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公開番号
2025055836
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2023165219
出願日
2023-09-27
発明の名称
積層フィルム
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B32B
27/36 20060101AFI20250401BHJP(積層体)
要約
【課題】低反射特性(防眩性)と低光干渉性(干渉縞発生の抑制)とを両立させた、新たな積層フィルムを提供すること。
【解決手段】ポリエステルフィルムの一方の表面に樹脂層A、樹脂層Cが順次積層され、反対面に樹脂層Bが積層された構成を備えており、前記ポリエステルフィルムのリターデーション(Re)が3000nm未満であり、前記樹脂層Aが(a)バインダー、(b)架橋剤および(c)粒子を含む樹脂組成物Aの硬化物であり、前記樹脂層Cが(X)(メタ)アクリレートおよび(Y)平均粒径が0.1~5μmの無機酸化物微粒子を含む樹脂組成物Cの硬化物であり、前記(a)バインダーが縮合多環式芳香族構造を有する化合物を含む、積層フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエステルフィルムの一方の表面に樹脂層A、樹脂層Cが順次積層され、反対面に樹脂層Bが積層された構成を備えており、前記ポリエステルフィルムのリターデーション(Re)が3000nm未満であり、前記樹脂層Aが(a)バインダー、(b)架橋剤および(c)粒子を含む樹脂組成物Aの硬化物であり、前記樹脂層Cが(X)(メタ)アクリレートおよび(Y)平均粒径が0.1~5μmの無機酸化物微粒子を含む樹脂組成物Cの硬化物であり、前記(a)バインダーが縮合多環式芳香族構造を有する化合物を含む、積層フィルム。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記樹脂層C表面の波長380~760nmの平均反射率が3.0%以下である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】
前記縮合多環式芳香族構造を有する化合物が多環式ポリエステル樹脂である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項4】
フィルムヘーズが1.5%以下である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項5】
前記ポリエステルフィルムが紫外線吸収剤を含む、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項6】
前記ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項7】
前記ポリエステルフィルムの屈折率差(nx-ny)が0.04以下である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項8】
前記ポリエステルフィルムの厚みが9~125μmである、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項9】
前記樹脂層Aの厚みが10~60nmである、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項10】
前記樹脂層Bの厚みが20~100nmである、請求項1に記載の積層フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、低反射特性(防眩性)および低光干渉性(干渉縞発生の抑制)に優れた積層フィルムに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、ポリエステルフィルムは、優れた機械的特性、耐薬品性を有しており、磁気テープ、強磁性薄膜テープ、写真、包装、電子部品、電気絶縁、金属ラミネート等、各種用途の部材として広く用いられている。
近年、特に各種光学用フィルムに多く使用される傾向にあり、LCD用部材である、プリズムシート、光拡散シート、反射板、タッチパネル等のベースフィルムや反射防止用のベースフィルム、OLED用部材等の各種用途に用いられている。
【0003】
前記光学製品においては、鮮明な画像を得るために、光学用フィルムとしては、透明性が良好で、かつ画像に影響を与える異物やキズ等の欠陥がないことが必要である。その中でも、偏光板の構成部材である偏光子保護フィルム用途では、低コスト化を目的として従来のTAC(トリアセチルセルロース)フィルムから二軸延伸ポリエステルフィルムへの置換が検討される状況にある。二軸延伸ポリエステルフィルムは、延伸時の異方性により、偏光下において、光干渉による干渉色が発生する問題があった。当該問題に対する解決策として、例えば、リターデーションを特定の範囲に制御する対応策が講じられている。(特許文献1、2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-200435号公報
特開2013-200578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2では、光干渉による干渉色の発生について、改善効果はあるものの、ディスプレイを目視する際の角度によって、例えば、斜め方向から目視した場合、光干渉に伴う干渉色の発生を低減するのが不十分な場合があり、さらなる改善が期待されている。
