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公開番号2025152950
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055140
出願日2024-03-29
発明の名称ガラス接合材およびその利用
出願人ノリタケ株式会社
代理人個人
主分類C03C 8/04 20060101AFI20251002BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】好適な耐水性を発現する固体酸化物形可逆作動燃料電池用ガラス接合材を提供する。
【解決手段】ここに開示される技術により、高温水蒸気下で使用可能な、可逆作動型燃料電池用ガラス接合材が提供される。かかるガラス接合材は、主成分としてホウケイ酸ガラスを含有し、当該ガラス組成物は、アルカリ金属元素、P、Pb、Bi、Te、V、Asを実質的に含まず、かつ、当該ガラス組成物全体を100mol%としたときに、95mol%以上が酸化物換算のモル比で、第1金属酸化物:30~75mol%、Al2O3:0.7~5mol%、SiO2:5~30mol%、ZnO:1~12mol%の成分で構成され、さらに、B2O3を15~25mol%、第2金属酸化物を1~8mol%含む。なお、ここで、上記第1金属元素酸化物は、第2族元素の酸化物を少なくとも1種を含み、第2金属元素酸化物は、TiO2とFe2O3からなる群から選択される少なくとも一種を含む。

【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
無機部材を接合するガラス接合材であって、
主成分としてガラス組成物を含有し、
前記ガラス組成物は、アルカリ金属元素、P、Pb、Bi、Te、V、Asを実質的に含まず、かつ、該ガラス組成物全体を100mol%としたときに、95mol%以上が酸化物換算のモル比で、
第1金属元素酸化物 :30~75mol%、
第2金属元素酸化物 :1~8mol%、




:25mol%以下、
Al



:0.7~5mol%、
SiO

:5~30mol%、
ZnO :1~12mol%、
の成分により構成されており、
ここで、前記第1金属元素酸化物は、第2族元素(ベリリウムBe、マグネシウムMg、カルシウムCa、ストロンチウムSr、バリウムBa、およびラジウムRa)のうちの少なくとも1種の金属元素の酸化物であり、
前記第2金属元素酸化物は、TiおよびFeのうちから選択される少なくとも1種の金属元素の酸化物である、ガラス接合材。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第2金属元素酸化物として、2mol%以上のTi酸化物を含む、請求項1に記載のガラス接合材。
【請求項3】
前記第2金属元素酸化物として、さらに2mol%以上のFe酸化物を含む、請求項2に記載のガラス接合材。
【請求項4】
30℃から500℃までの熱膨張係数が8.5×10
-6

-1
~10.2×10
-6

-1
である、請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス接合材。
【請求項5】
大気雰囲気中で650℃以上かつ100時間以上の熱曝露を行った際の前記熱曝露前後の熱膨張係数の変化率が10%以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス接合材。
【請求項6】
2つ以上の無機部材と、該2つ以上の無機部材を接合する接合部とを備えた無機部材接合体であって、
前記接合部は、アルカリ金属元素、P、Pb、Bi、Te、V、Asを実質的に含まず、かつ、該接合部を構成するガラスの全体を100mol%としたときに、95mol%以上が酸化物換算のモル比で、
第1金属元素酸化物 :30~75mol%、
第2金属元素酸化物 :1~8mol%、




:25mol%以下、
Al



:0.7~5mol%、
SiO

:5~30mol%、
ZnO :1~12mol%、
の成分により構成されており、
ここで前記第1金属元素酸化物は、第2族元素(ベリリウムBe、マグネシウムMg、カルシウムCa、ストロンチウムSr、バリウムBa、およびラジウムRa)のうちの少なくとも1種の金属元素の酸化物であり、
前記第2金属元素酸化物は、TiおよびFeのうちから選択される少なくとも1種の金属元素の酸化物である、無機部材接合体。
【請求項7】
前記第2金属元素酸化物として、2mol%以上のTi酸化物を含む、請求項6に記載の無機部材接合体。
【請求項8】
前記第2金属元素酸化物として、さらに2mol%以上のFe酸化物を含む、請求項7に記載の無機部材接合体。
【請求項9】
前記接合部において、BaMgSiO

