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公開番号2025154009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056771
出願日2024-03-29
発明の名称粘着シートおよびフレキシブルデバイス
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人青藍国際特許事務所
主分類C09J 7/38 20180101AFI20251002BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】優れた屈曲回復性と高い投錨力を両立できる粘着シートを提供する。また、このような粘着シートを備えるフレキシブルデバイスを提供する。
【解決手段】本発明の実施形態による粘着シートは、基材と粘着剤層を含む粘着シートであって、該粘着剤層の該基材側の表面に接触しているフィラーを含み、該粘着剤層は、アクリル系粘着剤組成物から形成されるアクリル系粘着剤から構成され、該アクリル系粘着剤組成物は、アクリル系ポリマー、アクリル系オリゴマー、および2種類以上の架橋剤を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
基材と粘着剤層を含む粘着シートであって、
該粘着剤層の該基材側の表面に接触しているフィラーを含み、
該粘着剤層は、アクリル系粘着剤組成物から形成されるアクリル系粘着剤から構成され、
該アクリル系粘着剤組成物は、アクリル系ポリマー、アクリル系オリゴマー、および２種類以上の架橋剤を含む、
粘着シート。
続きを表示（約 500 文字）【請求項２】
前記粘着剤層の－２０℃における貯蔵弾性率が１４０ｋＰａ未満である、請求項１に記載の粘着シート。
【請求項３】
前記２種類以上の架橋剤がエポキシ系架橋剤を含む、請求項１に記載の粘着シート。
【請求項４】
前記アクリル系ポリマー１００重量部に対する前記エポキシ系架橋剤の含有量が０．０５重量部以上である、請求項３に記載の粘着シート。
【請求項５】
前記アクリル系ポリマー１００重量部に対する前記アクリル系オリゴマーの含有量が１重量部以上である、請求項１に記載の粘着シート。
【請求項６】
前記アクリル系オリゴマーがカルボキシル基含有アクリル系オリゴマーである、請求項１に記載の粘着シート。
【請求項７】
前記アクリル系ポリマーが水酸基含有アクリル系ポリマーである、請求項１に記載の粘着シート。
【請求項８】
前記基材の厚みが９０μｍ以下である、請求項１に記載の粘着シート。
【請求項９】
請求項１から８までのいずれかに記載の粘着シートを備える、フレキシブルデバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、粘着シートおよびフレキシブルデバイスに関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
粘着シートは、様々な形状の部材の補強や表面保護等に用いられている。例えば、半導体素子の基板（例えば、ＴＦＴ基板など）に集積回路（ＩＣ）やフレキシブルプリント回路基板（ＦＰＣ）を接合する場合、通常、異方性導電フィルム（ＡＣＦ）によって熱圧着を行う。このような熱圧着を行う際に、予め、半導体素子の基板の裏側に粘着シートを貼り合せて補強しておく場合がある（例えば、特許文献１）。
【０００３】
従来の粘着シートにおいては、通常、基材（代表的にはＰＥＴフィルム）中に、ブロッキング防止等のためにフィラーが含まれている。
【０００４】
ところが、基材中にフィラーが存在していると、粘着シートの製造工程における異物検査の検査性を低下させる。例えば、異物検査において合格品レベルである最大長さが１μｍ未満レベルの極微細異物のみが異物として存在している製品についても、フィラーを異物と認識してしまうことによって不合格品と判定してしまうことがあり、生産性が低下してしまう。
【０００５】
最近、フィラーを含まない樹脂フィルムの表面に凹凸を有する薄い易接着層が設けられた高透明フィルムが知られている。このような高透明フィルムを基材として採用すると、基材中にフィラーを含んでいないので、上記のような検査性低下の問題が解消され得るとともに、表面の薄い易接着層の凹凸によって、ブロッキングの防止も担保され得る。
【０００６】
他方、近年開発が進みつつあるフォルダブルデバイスやローラブルデバイス等のいわゆるフレキシブルデバイスの製造方法としては、一般的には、ガラス等の支持基板上に、剥離層とフレキシブルなフィルム基板を形成し、そのフィルム基板上にＴＦＴ基板、さらにその上に、有機ＥＬ層を形成する。その後、支持基板を剥離し、フレキシブルデバイスを製造する。ところが、フレキシブル表示層が非常に薄いため、取扱い等によってデバイスに不具合が生じる。このため、裏側に粘着シートを貼り合せて補強しておく場合がある（例えば、特許文献２）。
【０００７】
半導体素子の基板やフレキシブルデバイスは、繰り返し屈曲される場合があり、基板等に貼り合せた粘着シートの屈曲特性が悪いと、屈曲後の回復性が悪化したり、最悪は繰り返し屈曲により破断してしまったりする場合がある。そこで、粘着シートに良好な屈曲性を持たせる手段として、該粘着シートが有する粘着剤として低い弾性率を有する粘着剤を用いることが考えられる。さらに、低温域の弾性率は常温域の弾性率よりも高いため、特に、低温域において低い弾性率を有する粘着剤を用いることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００８】
特許第５６０００３９号公報
特許第６３７６２７１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
本発明らは、上記の背景技術に鑑み、前述のような高透明フィルムを基材として採用し、これに、低い弾性率を有する粘着剤から構成される粘着剤層を貼り合わせ、屈曲回復性に優れた粘着シートを作製しようと試みた。ところが、屈曲時に、フィルムと粘着剤層との間で剥がれが生じてしまうことが判明した。
【００１０】
本発明の課題は、優れた屈曲回復性と高い投錨力を両立できる粘着シートを提供することにある。本発明の課題は、また、このような粘着シートを備えるフレキシブルデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
（【００１１】以降は省略されています）

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