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公開番号
2025067351
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-24
出願番号
2023177278
出願日
2023-10-13
発明の名称
慢性腎臓病の検査方法
出願人
国立大学法人東京科学大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12Q
1/6869 20180101AFI20250417BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 本発明は、対象における慢性腎臓病の検査方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、対象に由来する試料における遺伝子の塩基配列を特定して、当該遺伝子の変異を特定する工程を含む、対象における慢性腎臓病の検査方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、SLC12A3、AVPR2、NPHP1、CLCN5、APOE、LMX1B、WT1、MYH9、及びミトコンドリア遺伝子からなる群から選ばれる1以上を含み、塩基配列を特定する前記の遺伝子の個数が、5以上150以下である、方法を提供する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
対象に由来する試料における遺伝子の塩基配列を特定して、当該遺伝子の変異を特定する工程を含む、対象における慢性腎臓病の検査方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、SLC12A3、AVPR2、NPHP1、CLCN5、APOE、LMX1B、WT1、MYH9、及びミトコンドリア遺伝子からなる群から選ばれる1以上を含み、塩基配列を特定する前記の遺伝子の個数が、5以上150以下である、方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、SLC12A3、AVPR2、NPHP1、CLCN5、APOE、LMX1B、WT1、MYH9、及びミトコンドリア遺伝子からなる群から選ばれる3以上を含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、SLC12A3、AVPR2、NPHP1、CLCN5、APOE、LMX1B、WT1、MYH9、及びミトコンドリア遺伝子からなる群から選ばれる5以上を含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、SLC12A3、AVPR2、NPHP1、CLCN5、APOE、LMX1B、WT1、MYH9、及びミトコンドリア遺伝子からなる群から選ばれる7以上を含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、SLC12A3、AVPR2、NPHP1、CLCN5、APOE、LMX1B、WT1、MYH9、及びミトコンドリア遺伝子からなる群から選ばれる8以上を含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、PKD1、PKD2、COL4A5、COL4A4、COL4A3、UMOD、INF2、HNF1B、MUC1、AQP2、NPHP4、及びGLAからなる群から選ばれる1以上を含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、PKD1、PKD2、COL4A5、COL4A4、COL4A3、UMOD、INF2、HNF1B、MUC1、AQP2、NPHP4、及びGLAからなる群から選ばれる3以上を含む、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、PKD1、PKD2、COL4A5、COL4A4、COL4A3、UMOD、INF2、HNF1B、MUC1、AQP2、NPHP4、及びGLAからなる群から選ばれる5以上を含む、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、PKD1、PKD2、COL4A5、COL4A4、COL4A3、UMOD、INF2、HNF1B、MUC1、AQP2、NPHP4、及びGLAからなる群から選ばれる7以上を含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、塩基配列を特定する前記の遺伝子が、PKD1、PKD2、COL4A5、COL4A4、COL4A3、UMOD、INF2、HNF1B、MUC1、AQP2、NPHP4、及びGLAからなる群から選ばれる9以上を含む、方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、慢性腎臓病の検査方法に関し、より具体的には、日本人の慢性腎臓病(CKD)で高頻度にみられる特定の遺伝子群を対象としたパネル遺伝子検査の構築に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年次世代シーケンサー(NGS)の普及に伴い、様々な分野で大規模なゲノム情報が取得できるようになった。特にヒトの疾患研究分野はこの恩恵を受け飛躍的な進歩を遂げつつある。特定の疾患関連遺伝子を選定し網羅的に遺伝子解析を行い、正確な診断や治療法選定に役立てる手法はパネル遺伝子診断と呼ばれ、今後臨床応用への期待が大きい技術である。一方、いまだ解析に専門技術を要する点、品質管理、解析費用、また倫理面等での課題を有し広く一般化しているとは言えない。
【0003】
本発明者らは世界にも先駆けて腎臓病分野にパネル遺伝子診断技術を適用し(非特許文献1~2)、現在も引き続き運用を続けている。しかしながら前述のような理由もあり、国内成人内科では本発明者らのみが研究目的で実施しているというのが実情である。
【0004】
腫瘍医学分野では一足早く2019年に100種類あまりの遺伝子解析を対象とした「がん遺伝子パネル検査」が保険承認され、遺伝子型に応じた抗腫瘍薬選定に対する取り組みが徐々に普及しつつある。腎臓病分野でも、例えば4型コラーゲン遺伝子(COL4A3、4A4、4A5)変異であればレニン・アンギオテンシン系阻害薬(RASi)の有効性が報告され(非特許文献3)、一方、NPHP1変異によるネフロン癆に対しては、RASiの一つであるACE阻害薬を使用した場合、むしろCKDが悪化することも報告された(非特許文献4)。
【0005】
このように同じCKDでも遺伝型によって最適な治療法が異なることが明らかにされつつある。この意味でも、個々人の遺伝子型による慢性腎臓病(CKD)の層別化は今後必須になると予想される。事実、諸外国ではCKDの遺伝子背景を検討するためnation-wideな取り組みがはじまっており、例えば、オランダでは18歳以上のCKD患者に対し141種類のパネル遺伝子検査をまず実施し、遺伝子診断から治療選択を行うフロー構築を目指している(非特許文献5)。
【0006】
パネル遺伝子診断における課題の一つは、解析対象とする遺伝子を選定すること(パネルデザイン)である。腎臓病領域に留まらず、年々新たな疾患原因遺伝子の報告が相次ぐ状況のなか、パネルデザインの再評価と更新は必要不可欠である。但し、解析対象とする遺伝子数が増加するほど、一人あたりのシーケンスコスト(データ必要量)は増加し、併せて解析にかかる時間や労力も増加するという問題がある。
【0007】
近年クリニカル・エクソームという概念がある(非特許文献6)。これは、疾患に関連する可能性の高いエクソン+スプライス領域に限定してほぼ全ての遺伝子を最初から解析するという手法であるが、やはりシーケンス単価という点や、解析のフレキシビリティという観点、さらに偶発的に同定される可能性のある二次的所見の扱いという倫理的課題等からはパネル検査に優位性がある部分も多いのが事実である。近年、CKDの上位を占める原因遺伝子数は限定的であることも判明してきた(非特許文献7)。
【0008】
希少疾患の枠を超え、common diseaseである成人CKD患者に対して遺伝子検査が実施されるようになったのは、ごく最近のことである。最近までCKDの遺伝子背景も不明なところが多かったが、海外では一般CKD患者3,300人のエクソーム(全遺伝子エクソン)解析から、その約10%が原因となる単一遺伝子変異を有し、その内訳はPKD1、PKD2、COL4A3、COL4A4、COL4A5、及びUMODの6種で上位60%以上を占めると報告された(非特許文献7)。本邦ではまだこのような取り組みはなく、日本人におけるCKDの原因遺伝子の上位内訳は未だ不明である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
Mori T, et al., Clin Exp Nephrol. 2017; 21(1):63-75.
Fujimaru T, et al., Clin Genet. 2018; 94(1):125-131.
アルポート症候群診療ガイドライン2017
Konig JC, et al. Kidney Int Rep. 2022; 7(9):2016-2028.
De Haan A, et al. BMJ Open 2022; 12(4):e057829.
Corominas J, et al. Hum Mutat. 2022; 43(8):1041-1055.
Groopman E, et al. N Engl J Med. 2019; 380(2):142-151.
Domingo-Gallego A, et al. Nephrol Dial Transplant. 2022; 37(4):687-696.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は、対象における慢性腎臓病の検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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