、BaAl



、BaZnSiO

、BaAl

Si



、MgSiO

からなる群から選択される少なくとも1種の結晶が存在する、請求項6から8のいずれか1項に記載の無機部材接合体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガラス接合材およびその利用に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
アルミナやジルコニア等のセラミック材料を主成分とするセラミック部材や、ステンレス鋼等の金属材料を主成分とする金属部材などの無機部材は、種々の分野において広く使用されている。かかる無機部材の接合には、用途や接合条件等に応じて様々な接合材が用いられている。例えば、電気化学セルの一例として挙げられる固体酸化物形可逆燃料電池(R-SOC)では、固体電解質と金属部材とを接合し、さらに、燃料ガスと空気ガスとが混合するのを防止する封止接合部が形成されるが、この封止接合部の形成にガラス接合材が用いられる。かかるガラス接合材は、主成分としてガラス組成物を含んでおり、所定の温度の焼成処理でガラス組成物を融着固化させることによって緻密な接合部を形成する。
【0003】
この種のガラス接合材の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1には、BaO、ZnO、SiO

、Al



、B



を所定の比率で含有し、かつ、アルカリ金属、Pb、As、P、Bi、Te、およびV成分を実質的に含まないガラス組成物を有するガラス封止材料が開示されている。かかる特許文献1に記載のガラス封止材料は、650℃以下の低温焼成で対象を好適に接合することができ、且つ、焼成後に接合部が好適な耐熱性を発揮するものである。これによって、低温作動型SOFCの接合部の性能向上に大きく貢献することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7232106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電気化学セルの一例として、固体酸化物形電解セル(SOEC)が挙げられる。このSOECは、上記SOFCとは逆の反応を生じさせる電気化学セルであり、水(水蒸気)から水素ガスを生成する。また、近年では、SOFCとSOECの作用を選択的に行うことができる電気化学セルとして、固体酸化物形可逆燃料電池(R-SOC)も提案されている。そして、これらのSOECやR-SOCでは、固体電解質と金属部材とを接合し、燃料ガスと空気ガスとの混合を防止する接合部が、高濃度の水蒸気に暴露されるため、当該接合部に高い耐水性が要求される。しかし、特許文献1に記載のSOFC用のガラス接合材は、耐水性を考慮したガラス接合材ではないため、SOECやR-SOCにそのまま使用することが困難である。
【0006】
本開示は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、その主な目的は、SOECやR-SOCにそのまま使用し得る好適な耐水性に優れた接合部を形成し得るガラス接合材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、ここに開示されるガラス接合材が提供される。
【0008】
ここに開示されるガラス接合材は、無機部材を接合するガラス接合材である。該ガラス接合材は、主成分としてガラス組成物を含有する。該ガラス組成物は、アルカリ金属元素、P、Pb、Bi、Te、V、Asを実質的に含まず、かつ、当該ガラス組成物全体を100mol%としたときに、95mol%以上が酸化物換算のモル比で、
第1金属元素酸化物 :30~75mol%、
第2金属元素酸化物 :1~8mol%、




:25mol%以下、
Al



:0.7~5mol%、
SiO

:5~30mol%、
ZnO :1~12mol%、
の成分により構成されている。
ここで、上記第1金属元素酸化物は、第2族元素(ベリリウムBe、マグネシウムMg、カルシウムCa、ストロンチウムSr、バリウムBa、およびラジウムRa)のうちの少なくとも1種の金属元素の酸化物であり、第2金属元素酸化物は、TiおよびFeのうちから選択される少なくとも1種の金属元素の酸化物である。
【0009】
上記構成のガラス接合材によると、高い耐水性を発現する接合部を形成することができる。さらに、かかるガラス接合材は、アルカリ金属元素、P、Pb、Bi、Te、V、Asを実質的に含有していないため、環境や人体への影響、絶縁性の低下、電気化学システムの化学的劣化等の種々の問題が未然に防止されている。
【0010】
ここに開示されるガラス接合材の好適な一態様では、上記ガラス組成物は、Ti酸化物(典型的にはTiO

)を2mol%以上含む。これによって、焼成後の接合部の耐水性を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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