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公開番号
2025170510
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-19
出願番号
2024075138
出願日
2024-05-07
発明の名称
鉄道車両用車輪偏摩耗検知システム、および、鉄道車両用車輪偏摩耗検知方法
出願人
日本車輌製造株式会社
,
東海旅客鉄道株式会社
代理人
弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
主分類
G01M
17/10 20060101AFI20251112BHJP(測定;試験)
要約
【課題】車両走行時の振動に基づいて車輪偏摩耗を検知する鉄道車両用車輪偏摩耗検知システムにおいて、判定精度を向上させ、車輪の削正計画を適切に策定することができる技術を提供すること。
【解決手段】鉄道車両用車輪偏摩耗検知システム1は、鉄道車両41が所定の走行区間を走行する間、サンプリング部221により、一定の距離ごとに加速度センサ21の測定値をサンプリングする。演算部222は、サンプリング部221がサンプリングした測定値から車輪偏摩耗に起因する振動処理値を算出する。管理装置23は、所定の走行区間分の振動処理値を蓄積して記憶する。統計処理部122は、管理装置23が蓄積して記憶する所定の走行区間分の振動処理値を統計処理し、統計処理値を算出する。判定部123は、統計処理部122が算出した統計処理値と閾値THとを比較し、車輪偏摩耗の状態を判定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
鉄道車両が走行する際に発生する振動に基づいて車輪偏摩耗を検知する鉄道車両用車輪偏摩耗検知システムにおいて、
鉄道車両の振動を測定するセンサ部と、
前記センサ部から一定の距離ごとに測定値をサンプリングするサンプリング部と、
前記サンプリング部にて一定の距離ごとにサンプリングした前記測定値から、車輪偏摩耗に起因する所定の車輪回転周波数成分を抽出し、抽出した前記車輪回転周波数成分から検出されるピーク値に基づいて振動処理値を算出する演算部と、
前記鉄道車両が所定の走行区間を走行する間、前記演算部にて算出した振動処理値を蓄積して記憶する記憶部と、
前記記憶部に蓄積して記憶された前記所定の走行区間分の前記振動処理値に基づいて統計処理値を算出する統計処理部と、
前記統計処理部にて算出した前記統計処理値を閾値と比較することにより、前記車輪偏摩耗の状態を判定する判定部と、
を有する、
ように構成されている鉄道車両用車輪偏摩耗検知システム。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載する鉄道車両用車輪偏摩耗検知システムにおいて、
前記閾値は、前記鉄道車両が前記所定の走行区間を繰り返し走行した際の振動データと偏摩耗データとを実測し、実測した前記振動データに基づく統計処理値と、実測した前記偏摩耗データに基づく偏摩耗指標値と、の相関関係に基づいて設定されており、
前記偏摩耗データは、車輪円周形状を実測したデータであり、
前記偏摩耗指標値は、前記偏摩耗データにて偏摩耗量が最大となる偏摩耗量最大位置と、偏摩耗量が最小となる偏摩耗量最小位置と、の間の変化量である、
ように構成されている鉄道車両用車輪偏摩耗検知システム。
【請求項3】
請求項2に記載する鉄道車両用車輪偏摩耗検知システムにおいて、
前記偏摩耗指標値は、前記偏摩耗データを実測する車輪に車輪重心と車軸中心との差がある場合、前記車軸中心と前記偏摩耗量最大位置とを結ぶ延長線上に前記車輪重心を設定するように、前記差が補正されている、
ように構成されている鉄道車両用車輪偏摩耗検知システム。
【請求項4】
請求項2に記載する鉄道車両用車輪偏摩耗検知システムにおいて、
前記偏摩耗指標値と前記統計処理値との相関関係に対して、指数分布を用いた曲線適合を行う、
ように構成されている鉄道車両用車輪偏摩耗検知システム。
【請求項5】
請求項2から請求項4の何れか1つに記載する鉄道車両用車輪偏摩耗検知システムにおいて、
前記閾値は、前記車輪偏摩耗の進展度合いに基づいて段階的に設定されている、
ように構成されている鉄道車両用車輪偏摩耗検知システム。
【請求項6】
鉄道車両が走行する際に発生する振動に基づいて車輪偏摩耗を検知する鉄道車両用車輪偏摩耗検知方法において、
前記鉄道車両の振動を測定するセンサ部から一定の距離ごとに測定値をサンプリングするサンプリングステップと、
