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公開番号
2025176046
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-03
出願番号
2025139523,2023091732
出願日
2025-08-25,2023-06-02
発明の名称
積層光学フィルムの製造方法
出願人
日東電工株式会社
代理人
弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20251126BHJP(光学)
要約
【課題】屈折率が高く、接着力に優れ、かつ硬化収縮率が低減された接着剤層を備え、さらに凹凸に起因した外観不良や干渉ムラが抑制された積層光学フィルムの製造方法を提供すること。
【解決手段】接着剤層を介して、少なくとも第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが積層された積層光学フィルムの製造方法であって、積層光学フィルム用接着剤組成物が、硬化性成分および金属酸化物粒子を含有するものであり、塗工工程が、積層光学フィルム用接着剤組成物に対し、せん断力を付与しつつ塗工する工程である積層光学フィルムの製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
接着剤層を介して、少なくとも第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが積層された積層光学フィルムの製造方法であって、
前記第1光学フィルムの貼合面および前記第2光学フィルムの貼合面の一方または両方に積層光学フィルム用接着剤組成物を塗工する塗工工程と、
前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムを貼り合わせる貼合工程と、
前記第1光学フィルム面側または前記第2光学フィルム面側から活性エネルギー線を照射して、少なくとも前記積層光学フィルム用接着剤組成物を硬化させることにより形成された前記接着剤層を介して、前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムを接着させる接着工程とを含み、
前記積層光学フィルム用接着剤組成物が、硬化性成分および金属酸化物粒子を含有するものであり、
前記塗工工程が、前記積層光学フィルム用接着剤組成物に対し、せん断力を付与しつつ塗工する工程であることを特徴とする積層光学フィルムの製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記塗工工程が、グラビアコーターを使用して、前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムを搬送させながら、前記第1光学フィルムの貼合面および前記第2光学フィルムの貼合面の一方または両方に積層光学フィルム用接着剤組成物を塗工する塗工工程である請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記塗工工程における前記積層光学フィルム用接着剤組成物の塗工厚みが0.1~3.0μmである請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項4】
前記積層光学フィルム用接着剤組成物の25℃における粘度が100[mPa・s]以下である請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項5】
前記積層光学フィルム用接着剤組成物は、組成物中の全量を100質量%としたとき、前記金属酸化物粒子の含有量が10~50質量%である請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記積層光学フィルム用接着剤組成物が、さらに芳香環骨格を含有する(メタ)アクリレートを含有するものである請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項7】
前記積層光学フィルム用接着剤組成物は、組成物中の全量を100質量%としたとき、前記芳香環骨格を含有する(メタ)アクリレートの含有量が30~70質量%である請求項6に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項8】
前記芳香環骨格を含有する(メタ)アクリレートが、多環式芳香環骨格を有する(メタ)アクリレートおよび2個以上の芳香環を有する(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を含有するものである請求項6に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項9】
前記芳香環骨格を含有する(メタ)アクリレートが、フェノキシベンジル(メタ)アクリレートである請求項6に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記積層光学フィルム用接着剤組成物が、さらに下記一般式(1):
JPEG
2025176046000011.jpg
30
170
で表される化合物(ただし、Xは反応性基であり、Yは分岐鎖を有してもよい炭素数1~12のアルキレン基、または置換基を有してもよいフェニレン基であり、R
1
およびR
2
はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよい、脂肪族炭化水素基、アリール基、またはヘテロ環基を表す)を含有するものである請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層光学フィルムの製造方法に関する。当該積層光学フィルムは液晶表示装置(LCD)、有機EL表示装置、CRT、PDPなどの画像表示装置を形成し得る。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
画像表示装置の表示画面における外光反射や背景の映り込みなどによる視認性不良を改善するために、表示パネルの視認側に円偏光板が配置された画像表示装置が知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1では、直線偏光板と、1/2波長層と、活性エネルギー線硬化型接着剤を硬化させてなる第1接着層と、1/4波長層とをこの順に備え、1/2波長層の進相軸と、直線偏光板の透過軸とのなす角度が10°以上20°以下であり、第1接着層の波長589nmでの屈折率と、1/2波長層の波長589nmでの進相軸方向の屈折率との差の絶対値が0.05未満である偏光板複合体が記載されている。
【0004】
また、下記特許文献2では、偏光子と第1位相差層と第2位相差層とをこの順に備え、偏光子と第1位相差層とが第1接着剤層を介して貼り合わされ、第1位相差層と第2位相差層とが第2接着剤層を介して貼り合わされ、第1位相差層および第2位相差層の厚みが5μm以下であり、第2接着剤層の平均屈折率は、1.55以上であるとともに、第1位相差層の平均屈折率との差、および第2位相差層の平均屈折率との差が0.08未満である位相差層付偏光板が記載されている。
【0005】
ところで、下記特許文献3では、光学用途に用いられる光学シートなどに必要とされる種々の特性のバランスが図られた活性エネルギー線硬化型樹脂組成物および硬化物を提供することを目的として、金属酸化物ナノ粒子(A)、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート類(B)および(ポリ)アルキレングリコール構造を有する二官能(メタ)アクリレート(C)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-52365号公報
特開2018-17996号公報
特開2017-128688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者が鋭意検討した結果、上記特許文献1および2に記載の技術では、積層フィルムの層間接着剤の屈折率を安定的に向上させる場合に、さらなる改良の余地があることが判明した。なお、上記特許文献3に記載の技術はレンズシートを製造するための活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関するものであり、そもそも少なくとも2枚の光学フィルムを接着させる用途を想定したものではない。加えて、積層光学フィルム用接着剤組成物は、光学フィルムに対し、かなり薄い膜厚で塗工されるため、金属酸化物粒子を含有する場合に、その液安定性に優れることが要求されるが、上記特許文献3に記載の技術ではそのような課題について検討されておらず、ましてやその課題解決の手段について記載も示唆もない。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みて開発されたものであり、屈折率が高く、接着力に優れ、かつ硬化収縮率が低減された接着剤層を備え、さらに凹凸に起因した外観不良や干渉ムラが抑制された積層光学フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は下記構成により解決し得る。即ち本発明は、接着剤層を介して、少なくとも第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが積層された積層光学フィルムの製造方法であって、前記第1光学フィルムの貼合面および前記第2光学フィルムの貼合面の一方または両方に積層光学フィルム用接着剤組成物を塗工する塗工工程と、前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムを貼り合わせる貼合工程と、前記第1光学フィルム面側または前記第2光学フィルム面側から活性エネルギー線を照射して、少なくとも前記積層光学フィルム用接着剤組成物を硬化させることにより形成された前記接着剤層を介して、前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムを接着させる接着工程とを含み、前記積層光学フィルム用接着剤組成物が、硬化性成分および金属酸化物粒子を含有するものであり、前記塗工工程が、前記積層光学フィルム用接着剤組成物に対し、せん断力を付与しつつ塗工する工程であることを特徴とする積層光学フィルムの製造方法(1)に関する。
【0010】
上記積層光学フィルムの製造方法(1)において、前記塗工工程が、グラビアコーターを使用して、前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムを搬送させながら、前記第1光学フィルムの貼合面および前記第2光学フィルムの貼合面の一方または両方に積層光学フィルム用接着剤組成物を塗工する塗工工程である積層光学フィルムの製造方法(2)が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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