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公開番号2025082122
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023195381
出願日2023-11-16
発明の名称車両前部構造
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B62D 25/08 20060101AFI20250521BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】車両が衝突対象物にスモールオーバーラップ前面衝突等のオフセット衝突をした際において、車両を衝突対象物とは反対側へ変位させる反力を得る。
【解決手段】車両の前部10は、左右一対のサスペンションタワー28と、接続部材38と、を備えている。接続部材38は、車幅方向に延びる接続部材本体部40を備えている。また、接続部材38は、接続部材本体部40の端部とサスペンションタワー28とを接続する前側接続部42であって、前方側かつ車幅方向外側に向けて延びる左右一対の前側接続部42を備えている。さらに、接続部材38は、接続部材本体部40の端部とサスペンションタワー28とを接続する後側接続部44であって、後方側かつ車幅方向外側に向けて延びる左右一対の後側接続部44を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
キャビンの車両前方側において車幅方向に間隔を開けて配置された左右一対の骨格部材と、
前記左右一対の骨格部材間を接続する接続部材と、
を備え、
前記接続部材は、
車幅方向に延びる接続部材本体部と、
前記接続部材本体部の端部と前記骨格部材とを接続する前側接続部であって、前方側かつ車幅方向外側に向けて延びる左右一対の前側接続部と、
前記接続部材本体部の端部と前記骨格部材とを接続する後側接続部であって、後方側かつ車幅方向外側に向けて延びる左右一対の後側接続部と、
を有する車両前部構造。
続きを表示（約 1,400 文字）【請求項２】
前記骨格部材は、車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドメンバである請求項１に記載の車両前部構造。
【請求項３】
前記骨格部材は、車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドメンバに対して上方側に突出する形状にそれぞれ形成されている左右一対のサスペンションタワーである請求項１に記載の車両前部構造。
【請求項４】
前記骨格部材は、車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドメンバに対して上方側かつ車幅方向外側において車両前後方向に延びる左右一対のエプロンアッパメンバである請求項１に記載の車両前部構造。
【請求項５】
キャビンの車両前方側において車幅方向に間隔をあけて配置され、車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドメンバと、
左右一対の前記フロントサイドメンバに対して上方側に突出する形状にそれぞれ形成されている左右一対のサスペンションタワーと、
車幅方向に延びる接続部材本体部と、前記接続部材本体部の車幅方向一方側の端部から前方側かつ車幅方向一方側へ向けて延びると共に車幅方向一方側に配置された前記サスペンションタワー又は車幅方向一方側に配置された前記フロントサイドメンバに接合された前側接続部と、前記接続部材本体部の車幅方向他方側の端部から後方側かつ車幅方向他方側へ向けて延びると共に車幅方向他方側に配置された前記サスペンションタワー又は車幅方向他方側に配置された前記フロントサイドメンバに接合された後側接続部と、を有する接続部材と、
を備えた車両前部構造。
【請求項６】
前記接続部材は、
前記接続部材本体部の車幅方向他方側の端部から前方側かつ車幅方向他方側へ向けて延びると共に車幅方向他方側に配置された前記サスペンションタワー又は車幅方向他方側に配置された前記フロントサイドメンバに接合された前側接続部と、
前記接続部材本体部の車幅方向一方側の端部から後方側かつ車幅方向一方側へ向けて延びると共に車幅方向一方側に配置された前記サスペンションタワー又は車幅方向一方側に配置された前記フロントサイドメンバに接合された後側接続部と、
を有していることにより、左右一対の前記前側接続部及び左右一対の前記後側接続部を有する構成となっている請求項５に記載の車両前部構造。
【請求項７】
車両上方側から見て、前記接続部材本体部が車両前方側へ凸状となるように湾曲している請求項１又は請求項５に記載の車両前部構造。
【請求項８】
前記接続部材本体部の車幅方向外側の端部の延長上に前記後側接続部が設けられている請求項７に記載の車両前部構造。
【請求項９】
車両上方側から見て、前記接続部材本体部が環状又は多角形状に閉じた形状になっている請求項１又は請求項５に記載の車両前部構造。
【請求項１０】
左右一対の前記サスペンションタワーには、コイルオーバが固定されるコイルオーバ固定部がそれぞれ設けられ、
左右一対の前記前側接続部は、左右一対の前記サスペンションタワーにおいて前記コイルオーバ固定部よりも車両前方側の部位にそれぞれ固定され、