前記サンプリングステップにて一定の距離ごとにサンプリングした前記測定値から車輪偏摩耗に起因する所定の車輪回転周波数成分を抽出し、抽出した前記車輪回転周波数成分から検出されるピーク値に基づいて振動処理値を算出する演算ステップと、
前記鉄道車両が所定の走行区間を走行する間、前記演算ステップにて算出した振動処理値を蓄積して記憶する記憶ステップと、
前記記憶ステップにて蓄積して記憶した前記所定の走行区間分の前記振動処理値に基づいて統計処理値を算出する統計ステップと、
前記統計ステップにて算出した前記統計処理値を閾値と比較することにより、前記車輪偏摩耗の状態を判定する判定ステップと、
を行う、
ように構成されている鉄道車両用車輪偏摩耗検知方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両用車輪の車輪偏摩耗を検知する鉄道車両用車輪偏摩耗検知システム、および、鉄道車両用車輪偏摩耗検知方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄道車両用車輪(以下「車輪」とする)は、走行に伴って、摩耗する。踏面が車輪円周方向に波打つように摩耗する車輪偏摩耗が車輪に発生すると、車両走行時の振動が増大し、乗り心地の悪化や台車部品の損傷に繋がるおそれがある。この問題は、例えば、車輪直径860mmに対して、車輪偏摩耗の深さが1mm未満と僅かである場合にも、生じる。このように僅かな車輪偏摩耗を目視等で確認することは不可能である。そのため、車輪は、一定期間あるいは一定距離ごとに定期的に削正され、振動を抑制されていた。しかし、車輪偏摩耗は、削正周期前に発生する場合があった。そのため、従来、鉄道車両が走行する際に発生する振動に基づいて車輪偏摩耗を検知する技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、線路構造物の振動を測定し、車輪偏摩耗の影響を受けやすい周波数範囲の振動成分を抽出して、所定閾値を超えた場合に「偏摩耗あり」と判定する技術が開示されている。
【0004】
特許文献2には、車両床面の振動を測定し、そのデータをフィルタ処理およびエンベロープ処理し、処理後のデータが所定の閾値を所定時間継続して超えた場合に「偏摩耗あり」と判定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-237348号公報
特開2020-8364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
車輪偏摩耗は削正周期前に発生する場合がある。よって、車輪偏摩耗の判定精度を向上させ、車輪の削正計画を適切に策定する事が望ましい。
【0007】
しかし、特許文献1に開示される技術は、線路構造物の振動を検知して車輪偏摩耗を判定するため、外乱の影響が振動に含まれる。よって、特許文献1に開示される技術は、車輪偏摩耗の判定精度を改善する余地がある。
【0008】
車輪偏摩耗は、車輪回転周期とその高次成分の振動にピークが現れる傾向がある。特許文献2に開示される技術は、車輪回転周期の振動そのものを使用せず、一定の時間ごとに振動データを取得し、そのピーク値を使用して車輪偏摩耗の有無を判定する。一定の時間ごとに取得する振動データは、走行速度の影響を受ける。そのため、特許文献2に開示される技術は、処理後のデータにばらつきがあり、車輪偏摩耗の判定精度を改善する余地がある。
【0009】
よって、車輪偏摩耗の判定精度を改善し、車輪の削正計画を適切に策定する技術が、求められる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題の解決を目的としてなされた鉄道車両用車輪偏摩耗検知システムは、(1)鉄道車両の振動を測定するセンサ部と、前記センサ部から一定の距離ごとに測定値をサンプリングするサンプリング部と、前記サンプリング部にて一定の距離ごとにサンプリングした前記測定値から、車輪偏摩耗に起因する所定の車輪回転周波数成分を抽出し、抽出した前記車輪回転周波数成分から検出されるピーク値に基づいて振動処理値を算出する演算部と、前記鉄道車両が所定の走行区間を走行する間、前記演算部にて算出した振動処理値を蓄積して記憶する記憶部と、前記記憶部に蓄積して記憶された前記所定の走行区間分の前記振動処理値に基づいて統計処理値を算出する統計処理部と、前記統計処理部にて算出した前記統計処理値を閾値と比較することにより、前記車輪偏摩耗の状態を判定する判定部と、を有する、ように構成されている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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