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公開番号2024000088
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-05
出願番号2022098636
出願日2022-06-20
発明の名称単板の脱水装置および単板の脱水方法
出願人株式会社名南製作所
代理人個人
主分類B27D 1/00 20060101AFI20231225BHJP(木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステープル打ち機一般)
要約【課題】単板の脱水装置において、第1ロールや第2ロールの耐久性を向上すること。
【解決手段】上側ロール4および下側ロール6と回転軸20との動力伝達経路上にクラッチ30を配置する。そして、単板のうち節などのように他の部分に比べて圧縮強度が極めて高い部分が存在しない部分が上側ロール4および下側ロール6間を通過するときや、上側ロール4および下側ロール6と単板との間にゴミなどの夾雑物が介在していない状態で上側ロール4および下側ロール6間を単板が通過するときは、クラッチ30によって上側ロール4および下側ロール6を回転軸20に接続する。一方、節や夾雑部が介在している状態で、上側ロール4および下側ロール6間を単板が通過するときは、クラッチ30による上側ロール4および下側ロール6と回転軸20との接続を解除する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
単板の含有水分を脱水する単板の脱水装置であって、
フレームと、
該フレームに回転可能に支持された第1ロールと、
該第1ロールに対して前記単板の板厚よりも小さい距離を隔てた位置において、前記第1ロールに平行に配置されると共に前記フレームに回転可能に支持された第2ロールと、
前記第1および第2ロールの少なくとも一方を回転駆動可能な回転駆動部と、
を備え、
少なくとも前記回転駆動部によって駆動される前記第1および第2ロールは、前記フレームに回転可能に支持された軸と、前記軸の外周に該軸の軸線と同軸に配置された円筒体と、弾性を有すると共に前記円筒体の外周に一体かつ前記軸の軸線と同軸に配置された弾性円筒体と、前記軸および前記円筒体間の動力伝達経路に配置された接続部と、を有しており、
前記接続部は、前記弾性円筒体と前記単板との接触状態が第1状態のときには、前記軸および前記円筒体が一体回転可能なよう前記軸および前記円筒体を接続し、前記弾性円筒体と前記単板との接触状態が第2状態のときには、前記軸および前記円筒体が相対回転可能なよう前記軸および前記円筒体の接続を解除する
単板の脱水装置。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記接続部は、前記軸と一体回転可能に該軸に支持された円板と、該円板に対向するよう配置されると共に前記円筒体と一体回転可能なよう少なくとも一部が前記円筒体内に配置された摩擦板と、該摩擦板を前記円板に押し付け可能な押付部と、を有している
請求項1に記載の単板の脱水装置。
【請求項3】
前記摩擦板は、前記円板に関して前記軸の軸線方向の両側に配置された第1および第2摩擦板を有しており、
前記押付部は、前記第1および第2摩擦板の少なくとも一方を直接的に前記円板に押し付け可能である
請求項2に記載の単板の脱水装置。
【請求項4】
前記円筒体は、前記軸の軸線方向への移動が規制された状態で該軸の軸線方向に直列に配置された少なくとも第1および第2円筒体を有しており、
前記弾性円筒体は、前記第1および第2円筒体それぞれの外周に一体に配置された第1および第2弾性円筒体を有しており、
前記第1摩擦板は、前記第1円筒体内に配置されており、
前記第2摩擦板は、前記第2円筒体内に配置されている
請求項3に記載の単板の脱水装置。
【請求項5】
前記円筒体は、前記軸の軸線方向への移動が規制された状態で該軸の軸線方向に直列に配置された少なくとも第1および第2円筒体を有しており、
前記弾性円筒体は、前記第1および第2円筒体それぞれの外周に一体に配置された第1および第2弾性円筒体を有しており、
前記円板は、第1円板および第2円板を有しており、
前記摩擦板は、前記第1円板に関して前記軸の軸線方向の両側に配置された第3および第4摩擦板と、前記第2円板に関して前記軸の軸線方向の両側に配置された第5および第6摩擦板と、を有しており、
前記第3および第4摩擦板は、前記第1円筒体内に配置されており、
前記第5および第6摩擦板は、前記第2円筒体内に配置されており、
前記押付部は、前記第3および第4摩擦板の少なくとも一方を直接的に前記第1円板に押し付け可能であると共に、前記第5および第6摩擦板の少なくとも一方を直接的に前記第2円板に押し付け可能である
請求項2に記載の単板の脱水装置。
【請求項6】
