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公開番号2025098966
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2024214334
出願日2024-12-09
発明の名称可視光を少なくとも部分的に被覆する被覆を基材上に堆積させる方法
出願人ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
代理人個人
主分類B32B 37/02 20060101AFI20250625BHJP(積層体)
要約【課題】カーボンナノチューブ及び/又はグラフェンの粒子を使用せず、少なくとも局所的に高い光吸収率を有する被覆を基材上に堆積させる方法の提供。
【解決手段】被覆20を基材1上に堆積させる方法に関し、この方法は、基材を用意する第1のステップと、バインダーと、溶媒と、d90値がナノメーターレベルの寸法である顔料とを含む第1の液体混合物を堆積させることによって、基材の少なくとも一部を覆い溶媒の蒸発によって形成される第1の層21を堆積させる第2のステップと、第1の層における顔料のd90値よりも大きい値の顔料を含む第2の液体混合物を堆積させて、第1の層の第1の部分を覆い、形成される第2の層22を堆積させる第3のステップと、第2の層における顔料のd90値よりも大きい値の顔料を含む第3の液体混合物を堆積させることによって、第1の層の第2の部分を覆い、形成される第3の層23を堆積させる第4のステップとを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
計時器のコンポーネントのような物品(10)を形成するために、可視光を少なくとも部分的に吸収する被覆(20)を基材(1)上に堆積させる方法(100)であって、前記方法(100)は、
基材(1)を用意する第1のステップ(110)と、
バインダーと、溶媒と、d90値がナノメーターレベルの寸法である顔料とを含む第1の液体混合物を堆積させることによって、前記基材(1)の少なくとも一部を覆い前記溶媒の蒸発によって形成される第1の層(21)を堆積させる第2のステップ(120)と、
バインダーと、溶媒と、d90値が前記第1の層(21)における顔料のd90値よりも大きい顔料とを含む第2の液体混合物を堆積させることによって、前記第1の層(21)の第1の部分を覆い前記溶媒の蒸発によって形成される第2の層(22)を堆積させる第3のステップ(130)と、
バインダーと、溶媒と、d90値が前記第2の層(22)における顔料のd90値よりも大きい顔料とを含む第3の液体混合物を堆積させることによって、前記第1の層(21)の第2の部分を覆い前記溶媒の蒸発によって形成される第3の層(23)を堆積させる第4のステップ(140)とを含む
ことを特徴とする方法(100)。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
第2の層(22)を堆積させる第2のステップ(130)及び/又は第3の層(23)を堆積させる第3のステップ(140)は、対応する液体混合物を堆積させる前に、覆われる前記第1の層(21)の少なくとも一部を選択するように前記第1の層(21)上に選択性マスクを配置するサブステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項3】
前記被覆(20)の前記第1の層(21)を形成する前記第1の液体混合物は、5~10重量%の顔料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項4】
前記第2の層(22)を形成する前記第2の液体混合物は、4~10重量%の顔料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項5】
前記第3の層(23)を形成する前記第3の液体混合物は、1~5重量%の顔料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項6】
さらに、バインダーと、溶媒と、d90値が前記第3の層(23)における顔料のd90値よりも大きい顔料とを含む第4の液体混合物を堆積させることによって、前記第2の層(22)によって覆われた前記第1の部分とは異なり前記第3の層(23)によって覆われた前記第2の部分とは異なる部分である、前記第1の層(21)の第3の部分を覆い、前記溶媒の蒸発によって形成される、第4の層(24)を堆積させる第5のステップ(150)を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項7】
前記第4の層(24)を形成する前記第4の液体混合物は、0.5~5重量%の顔料を含む
ことを特徴とする請求項6に記載の方法(100)。
【請求項8】
前記被覆(20)のいくつかの前記層(21、22、23、24)は、スパッタリング、噴霧、浸漬、スクリーン印刷、印刷又はパッド印刷によって堆積される
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項9】
前記被覆(20)のいくつかの前記層(21、22、23、24)を形成するために堆積されるいくつかの前記液体混合物は、バインダーと、溶媒と、顔料とを含み、さらには随意的に、つや消し剤、ガラス溶球、及び/又は分散剤を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法(100)。
【請求項10】
前記バインダーはポリマーである
ことを特徴とする請求項9に記載の方法(100)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、装飾品や計時器のコンポーネントのような物品の表面処理の分野に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【0002】
本発明は、特に、可視光を吸収する光学的性質を有する装飾性被覆を堆積させる方法に関する。
【0003】
本発明は、さらに、前記のような可視光を吸収する装飾性被覆で被覆された物品、例えば計時器のコンポーネント、に関する。
【0004】
本発明には、物品や計時器において用いられるコンポーネントの装飾のための、携行型時計の分野において、特に興味深い用途がある。このような物品やコンポーネントとしては、例えば、計時器のムーブメントや外側のコンポーネントの、プレート、コック、歯車列、ねじ、振動錘、表盤、インデックス、装飾、開口ディスク、針、又は他の任意のコンポーネントがある。
【背景技術】
【0005】
可視光を吸収し99.8%を超える光吸収率を有する被覆がある。
【0006】
特に、基材の面に垂直に向いており互いに押し付け合わされたカーボンナノチューブベースのVantablack(登録商標)被覆が知られている。このような被覆は、可視光において99.965%の吸収係数を有する黒色を与える。
【0007】
しかし、カーボンナノチューブベースの被覆は、非常に高価であり、健康上のリスクを発生させてしまう。なぜなら、このような粒子には、発がん性、突然変異誘発性、又は生殖毒性があることが知られているからである。
【0008】
使いやすく塗りやすいMusou(登録商標)アクリル塗料も知られており、これは、可視光に対して最大99.4%の吸収率と10に近い輝度成分L*を有する。しかし、この被覆には非常に壊れやすいという特性があり、この被覆に軽く触れただけで被覆が剥離したり吸収率が低下したりしやすい。例えば、ほこりや繊維が堆積している場合、美的外観を損なわずにこの種の被覆をきれいにすることは非常に難しい。このような塗料は、携行型時計産業などにおいては、容易に利用可能ではない。
【0009】
結果として、このような可視光吸収性被覆を改善して、健康上のリスクなしで、物品の単純な接触や取り扱いによって被覆が損傷してしまうリスクなしに取り扱うことができるような、物品、例えば計時器のコンポーネント、に使用することができるようにする必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような状況に鑑み、本発明は、カーボンナノチューブ及び/又はグラフェンの粒子の使用を回避しつつ、少なくとも局所的に高い光吸収率を有する被覆を含む物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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