TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023097458
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-07-10
出願番号2021213571
出願日2021-12-28
発明の名称板材およびその製造方法
出願人株式会社パームホルツ
代理人個人
主分類B27N 3/04 20060101AFI20230703BHJP(木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステープル打ち機一般)
要約【課題】ヤシ樹幹の同一切り出し部から分別された維管束と柔組織を、その特性に応じ両者を合わせて有効利用することによって原料の無駄を生じることなく十分な強度と良好な外観を有する板材を得る。
【解決手段】ヤシ樹幹の同一切り出し部から分別された維管束を主体とする第1分別部とヤシ樹幹から分別された柔組織を主体とする第2分別部が使用され、第1分別部で所定厚の基板部11が構成されるとともに、第2分別部で基板部11の少なくとも一方の面を覆う表層部12が構成され、基板部11と表層部12が熱圧着されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
ヤシ樹幹のから分別された維管束を主体とする第1分別部とヤシ樹幹から分別された柔組織を主体とする第2分別部が使用され、前記第1分別部で所定厚の基板部が構成されるとともに、前記第2分別部で前記基板部の少なくとも一方の面を覆う表層部が構成され、前記基板部と前記表層部が熱圧着されている板材。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記分別は物理的分別である請求項1に記載の板材。
【請求項3】
前記物理的分別は重力分級を主とするものである請求項2に記載の板材。
【請求項4】
ヤシ樹幹から維管束を主体とする第1分別部と柔組織を主体とする第2分別部を分別し、層状とした前記第1分別部の少なくとも一方に、層状とした前記第2分別部を重ねて、これら第1分別部と第2分別部を熱圧着することにより、前記第1分別部で構成された基板部と前記第2分別部で構成された表層部を有する板材を得る、板材の製造方法。
【請求項5】
前記熱圧着を、圧力2?4MPa、温度160~200℃で、20~40分間行う請求項4に記載の板材の製造方法。
【請求項6】
前記分別は物理的分別である請求項4又は5に記載の板材の製造方法。
【請求項7】
前記物理的分別は重力分級を主とするものである請求項6に記載の板材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は板材およびその製造方法に関し、特にヤシ樹幹を分別して得られる維管束を主体とした基板部と柔組織を主体とした表層部で構成される板材およびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ヤシ繊維から製造される繊維板については特許文献1に示されており、ここでは、水中に浸漬したココヤシのヤシ殻を解繊しあるいは油ヤシの空果房を解繊して得たヤシ繊維を加熱圧縮して得られる繊維板が提案されている。また、特許文献2には合板やパーティクルボード等の木質板の表面に、柔組織を含むヤシの粉砕物と多価カルボン酸とを含有するバイオマス組成物を熱圧成形して、木質板の表層に耐水性を付与した木質複合板の製造方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-314524
特開2019-89249
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、ヤシ殻や空果房から得られたヤシ繊維を使用した繊維板を提案するのみで、ヤシ樹幹を構成する柔組織の利用については何も示唆していない。一方、特許文献2では柔組織を含むバイオマス組成物を表面に形成することによって、針葉樹や広葉樹を材料とするパーティクルボード等の木質板の表面硬度を向上させることが示されているが、ヤシ樹幹を構成する維管束の有効利用については何も示唆していない。ヤシ樹幹は主に維管束と柔組織から構成されており、ヤシ樹幹から得られるこれら維管束と柔組織をその特性に応じて両者合わせて有効利用することによってヤシ樹幹を無駄なく使用することが環境保護の観点から求められている。
【0005】
ここにおいて本発明はこのような要請に鑑みたもので、ヤシ樹幹から分別された維管束と柔組織を、その特性に応じ両者を合わせて有効利用することによって原料の無駄を生じることなく十分な強度と良好な外観を有する板材を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本第1発明の板材(1)は、ヤシ樹幹から分別された維管束を主体とする第1分別部とヤシ樹幹から分別された柔組織を主体とする第2分別部が使用され、前記第1分別部で所定厚の基板部(11)が構成されるとともに、前記第2分別部で前記基板部(11)の少なくとも一方の面を覆う表層部(12)が構成され、前記基板部(11)と前記表層部(12)が熱圧着されている。
【0007】
本第1発明によれば、維管束を主体とする第1分別部からなる基板部の少なくとも一方の面に柔組織を主体とする第2分別部からなる表層部が熱圧着されていることにより、板材は十分な機械的強度を発揮する。加えて、表層部の存在によって良好な外観が得られる。また、ヤシ樹幹を主に構成する維管束と柔組織を両者合わせて使用することにより、ヤシ樹幹を無駄なく使用することができ、環境保護に大きく資することができる。また、合成樹脂系接着剤を全く使用することなくヤシ樹幹に含まれるリグニンや糖類、デンプンによると思われる自己接着作用によって第1分別部や第2分別部の内部、および第1分別部と第2分別部が熱圧着され相互に接着されるから、上述のように十分な機械的強度が発揮されるとともに接着剤の使用によるシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド等の発生も十分に抑えることができる。
【0008】
本第2発明では、前記分別は物理的分別である。
【0009】
本第2発明によれば、化学的処理を行わないからヤシ樹幹本来の成分以外のものが分別時に混入することがなく、人体に有害な化学物質が生じるおそれが無い。
【0010】
本第3発明では、前記物理的分別は重力分級を主とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
チェンソーの目立て用具
5か月前
個人
爪楊枝およびその製造方法
4か月前
個人
輪切り板材の加工方法
3か月前
株式会社大和工務店
構面構造
1日前
恒成株式会社
木製荷受台製造装置
1か月前
株式会社マルホン
不燃木材の製造方法
8か月前
工機ホールディングス株式会社
切断機
4か月前
工機ホールディングス株式会社
作業機
7か月前
株式会社カスタム・クール・センター
ヤスリ工具
2か月前
三商株式会社
難燃処理木質建材及びその製造方法
4か月前
太田ベニヤ株式会社
木型用合板の製造方法
5か月前
株式会社ノダ
木削薄片板およびその製造方法
10か月前
株式会社LIXIL
化粧板
7か月前
ホクシン株式会社
中質繊維板の製造装置および製造方法
3か月前
個人
入隅部用補強具
3か月前
三菱鉛筆株式会社
再生自然素材
4か月前
大建工業株式会社
木質ボード
7か月前
株式会社ノダ
化粧板の製造方法
6か月前
大建工業株式会社
木質ボード
7か月前
株式会社マキタ
切断工具
6か月前
株式会社マキタ
卓上切断機
6か月前
株式会社マキタ
卓上切断機
3か月前
DLT株式会社
加工装置
4か月前
トキハ産業株式会社
天板用スクレーパー
7か月前
株式会社マキタ
携帯用切断機
25日前
株式会社愛和ライト
改質木材の製造方法
3か月前
株式会社名南製作所
単板の脱水装置および単板の脱水方法
6か月前
香河凱王圧密木科技有限公司
定尺圧密木の自動化生産ライン
1日前
株式会社太平製作所
ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置
1か月前
工機ホールディングス株式会社
作業機
4か月前
大建工業株式会社
突板化粧材
5か月前
株式会社太平製作所
板材昇降式横型ホットプレス装置
3か月前
戸田建設株式会社
プレストレスト木材及びプレストレスト木材の複合体
3か月前
個人
側刃付きメタルソーと側刃付きメタルソーの製造方法及び加工方法
3か月前
パナソニックIPマネジメント株式会社
圧縮木材の製造方法
2か月前
パナソニックIPマネジメント株式会社
圧縮木材の製造方法
2か月前
続きを見る