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公開番号2023131480
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-22
出願番号2022036270
出願日2022-03-09
発明の名称感熱記録体
出願人日本製紙株式会社
代理人個人
主分類B41M 5/32 20060101AFI20230914BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】感熱記録層にロイコ染料型発色成分と金属キレート型発色成分の両方を含む発色系を利用した感熱記録体であって、耐熱性や耐黄変性が顕著に改善された感熱記録体を提供する。
【解決手段】支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、該感熱記録層中の、電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤の合計(ロイコ染料型発色成分)含有量(固形分)に対する金属キレート型発色成分の合計含有量(固形分)の比は、0.05~0.15である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、
該感熱記録層が、金属キレート型発色成分として、ステアリン酸鉄塩と、下記一般式(化1)
TIFF
2023131480000010.tif
15
169
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基、
TIFF
2023131480000011.tif
34
168
(式中、R

は炭素数が18~35のアルキル基を表す。)を表し、-X-は-CH

-、-CO

-、-CO-、-O-、-CONH-、-CONR

-(式中、R

は炭素数が18~35のアルキル基を表す。)、-SO

-、-SO

-又は-SO

NH-を表し、nは2又は3の整数を表す。)
で表わされる多価ヒドロキシ芳香族化合物とを含有し、
該感熱記録層中の、電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤の合計含有量(固形分)に対する金属キレート型発色成分の合計含有量(固形分)の比が0.05~0.15である感熱記録体。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
前記感熱記録層中の金属キレート型発色成分の合計含有量(固形分)が、2.0~5.0重量%である、請求項1に記載の感熱記録体。
【請求項3】
前記感熱記録層が、更に、増感剤として1,2-ジ-(3-メチルフェノキシ)エタンを含有する、請求項1又は2に記載の感熱記録体。
【請求項4】
前記感熱記録層中の、増感剤1,2-ジ-(3-メチルフェノキシ)エタンの含有量(固形分)が4.0~10.0重量%である、請求項3に記載の感熱記録体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、ロイコ染料型発色成分と金属キレート型発色成分とを含む発色系を利用した感熱記録体において、耐熱性や耐黄変性を改善した感熱記録体に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
感熱記録体は、一般に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料(以下、単に「ロイコ染料」と言うことがある。)及び電子受容性顕色剤(以下、単に「顕色剤」ということがある。これらロイコ染料と顕色剤を含む発色成分を、単に「ロイコ染料型発色成分」ともいう。)、バインダー、充填剤、感度向上剤、滑剤及びその他の助剤からなる感熱記録層を有しており、サーマルヘッド、ホットスタンプ、熱ペン、レーザ光等の熱により記録情報(発色情報)を得る情報記録体である。
この感熱記録体は、計測用レコーダー、コンピューターの端末プリンター、ファクシミリ、自動券売機、バーコードラベル等、広範囲の分野に応用されているが、記録装置の多様化及び高性能化に伴い、感熱記録体に対する要求品質もより高度なものとなっている。例えば、記録の高速化に伴って、微小な熱エネルギーでも高濃度で鮮明な記録情報を得ることが要求され、一方では、耐光性、耐熱性、耐水性、耐油性及び耐可塑剤性といった保存性の優れた感熱記録体が要求されている。
また、ロイコ染料と顕色剤の発色反応を利用した感熱記録体は、記録情報が経時的に消色する問題がある。このような記録情報の消色の問題に対して、電子供与体及び電子受容体からなる金属キレート型発色成分を含有する感熱記録体が開示されている(特許文献1~4等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭59-89193
特開平06-155915
特開2010-115836
特開2018-167483
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、感熱記録層にロイコ染料型発色成分と金属キレート型発色成分の両方を含む発色系を利用した感熱記録体は、主に印字画像の退色防止を目的に採用されてきた(特に、特許文献1~3等)。しかし、感熱記録体には、その他の性能(例えば、耐熱性や耐黄変性など)も優れることが望まれる。
このような感熱記録体の感熱記録層にロイコ染料型発色成分と金属キレート型発色成分とを含む発色系において、従来、ロイコ染料型発色成分に対する金属キレート型発色成分の重量比(即ち、金属キレート型発色成分の合計固形分重量/ロイコ染料型発色成分の合計固形分重量)が比較的高い配合が使用されてきた(例えば、特許文献1~4の実施例において、この比は、それぞれ1.16、1.36、0.5、0.19であった。)。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、この比がより低い配合を鋭意検討した結果、この比が0.15以下の場合に、耐熱性や耐黄変性が顕著に改善されることを見出し、本発明を完成させるに至った。また発明者らは、この他の感熱記録体の性能(例えば、耐油性、耐可塑剤性、耐溶媒性など)を維持するためには、この比が少なくとも0.05必要であることも同時に見出した。
即ち、本発明は、支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、
該感熱記録層が、金属キレート型発色成分として、ステアリン酸鉄塩と、下記一般式(化1)
TIFF
2023131480000001.tif
15
169
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基、
TIFF
2023131480000002.tif
34
168
(式中、R

は炭素数が18~35のアルキル基を表す。)を表し、-X-は-CH

-、-CO

-、-CO-、-O-、-CONH-、-CONR

-(式中、R

は炭素数が18~35のアルキル基を表す。)、-SO

-、-SO

-又は-SO

NH-を表し、nは2又は3の整数を表す。)
で表わされる多価ヒドロキシ芳香族化合物とを含有し、
該感熱記録層中の、電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤の合計含有量(固形分)に対する金属キレート型発色成分の合計含有量(固形分)の比が0.05~0.15である感熱記録体である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の感熱記録層は、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤(以上、ロイコ染料型発色成分)を含有し、更に金属キレート型発色成分を含有する。
本発明の感熱記録体においては、感熱記録層に用いられる金属キレート型発色成分のうち、電子受容体として含有される高級脂肪酸金属塩として、ステアリン酸鉄塩を用いる。金属キレート型発色成分の電子受容体として一般に使用されるほかの高級脂肪酸金属塩に比べて、ステアリン酸鉄塩を用いる本願発明の場合には、非印字部の耐熱性や耐黄変性が優れるなどの利点がある。
【0007】
本発明の感熱記録層に用いられる金属キレート型発色成分のうち、電子供与体として含有される多価ヒドロキシ芳香族化合物は下記一般式(化1)で表わされる。
TIFF
2023131480000003.tif
15
169
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基、
TIFF
2023131480000004.tif
34
168
(式中、R

は炭素数が18~35のアルキル基を表す。)を表し、-X-は-CH

-、-CO

-、-CO-、-O-、-CONH-、-CONR

-(式中、R

は炭素数が18~35のアルキル基を表す。)、-SO

-、-SO

-又は-SO

NH-を表し、nは2又は3の整数を表す。)で表わされる。
【0008】
本発明の感熱記録層に電子供与体として含有される多価ヒドロキシ芳香族化合物、換言すれば多価フェノール誘導体は、水系或いは溶剤系のバインダー中で分散処理して塗工液を調製する際に、電子受容体と反応することを避けたり、耐溶媒性および分散安定性を高める必要がある。そのために、発色作用基以外の置換基の炭素数を多くして18~35個とするのが望ましい。また、水酸基の個数は2又は3個とし、各水酸基は互いに隣接することが望ましい。具体的に下記のものを例示することができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの多価フェノール類は、単独又は必要に応じて2種以上を用いることができる。なお、下式中、R、R

及びR

は上記と同様に定義される。
【0009】
TIFF
2023131480000005.tif
67
169
【0010】
TIFF
2023131480000006.tif
38
169
(【0011】以降は省略されています)

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