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公開番号2025089002
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023203914
出願日2023-12-01
発明の名称記録装置
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類B41J 2/01 20060101AFI20250605BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】簡易な構成で圧電素子の駆動後の残留振動に起因する残留振動電圧を増幅する回路の増幅率を切り替えることが可能な記録装置を提供する。
【解決手段】残留振動電圧を増幅して出力する増幅部と、増幅部による残留振動電圧の増幅率を設定する設定部と、を備え、増幅部は、オペアンプと、オペアンプに接続される第1抵抗と、複数のスイッチの各々を介してオペアンプに接続される抵抗値の異なる複数の第2抵抗と、を有し、設定部により設定された増幅率に応じて複数のスイッチのうちいずれか1つを選択することで複数の第2抵抗のうちのいずれか1つをオペアンプに接続する選択部を備え、増幅部は、第1抵抗と、選択部により選択された第2抵抗と、の抵抗比に応じた増幅率で残留振動電圧を増幅することを特徴とする記録装置。
【選択図】図15
特許請求の範囲【請求項1】
圧電素子と、前記圧電素子を駆動することにより液体を吐出する記録ヘッドと、を備え、前記記録ヘッドの吐出する前記液体により記録を行う記録装置であって、
駆動信号により前記圧電素子が駆動された後に前記圧電素子に生じる残留振動に起因する残留振動電圧を増幅して出力する増幅部と、
前記増幅部による前記残留振動電圧の増幅率を設定する設定部と、
を備え、
前記増幅部は、
オペアンプと、
前記オペアンプに接続される第1抵抗と、
複数のスイッチの各々を介して前記オペアンプに接続される抵抗値の異なる複数の第2抵抗と、
を有し、
前記記録装置は、前記設定部により設定された前記増幅率に応じて前記複数のスイッチのうちいずれか1つを選択することで前記複数の第2抵抗のうちのいずれか1つを前記オペアンプに接続する選択部を備え、
前記増幅部は、前記第1抵抗と、前記選択部により選択された前記第2抵抗と、の抵抗比に応じた増幅率で前記残留振動電圧を増幅することを特徴とする記録装置。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記増幅部により増幅された前記残留振動電圧に基づいて、前記記録ヘッドの異常検出を行う請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記設定部は、前記液体の種類、前記液体の温度、前記記録装置が使用される環境の情報の少なくともいずれかに応じて前記増幅率を設定する請求項1又は2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記圧電素子の複数の駆動パターンに応じた複数の駆動信号を生成する生成部をさらに備える請求項1又は2に記載の記録装置。
【請求項5】
前記複数の駆動信号のうち前記圧電素子を駆動するための駆動信号を指定する指定部と、
入力される前記複数の駆動信号のうち前記指定部により指定された駆動信号を前記圧電素子へ出力するスイッチ部と、
を有する請求項1又は2に記載の記録装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はインクジェット方式の記録装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェット方式の記録装置には、圧電素子を駆動することによりインクを吐出する記録ヘッドを備え、記録ヘッドの吐出するインクにより記録を行うものがある。圧電素子の駆動後に生じる残留振動に起因する残留振動電圧を検出、解析することで、各ノズルの異常を検出する技術が提案されている。特許文献1では、残留振動電圧をオペアンプで増幅、解析する回路が提案されている。しかしながら、特許文献1では、残留振動電圧を増幅する回路の増幅率が固定である。そのため、インクジェットヘッドの周囲環境やインクの状態等によって変化する残留振動電圧について解析に必要な信号振幅が得られず、ノズルの異常が検出できなくなることがあった。特許文献2では、残留振動電圧を増幅する回路の増幅率を切り替えるための第1の抵抗と第2の抵抗を用意し、第1の抵抗と第2の抵抗の各々が複数の抵抗素子を含み、かつそれらの抵抗の数を変化させることによって増幅率を切り替えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-50824号公報
特開2017-24274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献2に記載された技術では回路構成が複雑であり、コストアップにつながってしまうおそれがあった。本発明の目的は、簡易な構成で圧電素子の駆動後の残留振動に起因する残留振動電圧を増幅する回路の増幅率を切り替えることが可能な記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、圧電素子と、前記圧電素子を駆動することにより液体を吐出する記録ヘッドと、を備え、前記記録ヘッドの吐出する前記液体により記録を行う記録装置であって、
駆動信号により前記圧電素子が駆動された後に前記圧電素子に生じる残留振動に起因する残留振動電圧を増幅して出力する増幅部と、
前記増幅部による前記残留振動電圧の増幅率を設定する設定部と、
を備え、
前記増幅部は、
オペアンプと、
前記オペアンプに接続される第1抵抗と、
複数のスイッチの各々を介して前記オペアンプに接続される抵抗値の異なる複数の第2抵抗と、
を有し、
前記記録装置は、前記設定部により設定された前記増幅率に応じて前記複数のスイッチのうちいずれか1つを選択することで前記複数の第2抵抗のうちのいずれか1つを前記オペアンプに接続する選択部を備え、
前記増幅部は、前記第1抵抗と、前記選択部により選択された前記第2抵抗と、の抵抗比に応じた増幅率で前記残留振動電圧を増幅することを特徴とする記録装置である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、簡易な構成で圧電素子の駆動後の残留振動に起因する残留振動電圧を増幅する回路の増幅率を切り替えることが可能な記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
記録装置の全体構成を表す図である。
記録ヘッドのユニットを表す概略図である。
記録ヘッドを表す図である。
記録ヘッドの配線の一例を表す模式図である。
記録ヘッドの配線の他の例を表す模式図である。
圧電素子の駆動方法と圧電素子の駆動信号を表す図である。
記録装置の機能構成を表す図である。
画像処理部を表す図である。
駆動信号選択部を表す図である。
シリアル通信1を表す図である。
駆動信号選択部のタイミングチャートである。
インク吐出用信号を生成するアンプ回路の一例を表す図である。
残留振動電圧を表す図である。
比較例の残留振動電圧検出回路を表す図である。
実施例の残留振動電圧検出回路を表す図である。
スイッチ選択部の入力データとゲインとの対応関係を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための例示的な形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対的な配置等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲を以下の実施例に限定する趣旨のものではない。
【0009】
<記録装置の全体構成>
図1は、インクジェット方式の記録装置の一例として、フルライン・インクジェット記録ヘッドを用いてロール紙のようなロール状の記録媒体に記録を行う記録装置1の構成を示す側断面図である。フルライン・インクジェット記録ヘッド(以下、「記録ヘッド」という)は、ロール紙の幅方向の長さ以上の記録幅を有した記録ヘッドである。この記録装置1は概ね、図1に示すように、筐体106、ヘッドユニット100、例えばCMYKの4色に対応する第1~第4の記録ヘッド101、スキャナユニット102、ラインスキャナ103、搬送ローラ104から構成される。そして、記録媒体として用いるロール紙105は、対となる搬送ローラ104にニップされて矢印方向に搬送され、第1~第4の記録ヘッド101各々の直下において順次記録される。
【0010】
<記録ヘッドの構成>
記録ヘッド101のノズルからインクを吐出させる手段として、吐出エネルギー発生素子として圧電素子を用いて圧力室内に圧力を発生させて、その圧力によって圧力室内の液体を圧力室の一端に形成されたノズルから吐出する方法が知られている。記録装置1は、記録ヘッド101のノズルの吐出するインクにより記録を行う。このような記録ヘッド101では、各々の圧電素子に電気接点を備えており、駆動信号を発生する集積回路と接続されて、駆動信号で圧電素子を駆動することによって吐出が行なわれる。
(【0011】以降は省略されています)

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