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公開番号2025098917
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2024074909
出願日2024-05-02
発明の名称耐折曲剤および積層体
出願人サカタインクス株式会社
代理人弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類B32B 29/00 20060101AFI20250625BHJP(積層体)
要約【課題】紙基材に各種の機能層が設けられた積層体において、折り曲げ前後において機能層の機能低下を生じにくくするための耐折曲剤および積層体を提供する。
【解決手段】紙基材層と耐折曲層と機能層とがこの順で積層された積層体において、以下の条件1~条件3を満たし、耐折曲層を形成するための、耐折曲剤(ただし、耐折曲剤がOKS-1009であり、かつ、機能層が活性エネルギー線硬化型インク組成物層である場合を除く)。
(条件1)
耐折曲剤は、樹脂および媒体を含み、樹脂は、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、スチレン・ブタジエン系樹脂および塩化ビニル系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含み、樹脂の含有量(固形分換算)は、耐折曲剤中、70~100質量%である。
(条件2)
耐折曲層の、引張試験における伸長度は、200%以上である。
(条件3)
耐折曲層の、形状復元度は、80%以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
紙基材層と耐折曲層と機能層とがこの順で積層された積層体において、
以下の条件1~条件3を満たし、
前記耐折曲層を形成するための、耐折曲剤(ただし、耐折曲剤がOKS-1009であり、かつ、機能層が活性エネルギー線硬化型インク組成物層である場合を除く)。
(条件1)
前記耐折曲剤は、樹脂および媒体を含み、
前記樹脂は、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、スチレン・ブタジエン系樹脂および塩化ビニル系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含み、
前記樹脂の含有量(固形分換算)は、耐折曲剤中、70~100質量%である。
(条件2)
前記耐折曲層の、下記式で求められる引張試験における伸長度は、200%以上である。
伸長度(%)=100×(Lb-L0)/L0
ただし、Lbは破断時の標線間長さを指し、L0は引張試験前の標線間長さを指す。引張試験はJIS K 6251に準じて実施される引張試験である。
(条件3)
前記耐折曲層の、下記式で求められる形状復元度は、80%以上である。
形状復元度(%)=100×(L1-L2)/(L1-L0)
ただし、L0は引張試験前の標線間長さを指す。L1は引張試験における伸長度100%の標線間長さを指し、100%まで伸長が不可能なものについては破断しない限界の標線間長さである。L2は引張試験後に外力を取り除いた際の耐折曲層の標線間長さ、引張試験はJIS K 6251に準じて実施される引張試験である。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
前記機能層は、防湿層、ガスバリア層、耐油層、耐水層または撥水層のうち少なくともいずれかの層を含む、請求項1記載の耐折曲剤。
【請求項3】
紙基材層と、耐折曲層と、機能層とがこの順で積層され、
前記耐折曲層は、請求項1または2記載の耐折曲剤が付与されて形成された層である、積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐折曲剤および積層体に関する。より詳細には、本発明は、紙基材に各種の機能層が設けられた積層体において、折り曲げ前後において機能層の機能低下を生じにくくするための耐折曲剤および積層体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境対応や、SDGs(持続可能な開発目標)の要請に対応するために、食品分野においても脱プラスチック、脱アルミの要望がある。これらの要望に対して、バリア性(防湿性)を付与した紙製包装体が検討されている(たとえば、特許文献1~2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-220494号公報
特開2009-155780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1~2に記載の紙積層体を用いて包材を作製した場合、包装体は、折り曲げにより、機能層の機能(たとえば防湿性等)が低下するという問題がある。
【0005】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、紙基材に各種の機能層が設けられた積層体において、折り曲げ前後において機能層の機能低下を生じにくくするための耐折曲剤および積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、紙基材層と機能層との間に、耐折曲層を設けることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、上記課題を解決する本発明の耐折曲剤および積層体には、以下の構成が主に含まれる。
【0007】
(1)紙基材層と耐折曲層と機能層とがこの順で積層された積層体において、以下の条件1~条件3を満たし、前記耐折曲層を形成するための、耐折曲剤(ただし、耐折曲剤がOKS-1009であり、かつ、機能層が活性エネルギー線硬化型インク組成物層である場合を除く)。
(条件1)
前記耐折曲剤は、樹脂および媒体を含み、
前記樹脂は、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、スチレン・ブタジエン系樹脂および塩化ビニル系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含み、
前記樹脂の含有量(固形分換算)は、耐折曲剤中、70~100質量%である。
(条件2)
前記耐折曲層の、下記式で求められる引張試験における伸長度は、200%以上である。
伸長度(%)=100×(Lb-L0)/L0
ただし、Lbは破断時の標線間長さを指し、L0は引張試験前の標線間長さを指す。引張試験はJIS K 6251に準じて実施される引張試験である。
(条件3)
前記耐折曲層の、下記式で求められる形状復元度は、80%以上である。
形状復元度(%)=100×(L1-L2)/(L1-L0)
ただし、L0は引張試験前の標線間長さを指す。L1は引張試験における伸長度100%の標線間長さを指し、100%まで伸長が不可能なものについては破断しない限界の標線間長さである。L2は引張試験後に外力を取り除いた際の耐折曲層の標線間長さ、引張試験はJIS K 6251に準じて実施される引張試験である。
【0008】
このような構成によれば、耐折曲剤は、紙基材に各種の機能層が設けられた積層体において、紙基材と機能層との間に、耐折曲層を形成するよう適用される。得られた積層体は、折り曲げ前後において機能層の機能が低下しにくい。
【0009】
(2)前記機能層は、防湿層、ガスバリア層、耐油層、耐水層または撥水層のうち少なくともいずれかの層を含む、(1)記載の耐折曲剤。
【0010】
このような構成によれば、耐折曲剤は、紙基材に各種の機能層が設けられた積層体において、紙基材と機能層との間に、耐折曲層を形成するよう適用される。得られた積層体は、折り曲げ前後において各種の機能層の機能(防湿性、ガスバリア性、耐油性、耐水性または撥水性)が低下しにくい。
(【0011】以降は省略されています)

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