TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025104167
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2024022741
出願日2024-02-19
発明の名称ガラス繊維糸及びその製造方法
出願人南亞塑膠工業股分有限公司,NAN YA PLASTICS CORPORATION
代理人弁理士法人みなとみらい特許事務所
主分類C03B 37/00 20060101AFI20250702BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】紡糸過程でガラス繊維糸が容易に断裂することを効果的に改善することができるガラス繊維糸及びその製造方法を提供する。
【解決手段】タングステン化合物を第1の有機溶液に溶解して、タングステン化合物ゲルを形成するステップと、前記タングステン化合物ゲルに硫黄源を添加し、前記硫黄源及び前記タングステン化合物ゲルを攪拌して、硫化タングステンゲルを形成するステップと、前記硫化タングステンゲルを600℃から1200℃の環境下で4時間から6時間持続させ、硫化タングステン粉末を形成するステップと、前記硫化タングステン粉末を複数の表面改質無機粒子の表面にコーティングして、改質無機粒子を形成するステップと、複数の前記改質無機粒子を熔融状態のガラス原料に混合するステップと、複数の前記改質無機粒子を含む前記ガラス原料を紡糸して、ガラス繊維糸を形成するステップとを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
タングステン化合物を第1の有機溶液に溶解して、タングステン化合物ゲルを形成するタングステン化合物ゲル形成ステップと、
前記タングステン化合物ゲルに硫黄源を添加し、前記硫黄源及び前記タングステン化合物ゲルを攪拌して硫化タングステンゲルを形成する、硫化タングステンゲル形成ステップと、
前記硫化タングステンゲルを600℃から1200℃の環境下で4時間から6時間持続させ、硫化タングステン粉末を形成する、熱処理ステップと、
前記硫化タングステン粉末を複数の無機粒子の表面にコーティングして、表面改質無機粒子を形成するステップであって、前記表面改質無機粒子の総重量100wt%に対して、前記硫化タングステン粉末の含有量は0.01wt%から5wt%の範囲である、コーティングステップと、
複数の前記表面改質無機粒子を熔融状態のガラス原料に混合する混合ステップと、
複数の前記改質無機粒子を含む前記ガラス原料を紡糸して、ガラス繊維糸を形成する紡糸ステップと、
を含む
ことを特徴とする、ガラス繊維糸の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記硫化タングステンゲル形成ステップの後及び前記熱処理ステップの前に、洗浄・乾燥ステップを含み、前記洗浄・乾燥ステップは、前記タングステン化合物ゲルを複数回洗浄及び濾過し、その後、前記タングステン化合物ゲルを乾燥する、請求項1に記載のガラス繊維糸の製造方法。
【請求項3】
前記コーティングステップにおいて、先ず前記硫化タングステン粉末を第2の有機溶液に分散させ、次に前記硫化タングステン粉末及び前記第2の有機溶液を複数の前記無機粒子に添加し、その後、前記硫化タングステン粉末、前記第2の有機溶液及び複数の前記無機粒子を攪拌して、前記硫化タングステン粉末が複数の前記無機粒子にコーティングされ、複数の前記表面改質無機粒子を形成する、請求項1に記載のガラス繊維糸の製造方法。
【請求項4】
前記タングステン化合物が六塩化タングステンである、請求項1に記載のガラス繊維糸の製造方法。
【請求項5】
前記タングステン化合物と前記硫黄源との重量比が5:1から8:1の範囲である、請求項1に記載のガラス繊維糸の製造方法。
【請求項6】
前記無機粒子が二酸化ケイ素、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム及び焼成カオリンからなる材料群の少なくとも1つである、請求項1に記載のガラス繊維糸の製造方法。
【請求項7】
前記無機粒子の粒子径が0.01μmから50μmの範囲である、請求項1に記載のガラス繊維糸の製造方法。
【請求項8】
前記ガラス繊維糸の総重量100wt%に対して、前記表面改質無機粒子の含有量が0.1wt%から5wt%の範囲である、請求項1に記載のガラス繊維糸の製造方法。
【請求項9】
各前記ガラス繊維糸が0.39から0.48の範囲の最大静摩擦係数を有する、請求項1に記載のガラス繊維糸の製造方法。
【請求項10】
ガラス原料、及び前記ガラス原料中に分散されている複数の表面改質無機粒子を含むガラス繊維糸であって、
前記表面改質無機粒子は、無機粒子及び前記無機粒子にコーティングされた硫化タングステン粉末を含み、
前記表面改質無機粒子の総重量100wt%に基づき、前記硫化タングステン粉末の含有量は0.01wt%から5wt%の範囲であり、
前記無機粒子は、二酸化ケイ素、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、及び焼成カオリンからなる材料群の少なくとも1つである、
ことを特徴とする、ガラス繊維糸。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス繊維糸及びその製造方法に関し、特に、硫化タングステンを含むガラス繊維糸及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
