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公開番号
2025093494
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-24
出願番号
2023209173
出願日
2023-12-12
発明の名称
発泡性積層体及び断熱容器
出願人
DICグラフィックス株式会社
代理人
個人
主分類
B32B
27/00 20060101AFI20250617BHJP(積層体)
要約
【課題】
発泡断熱カップ等に利用可能な発泡性積層体を提供する。
【解決手段】
原紙と、前記原紙の一方の面を被覆する第1の樹脂層と、前記原紙の他面を被覆し、前記第1の樹脂層よりも低い融点を有し加熱処理によって発泡する第2の樹脂層を有する発泡材料の、前記第2の樹脂層表面に印刷層を含み、前記印刷層が(1)及び(2)を満たす印刷インキの印刷パターンを含有する発泡性積層体、それを用いた断熱容器。
(1)前記第2の樹脂層表面に接する印刷層Aを形成する印刷インキAを有する。
(2)前記印刷インキAは、色材、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、可塑剤及びキレート剤を含有し、ポリウレタン樹脂:塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の質量混合比が49:50~1:99であり、可塑剤を印刷インキA全固形分に対し1~20質量%含有する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
原紙と、前記原紙の一方の面を被覆する第1の樹脂層と、前記原紙の他面を被覆し、前記第1の樹脂層よりも低い融点を有し加熱処理によって発泡する第2の樹脂層を有する発泡材料の、前記第2の樹脂層表面に印刷層を含み、
前記印刷層が、(1)及び(2)を満たす印刷インキの印刷パターンを含有することを特徴とする発泡性積層体。
(1)少なくとも、前記第2の樹脂層表面に接する印刷層Aを形成する印刷インキAを有する。
(2)前記印刷インキAは、色材、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、可塑剤及びキレート剤を含有し、ポリウレタン樹脂:塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の質量混合比が49:50~1:99であり、可塑剤を印刷インキA全固形分に対し1~20質量%含有する。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
前記印刷インキAが形成する印刷層A表面に設けられる印刷層Bを形成する印刷インキBが、(3)を満たす請求項1に記載の発泡性積層体。
(3)前記印刷インキBは、色材、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、及び可塑剤を含有し、ポリウレタン樹脂:塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の質量混合比が49:50~1:99であり、可塑剤を印刷インキA全固形分に対し1~20質量%含有する。
【請求項3】
前記可塑剤が、ヒマシ油、エポキシ化大豆油、又はアセチルクエン酸トリブチルである請求項1に記載の発泡性積層体。
【請求項4】
前記印刷インキAがロジン系樹脂を含有する請求項1に記載の発泡性積層体。
【請求項5】
前記印刷インキBがロジン系樹脂を含有する請求項2に記載の発泡性積層体。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の発泡性積層体を用いた断熱容器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に食品向け断熱容器として利用可能な発泡性積層体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
脱石油資源やリサイクルの観点から紙基材が注目されており、例えば「カップ麺」と称される食品用カップや飲料用カップ類にも紙製容器が多く使われるようになってきた。
一般的な紙カップはカップ内面にポリエチレンでコーティングが施されており、水漏れしない構造となっているが、カップ外面はコーティングされていないため、長期間飲料を入れておくと結露によってカップの強度が弱くなる傾向にある。また、熱が伝わりやすいため、熱い内容物での使用には適していない。
そこで最近は、断熱性及び手に持った時のフィット感や滑り止めを付与した発泡性断熱カップが開発されている。
前記発泡断熱カップはカップ内面と外面がポリエチレンでコーティングされており、カップ成型時に加熱して外面のポリエチレンを発泡させることで、空気の層が形成され手に伝わる熱を遮断する。この構造により、結露によるカップ強度低下の抑制および熱い内容物に適用することが出来る。
【0003】
前記発泡性断熱カップに使用される発泡性積層体は、原紙の片面に低密度ポリエチレン、反対側の片面に高密度又は中密度ポリエチレンをラミネート加工した後、オーブンで加熱する事でラミネート層が過熱し、原紙がもつ水分により発泡させる。発泡断熱カップ成型時に容器の外面となる前記低密度ポリエチレンの表面には、デザイン模様、商品名、メーカー名、商品バーコード等の為の印刷層を設けることが要求される。
【0004】
ここで、印刷層が低密度ポリエチレンの発泡を抑制してしまうことが従来から課題であった。特に印刷層の印刷部と非印刷部とにおいて、又は印刷部とこの印刷部の上にさらに2色、3色と複数色刷り重ねる事で刷り重ね部を形成した場合、発泡後の低密度ポリエチレンの厚さに差が生じる場合が多い。このような、印刷部又は前記重ね塗り部が凹部となり段差が生じると、特に小さい文字や画数の多い文字、バーコード等は不鮮明となり、視認性やバーコード読み取りに支障をきたす原因となる。
これに対し、低密度ポリエチレンの発泡を抑制を改良し、読み取りに支障をきたさない程度の平滑性と発泡性との両立を可能とした、発泡性紙製容器向けの印刷インキ組成物として、ポリウレタン樹脂や塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、あるいは硝化綿等のニトロセルロース系樹脂をバインダー樹脂とするインキ組成物が知られている(例えば引用文献1~3参照)。
【0005】
更に最近では、感染症予防対策としてアルコール等の消毒薬耐性も要求されるようになってきた。引用文献1~3に記載の方法は、アルコール耐性についてなんら知見は記載されておらず、実際にアルコールによりインキ層が膨潤し視認性に影響する例もある。更にニトロセルロース系樹脂は発火性が問題視され、ニトロセルロース系樹脂を使用しないインキ設計が所望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
WO2009/119800公報
特開2018-167864号公報
特開2021-88087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、印刷層による低密度ポリエチレンの発泡を抑制を改良し平滑性と発泡性、アルコール耐性とを両立させ、且つニトロセルロース系樹脂を使用しないインキを使用した、発泡断熱カップ等に利用可能な発泡性積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち本発明は、原紙と、前記原紙の一方の面を被覆する第1の樹脂層と、前記原紙の他面を被覆し、前記第1の樹脂層よりも低い融点を有し加熱処理によって発泡する第2の樹脂層を有する発泡材料の、前記第2の樹脂層表面に印刷層を含み、前記印刷層が、(1)及び(2)を満たす印刷インキの印刷パターンを含有する発泡性積層体を提供する。
(1)少なくとも、前記第2の樹脂層表面に接する印刷層Aを形成する印刷インキAを有する。
(2)前記印刷インキAは、色材、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、可塑剤及びキレート剤を含有し、ポリウレタン樹脂:塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の質量混合比が49:50~1:99であり、可塑剤を印刷インキA全固形分に対し1~20質量%含有する。
【0009】
また本発明は、前記記載の発泡性積層体を用いた断熱容器を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、印刷層による低密度ポリエチレンの発泡を抑制を改良し平滑性と発泡性、アルコール耐性とを両立させ、且つニトロセルロース系樹脂を使用しないインキを使用した、発泡断熱カップ等に利用可能な発泡性積層体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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