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公開番号
2025104173
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2024031318
出願日
2024-03-01
発明の名称
炭素源をセリンに変換する方法
出願人
南亞塑膠工業股分有限公司
,
NAN YA PLASTICS CORPORATION
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12P
13/06 20060101AFI20250702BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】炭素源をセリンに変換する方法を提供する。
【解決手段】炭素源をセリンに変換する方法は、DNA配列を合成する工程と、DNA配列をプラスミドに移植し、プラスミドが特定の遺伝子配列を含むようにする工程と、プラスミドをエレクトロポレーション処理によってシアノバクテリアに移植し、変性シアノバクテリアを得る工程と、炭素源を変性シアノバクテリアに供給し、変性シアノバクテリアが炭素源をセリンに変換する工程とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
DNA配列を合成することと、
前記DNA配列をプラスミドに導入し、前記プラスミドがSEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2及びSEQ ID NO:3の遺伝子配列を含むようにさせることと、
前記プラスミドを電気穿孔処理によりシアノバクテリアに導入し、変性シアノバクテリアを得ることと、
前記変性シアノバクテリアに炭素源を提供し、前記変性シアノバクテリアが前記炭素源をセリンに変換することと、
を含むことを特徴とする、炭素源をセリンに変換する方法。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記プラスミドが大腸菌プラスミドである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プラスミドを大腸菌に導入して量産するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記シアノバクテリアが細長い球状シアノバクテリアである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記変性シアノバクテリアは、3-リン酸グリセリン酸脱水素酵素、リン酸セリンリン酸化酵素およびリン酸セリン転移酵素を生産する能力を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記電気穿孔処理では、0.5から1.5kVの電圧で2から10mSec処理する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記電気穿孔処理がさらに0.5%から2%のポリエチレングリコールを添加することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記セリンがL-セリンである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記炭素源が二酸化炭素、グルコース、サッカロース、フルクトースまたはラクトースである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
変性シアノバクテリアを用いて炭素源をセリンに変換する方法であり、前記変性シアノバクテリアはSEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2及びSEQ ID NO:3の遺伝子配列を含むことを特徴とする、炭素源をセリンに変換する方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本發明は、炭素源をセリンに変換する方法に関し、特にシアノバクテリアを用いて炭素源をセリンに変換する方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
シアノバクテリアは、光合成を行い自身が必要とする栄養素を合成する独立栄養生物である。温室効果の緩和及び環境への影響を減少させるため、既存の技術では、シアノバクテリアが二酸化炭素を代謝産物に固定する能力を利用し、エタノール、ブタノール、2,3-ブタンジオール、琥珀酸、乳酸、イソプロペン等のアルコール類及び有機酸を生産するためにシアノバクテリアが用いられている。しかし、シアノバクテリアは炭素源をセリンに変換する能力に欠けており、既存の技術ではシアノバクテリアを用いたセリンの生産は不可能である。
【0003】
セリンは、脂肪及び脂肪酸の代謝を促進し、免疫系統を維持するのに役立つため、医薬分野で広く使用されている。現存するセリンの製造方法は主に、発酵法、タンパク質加水分解法、化学合成法等がある。しかし、これらの方法には多くの欠点があり、その応用は限られている。例えば、発酵法はグリシンを原料として発酵を行い、タンパク質加水分解法は天然タンパク質を原料としており、得られる製品は複数のアミノ酸の混合物であり、さらに純化分離の工程が必要であり、製造コストが高い。化学合成法は生産コストが高く、汚染が深刻であり、D-セリンとL-セリンの分離が困難である。
【0004】
したがって、製程の改良を通じて、シアノバクテリアを利用して炭素源をセリンに転換し、炭素排出ガスの処理と同時に高い経済価値の化学品を生産する方法は、この分野で解決すべき重要な課題の1つである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、既存技術の不足を補い、炭素源をセリンに変換する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術問題を解決するために、本発明が採用する技術方案の1つは、炭素源をセリンに変換する方法を提供することであり、前記方法は、DNA配列を合成するステップと、前記DNA配列をプラスミドに導入し、前記プラスミドがSEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2及びSEQ ID NO:3の遺伝子配列を含むようにするステップと、前記プラスミドを電穿孔處理によりシアノバクテリアに導入し、変性シアノバクテリアを得るステップと、前記変性シアノバクテリアに前記炭素源を提供し、前記変性シアノバクテリアが前記炭素源をセリンに変換するようにするステップと、を備える。
【0007】
本発明の1つの実施形態において、前記プラスミドは大腸菌プラスミドである。
【0008】
本発明の1つの実施形態において、前記方法はさらに、前記プラスミドを大腸菌に導入して量産するステップを含む。
【0009】
本発明の1つの実施形態において、前記シアノバクテリアは細長聚球シアノバクテリアである。
【0010】
本発明の1つの実施形態において、前記変性シアノバクテリアは3-リン酸グリセリン酸脱水素酵素、リン酸セリンリン酸酸化酵素及びリン酸セリン転移酵素を生産する能力を有する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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