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公開番号2023140642
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-05
出願番号2022046589
出願日2022-03-23
発明の名称車両構造
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人
主分類B62D 25/20 20060101AFI20230928BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】フロアトンネル部に起因してフロア部に剛性の差が大きい箇所が生じる不具合を、適切かつ容易に抑制することが可能な車両構造を提供する。
【解決手段】車室のフロア部11上に搭載された蓄電装置8と、前側および後側のフロアクロスメンバ4A,4Bと、フロア部11の前側のフロアクロスメンバ4Aよりも車両前方側に設けられたフロアトンネル部12と、フロア部11の後側のフロアクロスメンバ4Bから車両後方側に離間した配置に設けられたシート設置用の段差部11cと、を備えている、車両構造Aであって、フロア部11のうち、後側のフロアクロスメンバ4Bと段差部11cとの相互間の後部領域に設けられた開口部11dと、この開口部11dの上方を塞ぐとともに、後側のフロアクロスメンバ4Bと段差部11cとを橋渡し接続するようにして前記後部領域に接合された補助部材7と、をさらに備えている。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
車室のフロア部上に搭載された蓄電装置と、
この蓄電装置の車両前方側および後方側にそれぞれ位置するようにして前記フロア部の上面部または下面部に接合され、かつ車幅方向に延びる前側および後側のフロアクロスメンバと、
前記フロア部のうち、前記前側のフロアクロスメンバよりも車両前方側の前部領域に設けられた下部開口かつ上向き凸のフロアトンネル部と、
前記フロア部のうち、前記後側のフロアクロスメンバから車両後方側に離間した配置に設けられたシート設置用の段差部と、
を備えている、車両構造であって、
前記フロア部のうち、前記後側のフロアクロスメンバと前記段差部との相互間の後部領域に設けられた上下貫通孔状の開口部と、
この開口部の上方を塞ぐとともに、前記後側のフロアクロスメンバと前記段差部とを橋渡し接続するようにして前記後部領域に接合された下部開口かつ上向き凸のトンネル状の補助部材と、
をさらに備えていることを特徴とする、車両構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などの車両構造に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
本出願人は、車両構造の具体例として、特許文献1に記載のものを先に提案している。
同文献に記載の車両構造においては、フロア部上にバッテリなどの蓄電装置が搭載され、その車両前方側および後方側に前側および後側のフロアクロスメンバが設けられている。また、フロア部には、フロアトンネル部が設けられているが、このフロアトンネル部は、蓄電装置および前側のフロアクロスメンバよりも車両前方側の前部に限定的に設けられている。
このような構成によれば、フロア部のうち、たとえば車両用シート(前席)の下方スペースなどを有効に利用し、蓄電装置をスペース効率よく車両に搭載することができる。また、前側および後側のフロアクロスメンバは、蓄電装置を保護する役割を果たす。
【0003】
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
【0004】
すなわち、フロア部のうち、前側のフロアクロスメンバよりも車両前方側の前部領域は、フロアトンネル部が形成されているのに対し、後側のフロアクロスメンバよりも車両後方側の後部領域には、フロアトンネル部が形成されていない。このため、前側および後側のフロアクロスメンバの前後の剛性の差は大きく、それらの相互間に捩じり変形などを生じ易くなる虞がある。このような虞を生じたのでは、前側および後側のフロアクロスメンバ上に前席である車両用シートを設置した場合に、搭乗者の乗り心地が悪化する。
これを解消するための手段としては、前記した後部領域の一部を上向きに隆起した形状とし、フロアトンネル部と同様な構成の追加のフロアトンネル部をさらに設け、前記した後部領域と前部領域との剛性差を小さくすることが考えられる。ところが、このような手段を採用したのでは、後側のフロアクロスメンバの後面部や、その車両後方側に設けられる後席設置用の段差部(シートライザ部)などが、追加のフロアトンネル部と干渉しない形状に形成しなければならないなどの不利を生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-199897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、フロアトンネル部に起因してフロア部に剛性の差が大きい箇所が生じる不具合を、適切かつ容易に抑制することが可能な車両構造を提供することを、その課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
本発明により提供される車両構造は、車室のフロア部上に搭載された蓄電装置と、この蓄電装置の車両前方側および後方側にそれぞれ位置するようにして前記フロア部の上面部または下面部に接合され、かつ車幅方向に延びる前側および後側のフロアクロスメンバと、前記フロア部のうち、前記前側のフロアクロスメンバよりも車両前方側の前部領域に設
けられた下部開口かつ上向き凸のフロアトンネル部と、前記フロア部のうち、前記後側のフロアクロスメンバから車両後方側に離間した配置に設けられたシート設置用の段差部と、を備えている、車両構造であって、前記フロア部のうち、前記後側のフロアクロスメンバと前記段差部との相互間の後部領域に設けられた上下貫通孔状の開口部と、この開口部の上方を塞ぐとともに、前記後側のフロアクロスメンバと前記段差部とを橋渡し接続するようにして前記後部領域に接合された下部開口かつ上向き凸のトンネル状の補助部材と、をさらに備えていることを特徴としている。
【0009】
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、フロア部のうち、前側のフロアクロスメンバの車両前方側にフロアトンネル部が設けられているのに対し、後側のフロアクロスメンバの車両後方側には、下部開口かつ上向き凸のトンネル状の補助部材が設けられているため、それら2つ領域の剛性の差を少なくすることが可能である。その結果、それら2つの領域の相互間に捩じり変形などを生じ難くし、車両の強度を効果的に高めることが可能である。このようなことから、前側および後側のフロアクロスメンバの上側に前席を設定した場合の乗り心地をよくする効果も得られる。
第2に、前記補助部材は、後側のフロアクロスメンバと所定の段差部とを橋渡し接続しているため、この補助部材が設けられた領域およびその周辺領域の強度を一層高めることが可能である。また、たとえば車両の前突が発生し、その衝突荷重が後側のフロアクロスメンバに作用した際には、この荷重を補助部材を利用して、段差部に伝達させることが可能である。したがって、衝突荷重の伝達性をよくすることもできる。これは、蓄電装置の保護を図る観点からも好ましい。
第3に、補助部材を本発明が意図する状態に設定する作業は容易である。本発明とは異なり、フロア部のうち、後側のフロアクロスメンバよりも車両後方側の後部領域の一部を上向きに隆起した形状として、追加のフロアトンネル部をさらに設ける手段を採用したのでは、後側のフロアクロスメンバの後面部や、シート設置用の段差部が、追加のフロアトンネル部と干渉しない構成とする必要があるが、本発明によれば、そのような必要はない。したがって、製造コストの上昇も抑制することができる。
第4に、補助部材が設置された箇所において、フロア部には開口部が設けられているため、この開口部を、たとえばパーキングブレーキのケーブルなどの通過箇所として利用することも可能である。また、前記開口部は、たとえばシート設置用の段差部にスポット溶接を施す際の作業用開口部として利用することも可能である。
【0010】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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