前記接続部は、円弧状の摩擦材を有すると共に該摩擦材が前記円筒体の内周面に対向するよう前記軸と前記円筒体との間に配置された少なくとも一つの摩擦体と、該摩擦体と前記軸との間に配置され前記軸と一体回転可能なよう前記軸に支持されると共に前記摩擦体を一体回転可能なよう前記摩擦体に接続された円筒ハブと、前記摩擦材が前記円筒体の内周面に当接するよう前記摩擦体を径方向外方に付勢可能に少なくとも一部が前記円筒ハブに配置された付勢部と、を有している
請求項1に記載の単板の脱水装置。
【請求項7】
前記付勢部は、前記円筒ハブの外周に配置された弾性体である
請求項6に記載の単板の脱水装置。
【請求項8】
前記付勢部は、前記軸の軸線方向に延在するよう該軸の内部に配置された流体路と、前記摩擦体の内周面に対向して開口すると共に前記軸を前記流体路まで貫通する少なくとも一つの第1径方向貫通孔と、前記円筒ハブを径方向に貫通すると共に前記第1径方向貫通孔に連通する少なくとも一つの第2径方向貫通孔と、前記流体路に流体を送給可能なよう前記流体路に接続された流体送給源と、を有している
請求項6に記載の単板の脱水装置。
【請求項9】
前記円筒体は、前記軸の軸線方向への移動が規制された状態で該軸の軸線方向に直列に配置された少なくとも第1および第2円筒体を有しており、
前記弾性円筒体は、前記第1および第2円筒体それぞれの外周に一体に配置された第1および第2弾性円筒体を有しており、
前記摩擦体は、前記軸と前記第1円筒体との間に配置された第1摩擦体と、前記軸と前記第2円筒体との間に配置された第2摩擦体と、を有しており、
前記円筒ハブは、前記軸と前記第1摩擦体との間に配置された第1円筒ハブと、前記軸と前記第2摩擦体との間に配置された第2円筒ハブと、を有しており、
前記付勢部は、前記第1摩擦体を径方向外方に付勢可能に少なくとも一部が前記第1円筒ハブに配置された第1付勢部と、前記第2摩擦体を径方向外方に付勢可能に少なくとも一部が前記第2円筒ハブに配置された第2付勢部と、を有している
請求項6ないし8のいずれか1項に記載の単板の脱水装置。
【請求項10】
前記円筒体は、前記軸の軸線方向を向く面に配置された円弧溝を有しており、
前記接続部は、前記円弧溝に係合可能なよう前記軸の軸線方向に延出する突起を有すると共に前記軸と一体回転可能に該軸に支持された円板と、前記突起を介して前記円板を前記軸の回転方向に付勢可能に前記円弧溝内に配置された付勢部と、を有している
請求項1に記載の単板の脱水装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、単板の含有水分を脱水する単板の脱水装置および単板の脱水方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
特開2013-240899号公報(特許文献1)には、機枠と、当該機枠に回転可能に支持された上ロールと、当該上ロールに対して単板の厚さよりも狭い間隔を隔てて当該上ロールに平行に配置された下ロールと、互いに逆方向に回転するように上ロールおよび下ロールを回転駆動可能な駆動源と、を備え、上ロールおよび下ロール間に単板を通すことによって、単板を圧縮して脱水する脱水装置が記載されている。
【0003】
当該脱水装置では、上ロールが弾性円筒体を備えている。当該円筒状の弾性円筒体は、金属製の軸部の外周面に被覆され、かつ、外周面に複数条の溝を有している。当該溝は、弾性円筒体の軸線を通る仮想平面で当該円筒状の弾性円筒体を切った断面において、その深さ方向への延在方向が、弾性円筒体の軸線に直交する直線に対して所定角度傾斜している。これにより、上ロールおよび下ロール間を単板が通過する際に、弾性円筒体が溝の傾斜方向に倒れ込むように弾性変形するため、単板は、当該弾性円筒体の弾性変形方向、即ち、溝の傾斜方向に向かう斜め方向に圧縮される。この結果、単板が上ロールおよび下ロールの軸線方向に直交する方向(単板の表裏面に垂直方向)に圧縮される場合に比べて、単板の放射組織に座屈や亀裂が発生し難くなり、単板の厚み減りの発生を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-240899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上ロールおよび下ロール間を単板が通過する際に、弾性円筒体は単板との接触部において圧縮変形する。これにより、弾性円筒体の円周方向において、当該弾性円筒体の外周面における周速に差が生じる。一方で、上ロールおよび下ロールによって単板を送り出すために、弾性円筒体と単板との間の摩擦力は、比較的高い値に設定されている。これにより、弾性円筒体の周方向において発生する当該弾性円筒体の外周面における周速差を、弾性円筒体と単板との滑りで解消することができず、当該周速差は、弾性円筒体の変形、具体的には、単板の通過方向(搬送方向)に発生する当該単板が弾性円筒体を引っ張る力(以下、単に「単板の引張力」という。)に起因する弾性円筒体の変形によって吸収されることになる。ここで、単板の節などの比較的硬度が高い部分が上ロールおよび下ロール間を通過する際や、異物が付着した状態で単板が上ロールおよび下ロール間を通過する際には、弾性円筒体の圧縮変形が過大となって、弾性円筒体の外周面における周速差が過大となる。これにより、単板の引張力に起因する弾性円筒体の変形が弾性領域を超える場合が生じる。この結果、弾性円筒体の破損や、疲労による弾性円筒体の耐久性の低下を招いてしまう。
