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公開番号2025036127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024111058
出願日2024-07-10
発明の名称包装材及びその製造方法
出願人artience株式会社
代理人
主分類B32B 27/10 20060101AFI20250306BHJP(積層体)
要約【課題】本発明は、耐水摩擦性、耐熱性、リリース性、ヒートシール性及び耐突き刺し性に優れた包装材を提供することを目的とする。
【解決手段】ヒートシール層、バリア層、紙基材、印刷層及び表面保護層を有する包装材であって、
前記表面保護層が、スチレン-アクリル共重合樹脂(A)を含み、
前記印刷層が、スチレン-アクリル共重合樹脂(B)及び/又はスチレン-マレイン酸共重合樹脂を含み、
前記バリア層が、ポリビニルアルコール系樹脂、スチレン系樹脂(C)、アクリル系樹脂(D‘)、アルミニウム、及び無機酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
JISZ8741:1997に記載された方法で測定した表面保護層の60度光沢値が、10~45である、包装材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ヒートシール層、バリア層、紙基材、印刷層及び表面保護層を有する包装材であって、
前記表面保護層が、スチレン-アクリル共重合樹脂(A)を含み、
前記印刷層が、スチレン-アクリル共重合樹脂(B)及び/又はスチレン-マレイン酸共重合樹脂を含み、
前記バリア層が、ポリビニルアルコール系樹脂、スチレン系樹脂(C)、アクリル系樹脂(D‘)、アルミニウム、及び無機酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
JISZ8741:1997に記載された方法で測定した前記表面保護層の60度光沢値が、10~45である、包装材。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
JISZ8741:1997に記載された方法で測定した表面保護層の60度光沢値が、10~35である、請求項1に記載の包装材。
【請求項3】
ヒートシール層の膜厚が、1~10μmである、請求項1又は2に記載の包装材。
【請求項4】
紙基材の平均坪量が、50~300g/m

である、請求項1又は2に記載の包装材。
【請求項5】
ヒートシール層が、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル樹脂(D)、及びエチレン系アイオノマーからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1又は2に記載の包装材。
【請求項6】
請求項1又は2に記載された包装材から形成された包装袋。
【請求項7】
ヒートシール層、バリア層、紙基材、印刷層及び表面保護層を有する包装材の製造方法であって、
前記紙基材を含む基材の一方の面に、スチレン-アクリル共重合樹脂(B)及び/又はスチレン-マレイン酸共重合樹脂を含む印刷インキをフレキソ印刷して前記印刷層を形成する工程1と、
スチレン-アクリル共重合樹脂(A)を含むオーバーコート剤を、前記印刷層上にフレキソ印刷して、JISZ8741:1997に記載された方法で測定した60度光沢値が10~45である前記表面保護層を形成する工程2と、
前記紙基材を含む基材の他方の面にヒートシール剤を塗工して前記ヒートシール層を形成する工程3と、
前記紙基材を含む基材上に、ポリビニルアルコール系樹脂、スチレン系樹脂(C)、アクリル系樹脂(D‘)、アルミニウム、及び無機酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む前記バリア層を形成する工程4とを含む、包装材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は包装材及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、商品パッケージその他の包装物には装飾や表面保護のために印刷が施されているのが一般的である。また、印刷物の意匠性、美粧性、高級感等の印刷品質は、そのでき如何によって、消費者の購入意欲を促進させるものであり、産業上の価値は大きい。
【0003】
一般的に、パッケージの構成には主にプラスチックフィルムが用いられ、特にラミネート包装材が用いられることが多かった。例えば、特許文献1においては、基材、印刷層、接着剤層及びシーラント層からなるラミネート包装材であって、印刷層及び接着剤層にバイオマス樹脂が使用された発明が記載されている。しかし、そもそもラミネート型包装材は、石油由来材料で構成されたプラスチックフィルムの使用量が多い。そのため、環境対応、カーボンニュートラルであり、更にプラスチックの使用量を削減可能な紙化包装材が望まれており、技術開発がなされている。
【0004】
例えば、包装材の一部に紙基材を使用した例として、特許文献2には、樹脂層、印刷層、紙基材層、金属蒸着膜層、ガスバリア性被膜層、熱融着可能な樹脂層を順次有する紙製積層体に関する発明が記載されている。しかしながら、前記樹脂層は、ヒートシール性を持たせるためガラス転移温度の低い低密度ポリエチレン等で形成され、塗膜の強靭性が不足しているため、包装材のリリース性及び耐熱性に課題がある。
【0005】
例えば、特許文献3には、表面保護層、印刷層、紙基材層、樹脂層を順次有する包装材料であり、表面保護層にニトロセルロースを含む包装材料に関する発明が記載されている。しかしながら、上記表面保護層は、ニトロセルロースのみから形成されているため、耐水性及び強靭性が不足しているため、包装材のリリース性及び耐突き刺し性に課題がある。
【0006】
従って、ラミネート包装材の様にプラスチックを多く使用しない包装材が望まれており、例えば、紙基材を用いた包装材が望まれているが、リリース性及び耐突き刺し性に優れた包装材として満足できるものは未だ見出されていない。よって、紙基材を用いた包装材に実用性を付与するためには、上記課題解決に加え、包装材に求められる耐水摩擦性、耐熱性、及びヒートシール性を向上させる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-051796号公報
特開2006-256198号公報
特開2020-55171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、リリース性、ヒートシール性、耐突き刺し性、及び折り曲げ後の水蒸気バリア性が良好な包装材を提供する。更には、耐水摩擦性、耐熱性に優れた包装材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は前記課題に対して鋭意研究を重ねた結果、以下に記載の包装材を用いることで上記課題を解決することを見出し、本発明を成すに至った。
【0010】
すなわち本発明は、ヒートシール層、バリア層、紙基材、印刷層及び表面保護層を有する包装材であって、
前記表面保護層が、スチレン-アクリル共重合樹脂(A)を含み、
前記印刷層が、スチレン-アクリル共重合樹脂(B)及び/又はスチレン-マレイン酸共重合樹脂を含み、
前記バリア層が、ポリビニルアルコール系樹脂、スチレン系樹脂(C)、アクリル系樹脂(D‘)、アルミニウム、及び無機酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
前記表面保護層のJISZ8741:1997に記載された方法で測定した表面保護層の
60度光沢値が、10~45である、包装材に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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