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公開番号2025168854
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-12
出願番号2024073662
出願日2024-04-30
発明の名称反射防止フィルム及びその製造方法
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人はるか国際特許事務所
主分類G02B 1/115 20150101AFI20251105BHJP(光学)
要約【課題】外光の映り込みを抑制しつつ、防汚性及び高温耐久性に優れる上、環境負荷を低減できる反射防止フィルム、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】反射防止フィルム10は、透明フィルム基材11、ハードコート層12、反射防止層13、及びフッ素含有化合物を含む防汚層14をこの順に有する。反射防止層13と防汚層14とは、接している。防汚層14の反射防止層13側とは反対側の主面14aの最大高さRzは、0.40μm以上である。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
透明フィルム基材、ハードコート層、反射防止層、及びフッ素含有化合物を含む防汚層をこの順に有する反射防止フィルムであって、
前記反射防止層と前記防汚層とは、接しており、
前記反射防止層の前記防汚層側の表層が、酸化シリコンを主成分として含み、かつ厚み10nm以上の薄膜であり、
前記防汚層の前記反射防止層側とは反対側の主面の最大高さRzが、0.40μm以上であり、
前記防汚層の前記主面における、フッ素とシリコンとの組成比F/Siが、3.00以上であり、
X線光電子分光法を用いて、前記防汚層及び前記反射防止層をエッチングしながら、前記防汚層及び前記反射防止層の厚み方向における前記組成比F/Siを測定した際において、前記反射防止層の前記防汚層側の主面からの深さが10nmの箇所の前記組成比F/Siが、0.02以下であり、
前記反射防止層の透湿度が、20g/m

・24h以上である、反射防止フィルム。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記反射防止層の透湿度が、1000g/m

・24h以下である、請求項1に記載の反射防止フィルム。
【請求項3】
前記反射防止層は、前記酸化シリコンを主成分とする薄膜よりも屈折率が高い高屈折率層を更に有する、請求項1に記載の反射防止フィルム。
【請求項4】
前記ハードコート層は、個数平均一次粒子径0.5μm以上の粒子を含む、請求項1に記載の反射防止フィルム。
【請求項5】
前記ハードコート層と前記反射防止層との間に配置されたプライマー層を更に備える、請求項1に記載の反射防止フィルム。
【請求項6】
前記透明フィルム基材の前記ハードコート層側とは反対側に配置された粘着剤層を更に備える、請求項1に記載の反射防止フィルム。
【請求項7】
請求項1に記載の反射防止フィルムの製造方法であって、
ハードコート層が設けられた透明フィルム基材を準備する工程Saと、
前記ハードコート層の前記透明フィルム基材側とは反対側の主面を、酸素ガスの存在下でプラズマ処理する工程Sbと、
前記プラズマ処理された前記主面側に反射防止層を成膜する工程Scと、
前記反射防止層の前記ハードコート層側とは反対側の主面に防汚層を形成する工程Sdとを備える、反射防止フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、反射防止フィルム及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の画像表示装置の視認側には、外光の反射による画質低下の防止、コントラスト向上等を目的として、反射防止フィルムが配置されている。反射防止フィルムは、透明フィルム基材上に、屈折率の異なる複数の薄膜の積層体からなる反射防止層を備える。
【0003】
例えば、特許文献1には、ハードコートフィルム上にSiOプライマー層を備え、その上に、高屈折率層としての酸化ニオブ(Nb



)層と低屈折率層としての酸化シリコン(SiO

)層との交互積層体からなる反射防止層を備える反射防止フィルムが開示されている。また、特許文献1には、反射防止フィルムの最表層として、フッ素含有化合物から得られる防汚層を設けてもよいことが記載されている。防汚層を設けることにより、反射防止フィルム表面に汚れが付きにくくなり、更に、汚れが付いた場合でも、拭き取り性能を上げることができる。
【0004】
また、特許文献1には、上記交互積層体からなる反射防止層と偏光子とを有する積層体の製造方法が記載されている。詳しくは、特許文献1では、グロープラズマ処理を施したフィルム基材上に、SiOプライマー層と反射防止層とを成膜することにより反射防止フィルムを得た後、この反射防止フィルムと偏光子等とを積層させて上記積層体を得ている。以下、反射防止層と偏光子とを少なくとも有する積層体を、「偏光子付き反射防止フィルム」と記載することがある。偏光子付き反射防止フィルムは、反射防止機能を備えた偏光板として使用できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-47876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、車載用の画像表示装置に用いられる偏光子付き反射防止フィルムは、屋外での使用を想定したモバイル機器に用いられる偏光子付き反射防止フィルムに比して、より高温(例えば、90℃以上)での変化(特に、色ムラの発生等の外観変化)が小さいことが求められる。つまり、車載用の画像表示装置に用いられる反射防止フィルムは、偏光子と貼り合わせた場合に、高温下におけるフィルムの変化(例えば、色ムラの発生等)を抑制できることが求められる。以下、偏光子と貼り合わせた場合に高温下におけるフィルムの変化を抑制できる性能を、「高温耐久性」と記載することがある。
【0007】
特許文献1に記載の技術だけでは、外光の映り込みを抑制しつつ、防汚性及び高温耐久性に優れる上、環境負荷を低減できる反射防止フィルムを得ることは難しい。
【0008】
上記に鑑み、本発明は、外光の映り込みを抑制しつつ、防汚性及び高温耐久性に優れる上、環境負荷を低減できる反射防止フィルム、及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
<本発明の態様>
本発明には、以下の態様が含まれる。
【0010】
[1]透明フィルム基材、ハードコート層、反射防止層、及びフッ素含有化合物を含む防汚層をこの順に有する反射防止フィルムであって、
前記反射防止層と前記防汚層とは、接しており、
前記反射防止層の前記防汚層側の表層が、酸化シリコンを主成分として含み、かつ厚み10nm以上の薄膜であり、
前記防汚層の前記反射防止層側とは反対側の主面の最大高さRzが、0.40μm以上であり、
前記防汚層の前記主面における、フッ素とシリコンとの組成比F/Siが、3.00以上であり、
X線光電子分光法を用いて、前記防汚層及び前記反射防止層をエッチングしながら、前記防汚層及び前記反射防止層の厚み方向における前記組成比F/Siを測定した際において、前記反射防止層の前記防汚層側の主面からの深さが10nmの箇所の前記組成比F/Siが、0.02以下であり、
前記反射防止層の透湿度が、20g/m

・24h以上である、反射防止フィルム。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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