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公開番号2025056690
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023213878
出願日2023-12-19
発明の名称銅箔の表面処理方法、酸化防止銅箔、及びリチウム電池の負極
出願人南亞塑膠工業股分有限公司,NAN YA PLASTICS CORPORATION
代理人個人,個人,個人
主分類C23F 11/00 20060101AFI20250331BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】本発明は、銅箔の表面処理方法、酸化防止銅箔、及びリチウム電池の負極を提供する。
【解決手段】酸化防止銅箔は、銅箔基材と、銅箔基材に形成された酸化防止層と、を備える。前記酸化防止層は、クロム酸化合物に由来するクロムを含み、前記酸化防止層は、アミノテトラゾール化合物および窒素含有複素環式化合物に少なくとも部分的に由来する窒素を含む。酸化防止銅箔は、以下の特性(a)~(d)を満たし、(a)酸化防止層の蛍光X線分析装置(XRF)で測定したクロム含有量は5μg/m2~35μg/m2であり、(b)酸化防止層のX線光電子分光装置(XPS)で測定した窒素含有量は0.1~10質量%であり、(c)酸化防止層は、ヘッドスペースGC/MS分析によってC-N信号を検出し、(d)酸化防止銅箔の250℃で10分間焼成前後の色差ΔEは8以下である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
銅箔基材を提供することと、
前記銅箔基材をクロム酸化合物、アミノテトラゾール化合物及び含窒素複素環化合物を含む酸化防止液に浸すことと、
前記銅箔基材を前記酸化防止液に所定時間浸すか、若しくは電解させることによって、前記銅箔基材の少なくとも一面に酸化防止層が形成されて、酸化防止銅箔を形成することと、を含む、銅箔の表面処理方法であって、
前記酸化防止銅箔は以下の特性(a)~(d)を満たし、
(a)前記酸化防止層の蛍光X線分析装置(XRF)で測定したクロム含有量は5μg/m

~35μg/m

であると共に、前記酸化防止層におけるクロムは、前記クロム酸化合物に由来し、
(b)前記酸化防止層のX線光電子分光装置(XPS)で測定した窒素含有量は0.1質量%~10質量%であると共に、前記酸化防止層における窒素の少なくとも一部は、前記アミノテトラゾール化合物及び前記窒素含有複素環式化合物に由来し、
(c)前記酸化防止層は、ヘッドスペースGC/MS分析によってC-N信号を検出し、
(d)前記酸化防止銅箔の250℃で10分間焼成の前後の色差ΔEは8以下であることを特徴とする、銅箔の表面処理方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記酸化防止液において、前記クロム酸化合物の濃度は0.1g/L~5g/Lであり、
前記クロム酸化合物は、クロム酸(chromic acid)、重クロム酸(dichromic acid)、及び重クロム酸カリウム(potassium dichromate)からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の銅箔の表面処理方法。
【請求項3】
前記酸化防止液において、前記アミノテトラゾール化合物の濃度は0.1g/L~10g/Lであり、前記含窒素複素環化合物の濃度は0.1g/L~10g/Lであり、前記アミノテトラゾール化合物と前記含窒素複素環化合物との質量比(前記アミノテトラゾール化合物:前記含窒素複素環化合物)は1:5~5:1である、請求項1に記載の銅箔の表面処理方法。
【請求項4】
前記アミノテトラゾール化合物は、5-アミノテトラゾール(5-aminotetrazole)であり、前記含窒素複素環化合物は、二環式含窒素複素環化合物である、請求項3に記載の銅箔の表面処理方法。
【請求項5】
前記含窒素複素環化合物は、ベンゾトリアゾール(benzotriazole)である、請求項4に記載の銅箔の表面処理方法。
【請求項6】
前記酸化防止液は、1,5-ジアミノテトラゾール、2-アミノ-1,3,4-チアジアゾール、及び3,5-ジアミノ-1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される少なくとも2つを更に含む、請求項1に記載の銅箔の表面処理方法。
【請求項7】
前記銅箔基材を前記酸化防止液に所定時間浸すか、若しくは電解させる前記所定時間は、0.1秒~10秒であり、電解めっき条件の電流密度は、0.1~5ASD(A/dm

)である、請求項1に記載の銅箔の表面処理方法。
【請求項8】
銅箔基材と、
前記銅箔基材の一面に形成された酸化防止層と、を備える、酸化防止銅箔であって、
前記酸化防止層は、クロム酸化合物に由来するクロムを含み、前記酸化防止層は、アミノテトラゾール化合物および窒素含有複素環式化合物に少なくとも部分的に由来する窒素を含み、
前記酸化防止銅箔は、以下の特性(a)~(d)を満たし、
(a)前記酸化防止層の蛍光X線分析装置(XRF)で測定したクロム含有量は5μg/m

