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公開番号
2025083325
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2024201601
出願日
2024-11-19
発明の名称
銅張積層板、および、銅張積層板形成用スパッタリングターゲット
出願人
三菱マテリアル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B32B
15/082 20060101AFI20250523BHJP(積層体)
要約
【課題】高周波領域における伝送損失が低く、フッ素樹脂を含む基材と銅層との密着性に特に優れ、かつ、高温環境下および高湿度環境下で使用した場合であっても密着性が大きく低下せず、高周波信号伝送用の配線基板に特に適した銅張積層板を提供する。
【解決手段】フッ素樹脂を含む基材11と金属銅層12とが積層された銅張積層板10であって、基材11と金属銅層12との間に、Coを25.0at%以上75.0at%以下の範囲で含み、残部がMoおよび不可避不純物である組成の合金層13が形成されており、金属銅層12は、銅めっき層を有していることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
フッ素樹脂を含む基材と金属銅層とが積層された銅張積層板であって、
前記基材と前記金属銅層との間に、Coを25.0at%以上75.0at%以下の範囲で含み、残部がMoおよび不可避不純物である組成の合金層が形成されており、
前記金属銅層は、銅めっき層を有していることを特徴とする銅張積層板。
続きを表示(約 360 文字)
【請求項2】
前記合金層の厚みが5nm以上50nm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項3】
前記金属銅層の厚みが1μm以上20μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項4】
前記金属銅層の導電率が80%IACS以上であることを特徴とする請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の銅張積層板の前記合金層を形成する際に用いられる銅張積層板形成用スパッタリングターゲットであって、
Coを25.0at%以上%75.0at%以下の範囲で含み、残部がMoおよび不可避不純物である組成の合金からなることを特徴とする銅張積層板形成用スパッタリングターゲット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フッ素樹脂を含む基材上に銅層が積層された銅張積層板、および、銅張積層板を製造する際に用いられる銅張積層板形成用スパッタリングターゲットに関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、電子・電気機器に用いられる配線用基板として、絶縁樹脂層の表面に導電層または伝熱層として銅層が積層された銅張積層板が用いられている。
ここで、GHz帯域以上のアンテナやレーダ等の高周波信号伝送デバイス用の配線基板においては、高周波領域で用いた際の伝送損失が低いことが求められる。
そこで、例えば、特許文献1,2に示すように、フッ素樹脂フィルムを用いた銅張積層板が提供されている。フッ素樹脂は、誘電率が低く、かつ、誘電損失が低いことから、高周波信号伝送用の配線基板を構成する樹脂材料として特に適している。
【0003】
ところで、フッ素樹脂フィルムにおいては、その表面が化学的に非常に安定であることから、他の材料との接着力が低くなる傾向にある。
そこで、特許文献1においては、フッ素樹脂の表面に、物理蒸着法を用いて金属薄膜(ニッケル膜またはチタン膜)を形成し、この金属薄膜の上に銅めっきを行うことで銅膜を形成することで、銅膜とフッ素樹脂との密着性の向上を図っている。
また、特許文献2においては、フッ素樹脂の表面に突起を形成するとともに、金属箔を粗化処理し、圧着積層の条件を最適化することにより、アンカー効果による銅膜とフッ素樹脂との密着性の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/179904号
特開2004-006668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1においては、接合界面が平滑になるためにアンカー効果による密着性向上効果がなく、十分な密着強度が得られにくいといった問題があった。また、フッ素樹脂に接触した金属膜の酸化等が進行するおそれがあり、特に高温環境下および高湿度環境下での耐久性が低下するといった問題があった。
また、特許文献2においては、フッ素樹脂と金属箔との界面が粗化することになり、伝送損失が悪化するといった問題があった。
【0006】
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、高周波領域における伝送損失が低く、フッ素樹脂を含む基材と銅層との密着性に特に優れ、かつ、高温環境下および高湿度環境下で使用した場合であっても密着性が大きく低下せず、高周波信号伝送用の配線基板に特に適した銅張積層板、および、この銅張積層板を製造する際に用いられる銅張積層板形成用スパッタリングターゲットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の態様1の銅張積層板は、フッ素樹脂を含む基材と金属銅層とが積層された銅張積層板であって、前記基材と前記金属銅層との間に、Coを25.0at%以上75.0at%以下の範囲で含み、残部がMoおよび不可避不純物である組成の合金層が形成されており、前記金属銅層は、銅めっき層を有していることを特徴としている。
【0008】
本発明の態様1の銅張積層板によれば、フッ素樹脂を含む基材と前記金属銅層との間に、Coを25.0at%以上75.0at%以下の範囲で含み、残部がMoおよび不可避不純物である組成の合金層が形成されているので、合金層のMoと基材に含まれるフッ素樹脂の主鎖であるCとが強固な結合を形成し、密着強度が向上する。また、合金層がMoにCoを上述の範囲で含んでいるので、緻密なナノ結晶構造となり、熱や水分による酸化に対して高い耐性を有し、高温環境下および高湿度環境下で使用した場合であっても、密着強度の低下を抑制することができる。また、合金層が高いバリア性を有しているので、金属銅層(銅めっき層)と基材のフッ素樹脂との反応を抑制することができる。
また、この合金層上に金属銅層(銅めっき層)が形成されているので、界面の粗さが小さくなり、伝送損失を低くすることができる。
【0009】
本発明の態様2の銅張積層板は、態様1の銅張積層板において、前記合金層の厚みが5nm以上50nm以下の範囲内であることを特徴としている。
本発明の態様2の銅張積層板によれば、前記合金層の厚みが5nm以上とされているので、合金層による耐酸化性(熱や水分による酸化に対する耐性)およびバリア性を十分に確保することができ、高温環境下および高湿度環境下で使用した場合であっても、密着強度の低下を確実に抑制することができる。一方、前記合金層の厚みが50nm以下とされているので、膜応力による基材の反りを抑制することができる。
【0010】
本発明の態様3の銅張積層板は、態様1または態様2の銅張積層板において、前記金属銅層の厚みが1μm以上20μm以下の範囲内であることを特徴としている。
本発明の態様3の銅張積層板によれば、前記金属銅層の厚みが1μm以上とされているので、放射損失の影響を抑制することができ、伝送損失を確実に低く抑えることができる。一方、前記金属銅層の厚みが20μm以下とされているので、エッチングによるパターン形成を効率的にかつ精度良く行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)
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