既存のガラス繊維糸の製造方法においては、ガラス繊維糸の滑り性が不足しているため、紡糸過程でガラス繊維糸が容易に断裂することが問題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、既存技術の不足を補う新たなガラス繊維糸及びその製造方法を提供することにある。具体的には、紡糸過程でのガラス繊維糸の断裂問題を効果的に改善することができるガラス繊維糸及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の技術問題を解決するため、本発明が採用する技術方案の一つは、タングステン化合物を第1の有機溶液中に溶解してタングステン化合物ゲルを形成するタングステン化合物ゲル形成ステップと、前記タングステン化合物ゲルに硫黄源を添加し、前記硫黄源及び前記タングステン化合物ゲルを攪拌して硫化タングステンゲルを形成する硫化タングステンゲル形成ステップと、前記硫化タングステンゲルを600℃から1200℃の環境下で4時間から6時間維持して硫化タングステン粉末を形成する熱処理ステップと、前記硫化タングステン粉末を複数の無機粒子の表面にコーティングして表面改質無機粒子を形成するコーティングステップであって、前記表面改質無機粒子の総重量100wt%に対して、硫化タングステン粉末の含有量は0.01wt%から5wt%の範囲であるコーティングステップと、複数の前記表面改質無機粒子を熔融状態のガラス原料に混合する混合ステップと、複数の前記表面改質無機粒子を含む前記ガラス原料を紡糸して複数のガラス繊維糸を形成する紡糸ステップを含む、ガラス繊維糸の製造方法を提供することである。
【0005】
好ましくは、硫化タングステンゲル形成ステップの後且つ熱処理ステップの前に、ガラス繊維糸の製造方法は、タングステン化合物ゲルに対して複数回の洗浄及び濾過を行い、その後、タングステン化合物ゲルを焼成する洗浄・乾燥ステップをさらに含む。
【0006】
好ましくは、コーティングステップにおいて、硫化タングステン粉末を第2の有機溶液中に分散させた後、該硫化タングステン粉末及び第2の有機溶液を複数の無機粒子に添加し、次に硫化タングステン粉末、第2の有機溶液及び複数の無機粒子を攪拌し、該硫化タングステン粉末が複数の無機粒子の表面にコーティングされ、複数の表面改質無機粒子が形成されるようにする。
【0007】
好ましくは、前記タングステン化合物は六塩化タングステンである。
【0008】
好ましくは、タングステン化合物と硫黄源の重量比が5:1から8:1の範囲である。
【0009】
好ましくは、前記無機粒子は、二酸化ケイ素、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム及び焼成カオリンからなる材料群の中から選ばれた少なくとも1つである。
【0010】
好ましくは、各々の前記無機粒子の粒子径は0.01μmから50μmの範囲である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

日本電気硝子株式会社
封着材料ペースト
1か月前
ノリタケ株式会社
封止用グリーンシート
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラスの製造方法
3か月前
ノリタケ株式会社
ガラス接合材およびその利用
1か月前
AGC株式会社
感光性ガラス
2か月前
AGC株式会社
車両用窓ガラスとその製造方法
1か月前
AGC株式会社
複層ガラス、高地対応複層ガラス
1か月前
信越化学工業株式会社
光ファイバ母材の製造方法
13日前
日本板硝子株式会社
ビル用複層ガラス
2か月前
ノリタケ株式会社
ガラス接合材及びその利用
1か月前
ノリタケ株式会社
ガラス接合材及びその利用
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス製造装置
1か月前
ノリタケ株式会社
組立体の製造方法および組立体
1か月前
信越化学工業株式会社
石英ガラス棒およびその製造方法
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス板の製造方法
1か月前
AGC株式会社
合わせガラス
2か月前
信越化学工業株式会社
光ファイバ用多孔質母材の製造装置
13日前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
2か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
1か月前
AGC株式会社
ガラス材料、結晶化ガラス
21日前
AGC株式会社
積層体及び移動体
1か月前
住友電気工業株式会社
光ファイバの製造装置
3か月前
住友電気工業株式会社
光ファイバの製造方法
2か月前
住友電気工業株式会社
光ファイバ母材の製造方法
2か月前
日本電気硝子株式会社
減圧脱泡装置及びガラス製造装置
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス
3か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法及び製造装置
2か月前
ヘラクレスガラス技研株式会社
5G電波透過型日射遮蔽高可視光透過ガラス
2か月前
芝浦機械株式会社
ガラス成形装置及び金型洗浄方法
1か月前
芝浦機械株式会社
ガラス成形装置及び金型洗浄方法
1か月前
AGC株式会社
合わせガラス
26日前
TOMATEC株式会社
低誘電率基板用ガラス組成物
16日前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法およびガラス溶融装置
1か月前
住友電気工業株式会社
光ファイバおよび光ファイバの製造方法
2か月前
株式会社IMUZAK
脆性素材加工物、及びその製造方法
3か月前
HOYA株式会社
銀含有偏光ガラスおよび光アイソレータ
1か月前
続きを見る