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公開番号2025094421
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023209943
出願日2023-12-13
発明の名称液体吐出装置
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B41J 2/01 20060101AFI20250618BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】吐出状態に異常があるかどうかを即座に判定することができる液体吐出装置を提供すること。
【解決手段】液体吐出装置は、駆動信号により駆動される第1圧電素子と、第1圧電素子の変位に応じて容積が変化する第1圧力室と、駆動信号により駆動される第2圧電素子と、第2圧電素子の変位に応じて容積が変化する第2圧力室と、第1圧力室と第2圧力室とに連通し、液体を吐出するノズルが設けられるノズル流路と、第1圧電素子および第2圧電素子の少なくとも一方が駆動された後、第1圧力室内の液体に生じる残留振動に従った第1圧電素子の起電力の変化を示す第1検出信号と、第1圧電素子および第2圧電素子の少なくとも他方が駆動された後、第2圧力室内の液体に生じる残留振動に従った第2圧電素子の起電力の変化を示す第2検出信号と、の差分に基づいて、ノズルからの液体吐出状態を判定する判定部と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
駆動信号により駆動される第1圧電素子と、
前記第1圧電素子の変位に応じて容積が変化する第1圧力室と、
前記駆動信号により駆動される第2圧電素子と、
前記第2圧電素子の変位に応じて容積が変化する第2圧力室と、
前記第1圧力室と前記第2圧力室とに連通し、液体を吐出するノズルが設けられるノズル流路と、
前記第1圧電素子および前記第2圧電素子の少なくとも一方が駆動された後、前記第1圧力室内の液体に生じる残留振動に従った前記第1圧電素子の起電力の変化を示す第1検出信号と、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子の少なくとも他方が駆動された後、前記第2圧力室内の液体に生じる残留振動に従った前記第2圧電素子の起電力の変化を示す第2検出信号と、の差分に基づいて、前記ノズルからの液体吐出状態を判定する判定部と、
を備える液体吐出装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記第1圧力室から前記ノズルまでの流路の固有振動周期は、前記第2圧力室から前記ノズルまでの流路の固有振動周期に等しい、
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記判定部は、
前記第1検出信号と前記第2検出信号とが入力され、前記第1検出信号と前記第2検出信号との差分に関する信号を出力する差分検出部と、
前記差分に関する信号のレベルが閾値以内あるか否かにより、前記ノズルからの液体吐出状態を判定する差分判定部と、
を有する請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記駆動信号の前記第1圧電素子および前記第2圧電素子への供給を制御する駆動制御部を、さらに備え、
前記駆動制御部は、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子に同時に前記駆動信号を供給し、
前記第1検出信号と前記第2検出信号とは、前記差分検出部に同時に入力される、
請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記差分検出部は、前記第1検出信号および前記第2検出信号のうち少なくとも一方の信号の振幅を増幅させる増幅回路を含む、
請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記差分検出部は、前記第1検出信号および前記第2検出信号のうち少なくとも一方の信号の位相を遅延させて、前記第1検出信号の位相と前記第2検出信号の位相とを合わせる位相遅延回路を備える、
請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記駆動信号の前記第1圧電素子および前記第2圧電素子への供給を制御する駆動制御部と、
前記第1検出信号および前記第2検出信号を記憶する記憶部と、
をさらに備え、
前記駆動制御部は、前記第1圧電素子および記第2圧電素子のうち一方にのみ前記駆動信号を供給し、
前記記憶部は、前記第1圧電素子および記第2圧電素子のうち一方にのみ前記駆動信号が供給された後に前記第1圧力室内の液体に生じる残留振動に従った、前記第1検出信号を記憶し、
前記駆動制御部は、前記第1圧電素子および記第2圧電素子のうち他方にのみ前記駆動信号を供給し、
前記記憶部は、前記第1圧電素子および記第2圧電素子のうち他方にのみ前記駆動信号が供給された後に前記第2圧力室内の液体に生じる残留振動に従った、前記第2検出信号を記憶し、
前記判定部は、前記記憶部に記憶された前記第1検出信号と、前記記憶部に記憶された前記第2検出信号と、の差分に基づいて、前記ノズルからの液体吐出状態を判定する、
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
駆動信号により駆動される第1駆動用圧電素子と、
前記第1駆動用圧電素子の変位に応じて容積が変化する第1圧力室と、
前記第1圧力室内の液体の振動を検出する第1検出用圧電素子と、
前記駆動信号により駆動される第2駆動用圧電素子と、
前記第2圧電素子の変位に応じて容積が変化する第2圧力室と、
前記第2圧力室内の液体の振動を検出する第2検出用圧電素子と、
前記第1圧力室と前記第2圧力室とに連通し、液体を吐出するノズルが設けられるノズル流路と、