さらに、保護フィルム表面には低反射特性(防眩性)を必要とするタイプがあり、低反射特性(防眩性)と低光干渉性(干渉縞発生の抑制)との両立が必要とされる状況にあった。
【0006】
そこで本発明は、上記実状に鑑みなされたものであって、その解決課題は、ディスプレイに用いる、表面保護フィルムとして、例えば、偏光下において、光干渉に伴う干渉色を発生させることなく、それでいて、低反射特性(防眩性)を有する積層フィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記実情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、特定構成の樹脂層をフィルムに備えた構成にすることにより、上記課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下の[1]~[20]を提供するものである。
【0008】
[1]ポリエステルフィルムの一方の表面に樹脂層A、樹脂層Cが順次積層され、反対面に樹脂層Bが積層された構成を備えており、前記ポリエステルフィルムのリターデーション(Re)が3000nm未満であり、前記樹脂層Aが(a)バインダー、(b)架橋剤および(c)粒子を含む樹脂組成物Aの硬化物であり、前記樹脂層Cが(X)(メタ)アクリレートおよび(Y)平均粒径が0.1~5μmの無機酸化物微粒子を含む樹脂組成物Cの硬化物であり、前記(a)バインダーが縮合多環式芳香族構造を有する化合物を含む、積層フィルム。
[2]前記樹脂層C表面の波長380~760nmの平均反射率が3.0%以下である、上記[1]に記載の積層フィルム。
[3]前記縮合多環式芳香族構造を有する化合物が多環式ポリエステル樹脂である、上記[1]または[2]に記載の積層フィルム。
[4]フィルムヘーズが1.5%以下である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の積層フィルム。
[5]前記ポリエステルフィルムが紫外線吸収剤を含む、上記[1]~[4]のいずれかに記載の積層フィルム。
[6]前記ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである、上記[1]~[5]のいずれかに記載の積層フィルム。
[7]前記ポリエステルフィルムの屈折率差(nx-ny)が0.04以下である、上記[1]~[6]のいずれかに記載の積層フィルム。
[8]前記ポリエステルフィルムの厚みが9~125μmである、上記[1]~[7]のいずれかに記載の積層フィルム。
[9]前記樹脂層Aの厚みが10~60nmである、上記[1]~[8]のいずれかに記載の積層フィルム。
[10]前記樹脂層Bの厚みが20~100nmである、上記[1]~[9]のいずれかに記載の積層フィルム。
[11]前記樹脂層Cの厚みが10μm以下である、上記[1]~[10]のいずれかに記載の積層フィルム。
[12]バックライト(光源)/偏光板0°/偏光板45°/積層フィルムの構成であって、該積層フィルムの樹脂層C側が前記偏光板45°と接していない構成を用いて、樹脂層C側から外観評価を行った際の色付き(虹ムラ)の面積が、測定面積全体の30%以下である、上記[1]~[11]のいずれかに記載の積層フィルム。
[13]バックライト(光源)/偏光板0°/偏光板90°/積層フィルムの構成であって、該積層フィルムの樹脂層C側が前記偏光板90°と接していない構成を用いて、樹脂層C側から外観評価を行った際の色付き(虹ムラ)の面積が、測定面積全体の50%以下である、上記[1]~[12]のいずれかに記載の積層フィルム。
[14]縦方向に3.0~4.0倍の範囲で延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、樹脂組成物Aおよび樹脂組成物Bの塗布液を両面に塗布し、テンターに導き、横方向に3.6~6.0倍の範囲で延伸し、215℃以下で熱処理を行った後、片面に樹脂層A、反対面に樹脂層Bを備えた、積層ポリエステルフィルムを得る製造工程1と、該積層ポリエステルフィルムの樹脂層A面上に樹脂組成物Cを塗布、乾燥する製造工程2を含む、上記[1]~[11]のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
[15]表面保護用である、上記[1]~[13]のいずれかに記載の積層フィルム。
[16]ディスプレイ表面保護用である、上記[1]~[13]のいずれかに記載の積層フィルム。
[17]偏光子保護用である、上記[1]~[13]のいずれかに記載の積層フィルム。
[18]上記[1]~[13]のいずれかに記載の積層フィルムの樹脂層Bを偏光子の片面側に貼付してなる、偏光板。
[19]上記[18]に記載の偏光板を備えた、画像表示装置。
[20]車載用である、上記[19]に記載の画像表示装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ディスプレイに用いる、表面保護フィルムとして、例えば、偏光下において、光干渉に伴う干渉色を発生させることなく、それでいて、低反射特性(防眩性)を有する積層フィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1の光干渉性(干渉縞)の状態を示す(干渉縞I評価)写真である。
実施例2の光干渉性(干渉縞)の状態を示す(干渉縞I評価)写真である。
比較例1の光干渉性(干渉縞)の状態を示す(干渉縞I評価)写真である。
積層フィルムの構成例である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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