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公開番号2025060398
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024106165
出願日2024-07-01
発明の名称バリアフィルム、積層体、波長変換シート、バックライト部材、表示装置
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B32B 9/00 20060101AFI20250403BHJP(積層体)
要約【課題】波長変換シートに用いた際の輝度維持率が高く、色ムラ改善が両立できるバリアフィルム、及びそれを用いた波長変換シート、バックライト部材を提供する。
【解決手段】樹脂基材と、第1の酸化アルミニウム蒸着膜と、第1の被覆層と、第2の酸化アルミニウム蒸着膜と、第2の被覆層と、がこの順に積層されているバリアフィルムであって、第1及び第2の被覆層のそれぞれは、アルコキシシランと、水酸基含有水溶性樹脂とを含む樹脂組成物の硬化物であり、第1及び第2の酸化アルミニウム蒸着膜は、X線吸収微細構造分析を行った際の蒸着膜ピークトップ比Pが1.05以上1.60以下である、バリアフィルムである。
P=(1572eV付近の強度ピークトップ)/(1566eV付近の強度ピークトップ)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂基材と、第1の酸化アルミニウム蒸着膜と、第1の被覆層と、第2の酸化アルミニウム蒸着膜と、第2の被覆層と、がこの順に積層されているバリアフィルムであって、
前記第1の被覆層及び前記第2の被覆層のそれぞれは、アルコキシシランと、水酸基含有水溶性樹脂とを含む樹脂組成物の硬化物であり、
前記第1の酸化アルミニウム蒸着膜及び前記第2の酸化アルミニウム蒸着膜は、前記バリアフィルムの前記第2の被覆層表面側からX線吸収微細構造分析を行った際の、下記で定義される蒸着膜ピークトップ比Pが1.05以上1.60以下である、バリアフィルム。
P=(1572eV付近の強度ピークトップ)/(1566eV付近の強度ピークトップ)
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記バリアフィルムの前記樹脂基材と反対の表面側から、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)によりエッチングした際に、前記第1の被覆層及び前記第2の被覆層のそれぞれの領域に検出される、下記で定義される被覆層強度比Xが、それぞれ0.50以上1.10以下である、請求項1に記載のバリアフィルム。
X=C


イオン強度/Si

イオン強度
【請求項3】
前記樹脂基材の、前記第1の酸化アルミニウム蒸着膜とは反対側にマット層が配置されている請求項1に記載のバリアフィルム。
【請求項4】
請求項1に記載のバリアフィルムと、支持体とが、粘接着層を介して積層されている積層体。
【請求項5】
前記支持体の、前記粘着層とは反対側にマット層が配置されている請求項4に記載の積層体。
【請求項6】
請求項3に記載のバリアフィルムが、蛍光体層を挟んで両側に配置されている波長変換シート。
【請求項7】
請求項4に記載の積層体が、蛍光体層を挟んで両側に配置されており、それぞれの前記積層体が、最外層側から、前記支持体、前記樹脂基材、前記被覆層、前記蛍光体層の順に配置されている波長変換シート。
【請求項8】
請求項4に記載の積層体が、蛍光体層を挟んで両側に配置されており、それぞれの前記積層体が、最外層側から、前記支持体、前記被覆層、前記樹脂基材、前記蛍光体層の順に配置されている波長変換シート。
【請求項9】
請求項4に記載の積層体が、蛍光体層を挟んで両側に配置されており、一の積層体が、最外層側から、前記支持体、前記樹脂基材、前記被覆層、前記蛍光体層の順に配置され、他の積層体が、最外層側から、前記支持体、前記被覆層、前記樹脂基材、前記蛍光体層の順に配置されている波長変換シート。
【請求項10】
光源と、導光板又は拡散板と、請求項6に記載の波長変換シートと、を備える、バックライト部材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バリアフィルム、積層体、波長変換シート、バックライト部材、表示装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、プラスチックなどの長尺状のフィルムやシートの基材上に成膜された膜を備えた積層フィルムが、様々な用途で利用されている。例えば、プラスチックフィルム上に、酸化アルミニウムなどの薄膜からなるバリア層を設けて、酸素及び水蒸気に対するバリア性の機能を持たせたバリア性積層フィルムが開発されている。
【0003】
酸化アルミニウム薄膜を備えるバリアフィルムの製造手法として、例えば、特許文献1には、酸化アルミニウム薄膜を備えるバリアフィルムの製造手法として、アルミニウムの蒸発源と高分子フィルムの間の空間に高密度プラズマを発生させるプラズマ活性化蒸着法(いわゆる蒸着時のプラズマアシスト法)を用いることで得られる、透明性とガスバリア性に優れたガスバリアフィルムが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、酸化アルミニウムの蒸着膜を備えるガスバリアフィルムの製造方法において、水蒸気がアルミニウムと反応して水酸化度を高めるため、水蒸気分圧は0.001Pa以下であることが望ましいと記載されている。
【0005】
一方、上記のようなバリアフィルムの用途として、量子ドットの技術を用いたバックライト部材の開発も進められている。量子ドットとは、半導体のナノメートルサイズの微粒子をいう。また、量子ドットは、電子や励起子がナノメートルサイズの小さな結晶内に閉じ込められる量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)により、サイズを調整することで、発光波長を可視領域全体に渡って調整することができる。量子ドットは、狭い波長帯で強い蛍光を発生することができる蛍光体であるため、表示装置が色純度の優れた三原色の光で照明することができるようになる。そのため、量子ドットを用いたバックライトによって、優れた色再現性を有する表示装置とすることができる。
【0006】
この表示装置のバックライト光源に用いられる波長変換シートは、半導体のナノメートルサイズの微粒子を樹脂の層に分散させた蛍光体層と、蛍光体層の劣化を抑制するために、蛍光体層の両表面に、バリアフィルムを積層させ、LED光源と組み合わせた構成を有する。
【0007】
例えば、蛍光体が含有される蛍光体層にバリアフィルムを積層した波長変換シートであって、バリアフィルムが所定のポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にバリア層を積層した波長変換シート及びそれを用いたバックライトユニットが開発されている(特許文献3)。バリア性及び透明性に優れたバリアフィルムを使用した波長変換シートであることで、より自然に近い鮮やかな色彩に、かつ色調の優れた表示装置を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2017-177343号公報
特開2022-052319号公報
WO2015/037733
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1では、蒸着時のプラズマアシストにより酸素とアルミニウムとの反応性が高まり、透明性とバリア性の向上が認められる。しかしながら、バリアフィルムに色ムラが生じやすく、目立ちやすいという問題があった。プラズマアシストの有無によらず、反応性蒸着をする際には、通常、蒸着後の透過率を測定し、アルミニウムの蒸発量または酸素導入量にフィードバックをかけることで、透過率をある範囲に保つことで、均一な外観を維持している。しかし、数百メートル/分の高速での生産の場合、このフィードバックが間に合わないことがあり、これにより透過率が変動して成膜されると、色ムラとなり、バリアフィルム巻取体の端面からみたときに、バームクーヘン状の外観となる。その外観から品質が均一でないと疑われ問題となる。プラズマアシストにより透明性とバリア性の高い状態で成膜されると、色ムラが目立つ上に後天的に色ムラを低減することが困難という課題があった。
【0010】
また、特許文献2に記載されているように、酸化アルミニウムの蒸着工程においては、例えば、コールドトラップやクライオポンプなどを用いて蒸着チャンバ内の水分を低下させることは通常行われることである。
(【0011】以降は省略されています)

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