【0006】
上述した公報に記載の単板の脱水装置では、単板の厚み減りの発生を抑制することができるものの、弾性円筒体の耐久性の低下については言及されておらず、弾性円筒体の耐久性という点において、なお改良の余地がある。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、単板の脱水装置において、第1ロールや第2ロールが有する弾性円筒体の耐久性向上に資する技術を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の単板の脱水装置は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0009】
本発明に係る単板の脱水装置の好ましい形態によれば、単板の含有水分を脱水する単板の脱水装置が構成される。当該単板の脱水装置は、フレームと、当該フレームに回転可能に支持された第1ロールと、フレームに回転可能に支持された第2ロールと、第1および第2ロールの少なくとも一方を回転駆動可能な回転駆動部と、を備えている。第2ロールは、第1ロールに対して単板の板厚よりも小さい距離を隔てた位置において、第1ロールに平行に配置されている。また、少なくとも回転駆動部によって駆動される第1および第2ロールは、フレームに回転可能に支持された軸と、軸の外周に当該軸の軸線と同軸に配置された円筒体と、弾性を有すると共に円筒体の外周に一体かつ軸の軸線と同軸に配置された弾性円筒体と、軸および円筒体間の動力伝達経路に配置された接続部と、を有している。そして、接続部は、弾性円筒体と単板との接触状態が第1状態のときには、軸および円筒体が一体回転可能なように軸および円筒体を接続し、弾性円筒体と単板との接触状態が第2状態のときには、軸および円筒体が相対回転可能なように軸および円筒体の接続を解除する。ここで、第2ロールが第1ロールに対して単板の板厚よりも小さい距離を隔てた位置に配置されるとは、典型的には、第1ロールの外周面と第2ロールの外周面とが最も接近した部分の外周面間の距離が単板の板厚よりも小さい距離となるように第2ロールを配置する態様がこれに該当する。また、第1状態とは、典型的には、弾性円筒体が,単板のうち節などのように他の部分に比べて圧縮強度が極めて高い部分が存在しない部分と接触する状態や、弾性円筒体と単板との間にゴミなどの夾雑物を噛み込んでいない状態がこれに該当する。第1状態では、弾性円筒体の圧縮変形が比較的小さく、弾性円筒体の外周面における周速差が比較的小さいため、単板の引張力に起因する弾性円筒体の変形が比較的小さく抑えられる。また、第2状態とは、典型的には、弾性円筒体が,単板のうち節などのように他の部分に比べて圧縮強度が極めて高い部分と接触する状態や、弾性円筒体と単板との間にゴミなどの夾雑物を噛み込んだ状態がこれに該当する。第2状態では、弾性円筒体の圧縮変形が第1状態に比べて大きくなり、弾性円筒体の外周面における周速差が第1状態よりも大きくなるため、単板の引張力に起因する弾性円筒体の変形が第1状態よりも大きくなる。
【0010】
本発明によれば、弾性円筒体が,単板のうち節などのように他の部分に比べて圧縮強度が極めて高い部分が存在しない部分と接触する状態や、弾性円筒体と単板との間にゴミなどの夾雑物を噛み込んでいない状態のように、単板の引張力に起因する弾性円筒体の変形が比較的小さい状態のときには、軸および円筒体を一体回転させることで、第1および第2ロールによって単板を良好に搬送することができると共に、第1および第2ロールによって単板を良好に圧縮することができる。これにより、単板の良好な脱水を実現することができる。一方、弾性円筒体が,単板のうち節などのように他の部分に比べて圧縮強度が極めて高い部分と接触する状態や、弾性円筒体と単板との間にゴミなどの夾雑物を噛み込んだ状態のように、単板の引張力に起因する弾性円筒体の変形が比較的大きい状態のとき、具体的には、単板の引張力に起因する弾性円筒体の変形が弾性領域を超えるようなときには、軸および円筒体を相対回転させることで、単板の引張力に起因する弾性円筒体の変形を抑制することができる。これにより、単板の引張力に起因する弾性円筒体の変形が弾性領域を超えることを良好に抑制することができる。この結果、弾性円筒体の破損や弾性円筒体の耐久性の低下を良好に抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

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