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公開番号2023078775
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-07
出願番号2021192047
出願日2021-11-26
発明の名称液体吐出ヘッド
出願人ブラザー工業株式会社
代理人弁理士法人ATEN
主分類B41J 2/14 20060101AFI20230531BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】小型化可能であり且つ圧電素子の変位量の低下を抑えられるようにする。
【解決手段】圧力室22が形成された流路ユニットの上面に積層された圧電アクチュエータ12は、上下方向に関して圧力室22と重なる部分に圧力室22内のインクに圧力を付与する圧電素子12Xが設けられている。圧電素子12Xは、圧電層12bと流路ユニットとの間に配置されており、グランド電位に維持される共通電極と、圧電層12bの上面に配置されており、グランド電位と駆動電位とが選択的に付与される個別電極12dと、を有している。圧力室22及び個別電極12dは、いずれも走査方向に長い形状を有しており、圧力室22の幅(短手方向に沿う長さ)をα、個別電極12dの幅(短手方向に沿う長さ)をβとしたとき、0.5107α+18.476<β<0.7326α+54.409の関係式を満たす。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ノズル及び前記ノズルに連通する圧力室を含む流路が形成された流路ユニットと、
前記流路ユニットに積層された圧電アクチュエータであって、前記流路ユニットと前記圧電アクチュエータとの積層方向に関して前記圧力室と重なる部分に前記圧力室内の液体に圧力を付与する圧電素子が設けられた圧電アクチュエータと、を備えており、
前記圧電素子は、
圧電層と、
前記圧電層と前記流路ユニットとの間に配置された定電位電極と、
前記圧電層における前記定電位電極側とは反対側の面に配置されており、第1電位と前記第1電位よりも高い第2電位とが選択的に付与される駆動電極と、を有しており、
前記定電位電極は、前記第1電位以上且つ前記第2電位以下の第3電位に維持されており、
前記圧力室及び前記駆動電極は、いずれも前記積層方向と直交する一方向に長い形状を有しており、
前記圧力室の前記積層方向と前記一方向との両方に直交する短手方向に沿う長さをα、前記駆動電極の前記短手方向に沿う長さをβとしたとき、
0.5107α+18.476<β<0.7326α+54.409
の関係式を満たすことを特徴とする液体吐出ヘッド。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
ノズル及び前記ノズルに連通する圧力室を含む流路が形成された流路ユニットと、
前記流路ユニットに積層された圧電アクチュエータであって、前記流路ユニットと前記圧電アクチュエータとの積層方向に関して前記圧力室と重なる部分に前記圧力室内の液体に圧力を付与する圧電素子が設けられた圧電アクチュエータと、を備えており、
前記圧電素子は、
圧電層と、
前記圧電層と前記流路ユニットとの間に配置されており、第1電位と前記第1電位よりも高い第2電位とが選択的に付与される駆動電極と、
前記圧電層における前記駆動電極側とは反対側の面に配置された定電位電極と、を有しており、
前記定電位電極は、前記第1電位以上且つ前記第2電位以下の第3電位に維持されており、
前記圧力室及び前記駆動電極は、いずれも前記積層方向と直交する一方向に長い形状を有しており、
前記圧力室の前記積層方向と前記一方向との両方に直交する短手方向に沿う長さをα、前記駆動電極の前記短手方向に沿う長さをβとしたとき、
0.5107α+18.476<β<0.7326α+54.409
の関係を満たすことを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項3】
前記第3電位は、0Vであることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
前記圧力室及び前記駆動電極は、いずれも前記積層方向から見て長方形形状を有していることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
β=0.6217α+36.443
の関係を満たすことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
前記流路ユニットにおいて、複数の前記圧力室が前記短手方向に沿って並んでおり、
前記圧電アクチュエータは、前記複数の圧力室に対して個別に設けられた複数の前記圧電素子を有しており、
前記複数の圧力室のそれぞれと、前記複数の圧電素子のうち当該圧力室に対して設けられた前記駆動電極とが、
0.5107α+18.476<β<0.7326α+54.409
の関係を満たすことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、流路ユニットと圧電アクチュエータとを備えたインクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)が開示されている。流路ユニットには、複数のノズルと、複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、を含む流路が形成されている。圧電アクチュエータは、複数の圧力室を覆うように流路ユニット上に積層されている。圧電アクチュエータは、互いに積層された複数の圧電シートと、複数の圧力室に共通して設けられた第1定電位電極及び第2定電位電極(定電位電極)と、複数の圧力室に対して個別に設けられており、流路ユニットと圧電アクチュエータとの積層方向に関して対応する圧力室と重なっている個別電極(駆動電極)とを備えている。