左右一対の前記後側接続部は、左右一対の前記サスペンションタワーにおいて前記コイルオーバ固定部よりも車両後方側の部位にそれぞれ固定されている請求項３又は請求項６に記載の車両前部構造。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、車両前部構造に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
下記特許文献１には、フロントサイドフレームに作用する衝突荷重を車体上部に伝達することを実現した車体前部構造が開示されている。この文献に記載された車体前部構造では、サスペンションタワー部（サスペンションタワー）の上部とサスペンションタワー部より車両前方側のフロントサイドフレームとを左右一対の第一メンバによって結合している。また、第一メンバを平面視で車両前方側を先細りとしたハの字状に配置している。さらに、サスペンションタワー部の上部を車幅方向に延びるサスタワーバーで連結している。これにより、フロントサイドフレームの上方への屈曲を抑制してフロントサイドフレームの軸圧縮によるエネルギー吸収を実現することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００７－２３０４９０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、車両が衝突対象物にスモールオーバーラップ前面衝突等のオフセット衝突をした際においては、車両を衝突対象物とは反対側へ変位させる反力を得ることが望まれる場合があるが、上記特許文献１に記載された構成にはこの点で改善の余地がある。
【０００５】
本発明は上記事実を考慮し、車両が衝突対象物にスモールオーバーラップ前面衝突等のオフセット衝突をした際において、車両を衝突対象物とは反対側へ変位させる反力を得ることができる車両前部構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
第１の態様の車両前部構造は、キャビンの車両前方側において車幅方向に間隔を開けて配置された左右一対の骨格部材と、前記左右一対の骨格部材間を接続する接続部材と、を備え、前記接続部材は、車幅方向に延びる接続部材本体部と、前記接続部材本体部の端部と前記骨格部材とを接続する前側接続部であって、前方側かつ車幅方向外側に向けて延びる左右一対の前側接続部と、前記接続部材本体部の端部と前記骨格部材とを接続する後側接続部であって、後方側かつ車幅方向外側に向けて延びる左右一対の後側接続部と、を有している。
【０００７】
第１の態様の車両前部構造では、左右一対の骨格部材が車幅方向に間隔を開けて配置されている。また、左右一対の骨格部材間は、接続部材によって接続されている。ここで、接続部材は、車幅方向に延びる接続部材本体部を備えている。また、接続部材は、接続部材本体部の端部と骨格部材とを接続する前側接続部であって、前方側かつ車幅方向外側に向けて延びる左右一対の前側接続部を備えている。さらに、接続部材は、接続部材本体部の端部と骨格部材とを接続する後側接続部であって、後方側かつ車幅方向外側に向けて延びる左右一対の後側接続部を備えている。そのため、第１の態様の車両前部構造が適用された車両の前部の車幅方向一方側が衝突対象物にスモールオーバーラップ前面衝突等のオフセット衝突をすると、この衝突荷重は、接続部材の前側接続部、接続部材本体部及び後側接続部を介して車両の前部の車幅方向一方側から車幅方向他方側へ伝達される。また、第１の態様の車両前部構造が適用された車両の前部の車幅方向他方側が衝突対象物にスモールオーバーラップ前面衝突等のオフセット衝突をすると、この衝突荷重は、接続部材の前側接続部、接続部材本体部及び後側接続部を介して車両の前部の車幅方向他方側から車幅方向一方側へ伝達される。ここで、前側接続部は、接続部材本体部の端部から前方側かつ車幅方向外側へ向けて延びている。これに加えて、後側接続部は、接続部材本体部の端部から後方側かつ車幅方向外側へ向けて延びている。この構成では、オフセット衝突による衝突荷重を車両の前部から骨格部材側へ向けて斜めに伝達することができる。これにより、前側接続部及び後側接続部が上記の方向に延びていない構成と比べて、車両を衝突対象物とは反対側へ変位させる反力（衝突対象物からの反力）を得ることができる。
【０００８】
第２の態様の車両前部構造は、第１の態様の車両前部構造において、前記骨格部材は、車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドメンバである。
【０００９】
第２の態様の車両前部構造では、オフセット衝突による衝突荷重を車両の前部からフロントサイドメンバ側へ向けて斜めに伝達することができる。
【００１０】
第３の態様の車両前部構造は、第１の態様の車両前部構造において、前記骨格部材は、車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドメンバに対して上方側に突出する形状にそれぞれ形成されている左右一対のサスペンションタワーである。
（【００１１】以降は省略されています）

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