~35μg/m

であり、
(b)前記酸化防止層のX線光電子分光装置(XPS)で測定した窒素含有量は0.1質量%~10質量%であり、
(c)前記酸化防止層は、ヘッドスペースGC/MS分析によってC-N信号を検出し、
(d)前記酸化防止銅箔の250℃で10分間焼成の前後の色差ΔEは8以下であることを特徴とする、酸化防止銅箔。
【請求項9】
前記銅箔基材の厚みは、1μm~10μmであり、前記酸化防止層の厚みは、1nm~100nmである、請求項8に記載の酸化防止銅箔。
【請求項10】
請求項8又は請求項9に記載の酸化防止銅箔を含む、リチウム電池の負極。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銅箔の技術分野に関し、特に、銅箔の表面処理方法、酸化防止銅箔、及びリチウム電池の負極に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来の銅箔技術の発展において、銅箔の酸化を回避するために、銅箔の表面に酸化防止層が形成される。銅箔の表面に酸化防止層が形成されていないと、銅箔の表面が室温や高温の大気環境で酸化しやすくなって、当該銅箔は長い時間に保存することができず、高温の作業に適さない(即ち、銅箔の耐熱性が不良である)。
【0003】
従来の銅箔の表面に酸化防止層が形成される方法として、電解によってニッケル(Ni)メッキ層、亜鉛(Zn)メッキ層、又はニッケル-亜鉛(Ni-Zn)合金メッキ層が形成されることである。
【0004】
しかしながら、前記金属元素(例えば、ニッケル、亜鉛)を含む酸化防止層を備える銅箔は、リチウム電池に適用しない。前記銅箔をリチウム電池に応用すると、前記リチウム電池の機能及び安定性は、ニッケル及び亜鉛などの金属元素によって低減されることがある。
【0005】
銅箔をリチウム電池に応用できるために、従来の技術では、酸化防止層の成分としてクロム酸とブドウ糖を使用しており、銅箔が室温で酸化しにくくなり、操作温度180℃で10分間加熱前後の銅箔の色差ΔEは8未満であってもよい。即ち、前記銅箔はある程度の耐熱性を有する。ただし、酸化防止層の成分としてクロム酸とブドウ糖を用いる際に、より高い温度(例えば、250℃)で色差ΔEは依然として8を超えるため、その応用が限られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術の課題は、従来技術の不足に対し、銅箔の表面処理方法及び酸化防止銅箔を提供し、より優れた耐熱程度を提供する。例えば、本発明に係る銅箔は、250℃の操作温度で10分間焼成した後でも、前記銅箔の色差ΔEは依然として8未満であることができる。即ち、本発明に係る銅箔は、従来の技術における、酸化防止層の成分としてクロム酸とブドウ糖を用いた銅箔に比べて、より顕著な耐熱程度を達成する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的課題を解決するために、本発明が採用する一つの技術的手段は、銅箔の表面処理方法を提供する。銅箔の表面処理方法は、銅箔基材を提供することと、前記銅箔基材をクロム酸化合物、アミノテトラゾール化合物及び含窒素複素環化合物を含む酸化防止液に浸して、前記銅箔基材を前記酸化防止液に所定時間浸すか、若しくは電解させることによって、前記銅箔基材の少なくとも一面に酸化防止層が形成されて、酸化防止銅箔を形成することと、を含む。
【0008】
ここで、前記酸化防止銅箔は、以下の特性(a)~(d)を満たし、(a)前記酸化防止層の蛍光X線分析装置(XRF)で測定したクロム含有量は5μg/m

~35μg/m

であると共に、前記酸化防止層におけるクロムは、前記クロム酸化合物に由来し、(b)前記酸化防止層のX線光電子分光装置(XPS)で測定した窒素含有量は0.1質量%~10質量%であると共に、前記酸化防止層における窒素の少なくとも一部は、前記アミノテトラゾール化合物及び前記窒素含有複素環式化合物に由来し、(c)酸化防止銅箔は、ヘッドスペースGC/MS分析によってC-N信号を検出し、(d)酸化防止銅箔の250℃で10分間焼成の前後の色差ΔEは8以下である。
【0009】
好ましくは、前記酸化防止液において、前記クロム酸化合物の濃度は0.1g/L~5g/Lである。
【0010】
好ましくは、前記クロム酸化合物は、クロム酸(chromic acid)、重クロム酸(dichromic acid)、重クロム酸カリウム(potassium dichromate)からなる群から選択される少なくとも1つである。
(【0011】以降は省略されています)

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