
【0005】
上記課題を解決する方法として、感熱記録層の上に別の層を設けることが知られている。例えば特開2002-311535号公報(特許文献4)には、支持体上に熱現像可能な画像形成層と、特定の水不溶性芳香族ポリエステルを含むバリヤー層を有する熱現像可能な材料が開示され、該バリヤー層が該熱現像可能な材料からの脂肪酸および他の化学物質の拡散を有効に妨げるとの記載がある。特開2004-9583号公報(特許文献5)には、支持体上に非感光性の有機銀塩および還元剤を含有する画像形成層、および保護層がこの順に積層され、支持体から遠いほど架橋剤を多く含有する画像形成材料が開示され、該画像形成材料は像様に加熱あるいは露光後の潜像を加熱現像した際に、表面に浮き出す化合物を低減できるとの記載がある。しかし、赤外線レーザーの照射によって感熱記録材料の表面から生じる噴出物を低減する効果については、いっそうの向上が求められていた。
【0006】
一方、特開平11-34495号公報(特許文献6)には、支持体上に特定のゼラチンと層状の無機化合物を含有する下塗り層と感熱記録層を有する感熱記録材料が開示され、同公報には光透過率調整層を設けることができる旨が記載されている。また、特開2003-1937号公報(特許文献7)には、透明支持体の一方の面に第1の感熱発色層と、全光線透過率が30%以下の光反射層とをこの順に有し、透明支持体の他方の面に第2の感熱発色層を有する感熱記録材料が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平6-194781号公報
特開平10-29377号公報
特開2001-10229号公報
特開2002-311535号公報
特開2004-9583号公報
特開平11-34495号公報
特開2003-1937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、赤外線レーザーの照射によって感熱記録材料の表面から生じる噴出物が低減され、高コントラストな画像が得られる感熱記録材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題は、以下の発明により解決される。
光透過性支持体上に、830nmにおけるモル吸光係数ε(830)と、365nmにおけるモル吸光係数ε(365)の比、ε(830)/ε(365)の値が4.0以上の赤外線吸収色素、非感光性の有機銀塩、および還元剤を含有する画像形成層を有し、JIS K7361-1:1997に基づく全光線透過率が55%以上である感熱記録材料。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、赤外線レーザーの照射によって感熱記録材料の表面から生じる噴出物が低減され、高コントラストな画像が得られる感熱記録材料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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