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公開番号2025071401
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-08
出願番号2023181526
出願日2023-10-23
発明の名称凸状版材の作製方法
出願人独立行政法人 国立印刷局
代理人
主分類B41C 1/045 20060101AFI20250428BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】
切削等の加工によって凸状版材を作製する際に、反りを防止した凸状版材の作製方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
版材の一方の面を加工除去して、凸状の模様部を形成するための第1の加工量を算出し、版材の他方の面を加工除去するための第2の加工量が第1の加工量と同じになるように算出する加工量算出工程を備え、加工量算出工程で算出された第1の加工量を基に、版材の一方の面を加工して凸状の模様部を形成し、第2の加工量を基に版材の他方の面を加工して凸状版材を作製する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
凸状の模様部を備える凸状版材の作製方法であって、
加工前の版材の一方の面を加工除去することで前記凸状の模様部を形成するための第1の加工量の算出と、前記版材の他方の面を加工除去するための第2の加工量が前記第1の加工量と同じになるように前記第2の加工量を算出する加工量算出工程と、
前記加工量算出工程で算出された前記第1の加工量を基に、前記版材の一方の面を加工除去して前記凸状の模様部を形成する工程と、
前記加工量算出工程で算出された前記第2の加工量を基に、前記版材の他方の面を加工する工程を備えることを特徴とする凸状版材の作製方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、凸状版材の作製方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
印刷用版面のうちの一つである凸原版の作製方法として、腐食製法が挙げられる。腐食製法を行うために、まず、文字組版、イラスト作成、レイアウト等の印刷物製作に必要な作業をパーソナルコンピュータで統合的に行うDTP(Desk Top Publishing)システムによって模様を作成する。その後、レーザセッターにて模様を出力したフィルム原版からガラス乾板に密着反転し、模様が入ったガラス乾板を黄銅版に密着させ模様の焼付を行い、次に腐食製版法にて非画線部を腐食溶解させて凸画線を形成する方法で凸原版を作製していた。また、凸画線の高さ(深度)に応じて、模様焼付から腐食工程を数回繰返し、段階的に腐食させることで画線を形成させる方法にて凸原版を作製していた。
【0003】
作製された凸原版は、印刷用の版面としても用いることができるが、それを基に複製して印刷用の版面としていた。なお、凸原版を複製して印刷用の版面を作製する方法としては、例えば、ニッケル電鋳法があり、凸原版から凹原版を複製し、更に、凹原版から複製することで、凸画線を備えた凸版版面を作製していた。
【0004】
しかしながら、現在、腐食製版法に必要な感光材料が製造中止になる等、入手困難となる事象が発生している。さらに、危険物を伴った薬品類で製造するため、作業に危険が伴い、環境的にも推奨されなくなっている。
【0005】
また、腐食製版法は工程が複雑であり、アナログ的な製法になるため凸画線の品質を安定させることが難しかった。さらに、長期的に製造を続ける製品を対象とした場合、模様版を長期保存することとなり、経年劣化、破損等が発生する可能性があるため、細心の注意を払う必要があり専門のスキルを要していた。
【0006】
そこで、近年、凸原版を加工する手段として切削加工製法が用いられている。切削加工は、無垢の版材(金属)に対し、工作機械を用いて、模様部を残し、模様部以外の無地部を切削加工によって除去する加工方法である。
【0007】
しかしながら、版材を切削加工する場合、模様以外の大部分を無地部として除去することになり、版材の厚さが薄くなってしまう。加工前はフラットな版材であるが、版材が金属の場合、厚さが薄くなると、金属の組成上いずれかの方向に「反り」が発生するという問題がある。
【0008】
この原因として、図1に示すように、一般に販売されている金属製の板材(20)は、粗ミル(2)と仕上ミル(3)による圧延加工により製造され、圧延時に金属内部に応力が内包されることが挙げられる。図2(a)に示すように、出荷段階では、この応力のバランスが保たれてフラットな状態で出荷される。図中における矢印は、版材(20)の内部で引張り応力と圧縮応力の釣合いがとれている状態、いわゆる、内部応力を模式的に示している。この状態に対し、図2(b)に示すように、二次加工により厚みが変わると、内部の応力のバランスが崩れて反りが生じると考えられる。例えば、図2(b)に示す板材(20)の上側を除去した場合には、下側に反りが生じる傾向がある。
【0009】
したがって、反りがどの方向に生じるかは、板材製造段階の圧延方向に依存し、二次加工者は、どの方向に反るかが予測不可能であるのが現状である。この反りは、軽微であれば問題がないが、反りの程度によっては後工程で使用することが不可能となる場合がある。
【0010】
反りは、切削厚み量を減らしたり、板材自体を厚くしたりするといった簡易的な方法で解消される可能性もある。しかし、切削厚み量を減らす場合、切削厚み量は画線高さと言い換えることができるため、印刷用の版面として必要な画線高さが得られない可能性がある。また、板材自体を厚くする場合、版材が重くなり、その後の工程において作業に支障が生じ、使用不能となる可能性がある。
(【0011】以降は省略されています)

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