前記第1駆動用圧電素子および前記第2駆動用圧電素子の少なくとも一方が駆動された後、前記第1圧力室内の液体に生じる残留振動に従った前記第1検出用圧電素子の起電力の変化を示す第1検出信号と、前記第1駆動用圧電素子および前記第2駆動用圧電素子の少なくとも他方が駆動された後、前記第2圧力室内の液体に生じる残留振動に従った前記第2検出用圧電素子の起電力の変化を示す第2検出信号と、の差分に基づいて、前記ノズルからの液体吐出状態を判定する判定部と、
を備える液体吐出装置。
【請求項9】
前記第1検出用圧電素子の剛性は、前記第1駆動用圧電素子の剛性より高く、
前記第2検出用圧電素子の剛性は、前記第2駆動用圧電素子の剛性より高い、
請求項8に記載の液体吐出装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェット方式のプリンターに代表される液体吐出装置は、例えば、特許文献1に開示されるように、液体を吐出するノズルと、液体に圧力を付与するための圧力室と、圧力室に圧力を付与する圧電素子と、を有する。特許文献1では、圧電素子が駆動することで、圧力室の圧力が変動し、当該圧力の変動に伴ってノズルからインクが吐出される。
【0003】
また、特許文献1に記載の装置は、各圧力素子に駆動信号を供給した後のインクの振動に基づく残留振動波形を当該各圧電素子の起電力として検出し、この検出結果に基づいてインクの吐出状態の異常の有無を判定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-189655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、1つのノズルに対して、複数の圧力室が設けられており、複数の圧力室に対応して複数の圧電素子が設けられる構成が考えられる。この場合、当該複数の圧電素子が同時に駆動することで、複数の圧力室の各圧力が変動し、当該各圧力の変動に伴って1つのノズルからインクが吐出される。このように、1つのノズルに複数の圧力室が設けられた構成では、検出される起電力の検出結果が示す信号が複雑で、吐出状態に異常があるか否かの判定が難しいという課題がある。このため、従来の装置では、吐出状態に異常があるかどうかを即座に判定することが難しく、判定にある程度の時間を要してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係る液体吐出装置は、駆動信号により駆動される第1圧電素子と、前記第1圧電素子の変位に応じて容積が変化する第1圧力室と、前記駆動信号により駆動される第2圧電素子と、前記第2圧電素子の変位に応じて容積が変化する第2圧力室と、前記第1圧力室と前記第2圧力室とに連通し、液体を吐出するノズルが設けられるノズル流路と、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子の少なくとも一方が駆動された後、前記第1圧力室内の液体に生じる残留振動に従った前記第1圧電素子の起電力の変化を示す第1検出信号と、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子の少なくとも他方が駆動された後、前記第2圧力室内の液体に生じる残留振動に従った前記第2圧電素子の起電力の変化を示す第2検出信号と、の差分に基づいて、前記ノズルからの液体吐出状態を判定する判定部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態に係る液体吐出装置の構成例を示す模式図である。
第1実施形態に係る液体吐出装置の電気的な構成を示すブロック図である。
第1実施形態に係る液体吐出ヘッドにおける流路の模式図である。
図3中のA-A線断面に相当する図である。
第1実施形態における駆動制御部の構成例を示す図である。
第1実施形態における駆動信号が有する波形を説明するための図である。
第1実施形態における吐出動作および検出動作を説明するための図である。
図2に示す検出回路および判定部を示す図である。
正常時における第1検出信号および第2検出信号を示す図である。
図9に示す第1検出信号と第2検出信号との差分に関する信号である判定用信号を示す図である。
異常時における第1検出信号および第2検出信号を示す図である。
図11に示す第1検出信号と第2検出信号との差分に関する信号である判定用信号を示す図である。
比較例の駆動回路の構成例を示す図である。
比較例の正常時における判定用信号を示す図である。
比較例の異常時における判定用信号を示す図である。
第2実施形態の判定部を示す図である。
第3実施形態の判定部を示す図である。
第4実施形態の駆動制御部およびヘッドチップの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法または縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示している部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0009】
なお、以下の説明は、互いに交差するX軸、Y軸およびZ軸を適宜に用いて行う。また、X軸に沿う一方向をX1方向といい、X1方向と反対の方向をX2方向という。同様に、Y軸に沿って互いに反対の方向をY1方向およびY2方向という。また、Z軸に沿って互いに反対の方向をZ1方向およびZ2方向という。典型的には、Z軸が鉛直な軸であり、Z2方向が鉛直方向での下方向に相当する。ただし、Z軸は、鉛直な軸でなくともよい。また、X軸、Y軸およびZ軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、例えば、80°以上100°以下の範囲内の角度で交差すればよい。
【0010】
A:第1実施形態
A1:液体吐出装置の全体構成
図1は、実施形態に係る液体吐出装置100の構成例を示す模式図である。液体吐出装置100は、インク等の液体を液滴として媒体11に対して吐出するインクジェット方式の印刷装置である。媒体11は、例えば、印刷用紙である。なお、媒体11は、印刷用紙に限定されず、例えば、樹脂フィルムまたは布帛等の任意の材質の印刷対象であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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