【0003】
圧電アクチュエータにおける複数の圧力室のそれぞれと積層方向に重なる部分(圧電素子)は、圧電シートを積層方向に挟んで配置された2つの電極(定電位電極及び駆動電極)間に電位差を生じさせることで積層方向に変形する。これにより、圧力室内のインクの圧力を変動させて、圧力室に連通するノズルからインクを吐出させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4831186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような液体吐出ヘッドにおいて、装置を小型化するためには駆動電極の面積を小さくする必要がある。しかしながら、駆動電極の面積を小さくすると、圧電アクチュエータにおける圧電素子の変位量が低下する。圧電素子の変位量が低下すると、ノズルからのインクの吐出速度や吐出量が低下するという問題が生じる。
【0006】
本発明の目的は、小型化可能であり且つ圧電素子の変位量の低下を抑えることができる液体吐出ヘッドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の液体吐出ヘッドは、ノズル及び前記ノズルに連通する圧力室を含む流路が形成された流路ユニットと、前記流路ユニットに積層された圧電アクチュエータであって、前記流路ユニットと前記圧電アクチュエータとの積層方向に関して前記圧力室と重なる部分に前記圧力室内の液体に圧力を付与する圧電素子が設けられた圧電アクチュエータと、を備えており、前記圧電素子は、圧電層と、前記圧電層と前記流路ユニットとの間に配置された定電位電極と、前記圧電層における前記定電位電極側とは反対側の面に配置されており、第1電位と前記第1電位よりも高い第2電位とが選択的に付与される駆動電極と、を有しており、前記定電位電極は、前記第1電位以上且つ前記第2電位以下の第3電位に維持されており、前記圧力室及び前記駆動電極は、いずれも前記積層方向と直交する一方向に長い形状を有しており、前記圧力室の前記積層方向と前記一方向との両方に直交する短手方向に沿う長さをα、前記駆動電極の前記短手方向に沿う長さをβとしたとき、0.5107α+18.476<β<0.7326α+54.409の関係式を満たす。
【0008】
別の観点によると、本発明の液体吐出ヘッドは、ノズル及び前記ノズルに連通する圧力室を含む流路が形成された流路ユニットと、前記流路ユニットに積層された圧電アクチュエータであって、前記流路ユニットと前記圧電アクチュエータとの積層方向に関して前記圧力室と重なる部分に前記圧力室内の液体に圧力を付与する圧電素子が設けられた圧電アクチュエータと、を備えており、前記圧電素子は、圧電層と、前記圧電層と前記流路ユニットとの間に配置されており、第1電位と前記第1電位よりも高い第2電位とが選択的に付与される駆動電極と、前記圧電層における前記駆動電極側とは反対側の面に配置された定電位電極と、を有しており、前記定電位電極は、前記第1電位以上且つ前記第2電位以下の第3電位に維持されており、前記圧力室及び前記駆動電極は、いずれも前記積層方向と直交する一方向に長い形状を有しており、前記圧力室の前記積層方向と前記一方向との両方に直交する短手方向に沿う長さをα、前記駆動電極の前記短手方向に沿う長さをβとしたとき、0.5107α+18.476<β<0.7326α+54.409の関係を満たす。
【発明の効果】
【0009】
本願発明者らは、種々の実験と鋭意研究とを重ねた結果、圧電素子の変位量が圧力室の幅(短手方向に沿う長さ)と駆動電極の幅(短手方向に沿う長さ)とに応じて変化することを見出した。本発明の液体吐出ヘッドによると、後述のシミュレーション結果から明らかなように、圧力室の幅と駆動電極の幅とが、圧電素子の変位量を十分に大きくすることができる関係となっている。したがって、圧力室の幅に対して、駆動電極の幅を小さくし過ぎたり大きくし過ぎたりすることなく、圧電素子の変位量を十分に大きくすることができる大きさに定めることができる。よって、駆動電極の面積を小さくして装置を小型化可能であり且つ圧電素子の変位量の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施形態にかかるインクジェットヘッドを備えたプリンタの平面図である。
図1に示すインクジェットヘッドの平面図である。
図2においてAで示す領域の拡大図である。
図3のIV-IV線に沿う断面図である。
図3のV-V線に沿う断面図である。
個別電極の幅を変化させたときの圧電素子の変位量(変位体積)のシミュレーション結果を示すグラフである。
圧電素子の変位量が最大となる圧力室の幅と個別電極の幅との関係、及び、圧電素子の変位量が90%となる圧力室の幅と個別電極の幅との関係を示すグラフである。
本発明の第2実施形態にかかるインクジェットヘッドを示す図4に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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