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公開番号2025144726
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024044556
出願日2024-03-21
発明の名称砥材及びその製造方法
出願人ノリタケ株式会社
代理人弁理士法人ぱてな
主分類B24D 3/00 20060101AFI20250926BHJP(研削;研磨)
要約【課題】多大なエネルギーや時間を要することなく、温度や雰囲気によって表面状態を変化させることがなく、内部に残留する内部応力の開放も可能であって、ひいては適度な破砕性を有する砥材を得る。
【解決手段】本発明の砥材の製造方法では、第1工程において、第1線熱膨張係数を有する第1材料で構成される砥粒1と、特定温度範囲で第1線熱膨張係数より大きな第2線熱膨張係数を有する第2材料で構成され、砥粒を被覆するコート層3とからなる処理前砥材を得る。第2工程において、処理前砥材を-50°C以下の冷却温度に冷却し、冷却砥材とする。特定温度範囲は、前記冷却温度から+20Kまでである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1線熱膨張係数を有する第1材料で構成される砥粒と、特定温度範囲で前記第1線熱膨張係数より大きな第2線熱膨張係数を有する第2材料で構成され、前記砥粒を被覆するコート層とからなる処理前砥材を得る第1工程と、
前記処理前砥材を-50°C以下の冷却温度に冷却し、冷却砥材とする第2工程とを備え、
前記特定温度範囲は、前記冷却温度から+20Kまでであることを特徴とする砥材の製造方法。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記冷却温度は、-100°C以下である請求項1記載の砥材の製造方法。
【請求項3】
前記冷却温度は、-150°C以下である請求項2記載の砥材の製造方法。
【請求項4】
前記冷却温度は液体窒素の温度である請求項3記載の砥材の製造方法。
【請求項5】
前記特定温度範囲は、前記冷却温度から+100Kまでである請求項1記載の砥材の製造方法。
【請求項6】
前記特定温度範囲は、前記冷却温度から+150Kまでである請求項5記載の砥材の製造方法。
【請求項7】
前記第1線熱膨張係数は前記第2線熱膨張係数の1.5倍以上である請求項1記載の砥材の製造方法。
【請求項8】
前記第1線熱膨張係数は前記第2線熱膨張係数の10倍以上である請求項7記載の砥材の製造方法。
【請求項9】
前記第1線熱膨張係数は前記第2線熱膨張係数の50倍以上である請求項1記載の砥材の製造方法。
【請求項10】
前記砥材は、前記処理前砥材よりもラマンピーク位置が高波数側に変位している1記載の砥材の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、砥材と、砥材の製造方法とに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているように、高硬度であり、難研削、難研磨材のSiC等の半導体ウェハ等の加工には、超砥粒であるダイヤモンド製の砥粒が用いられる。また、非特許文献1により、内部応力によりダイヤモンド製の砥粒の破砕挙動が変わることが知れられており、内部応力の制御方法として加熱処理が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-80847号公報
【非特許文献】
【0004】
「切削工具用各種単結晶ダイヤモンドの内部歪み分布と微小破壊挙動」、角谷均ら著、2019年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集第644~645頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ダイヤモンド製の砥粒であっても、すり減り、切れ刃が減ることにより、加工能率が低下するといった問題がある。このため、適度な破砕性を有する砥粒が求められている。また、砥粒に加熱処理を行うと、そのために大きなエネルギーや時間を必要とし、温度や雰囲気によって砥粒の表面状態を変化させてしまうことがある。さらに、砥粒に加熱処理を行って内部応力を導入することは容易だが、砥粒内に残留する内部応力の開放は困難である。
【0006】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、多大なエネルギーや時間を要することなく、温度や雰囲気によって表面状態を変化させることがなく、内部に残留する内部応力の開放も可能であって、ひいては適度な破砕性を有する砥材を得ることを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1教示の砥材の製造方法は、第1線熱膨張係数を有する第1材料で構成される砥粒と、特定温度範囲で前記第1線熱膨張係数より大きな第2線熱膨張係数を有する第2材料で構成され、前記砥粒を被覆するコート層とからなる処理前砥材を得る第1工程と、
前記処理前砥材を-50°C以下の冷却温度に冷却し、冷却砥材とする第2工程とを備え、
前記特定温度範囲は、前記冷却温度から+20Kまでであることを特徴とする。
【0008】
第1教示の砥材の製造方法では、処理前砥材を冷却するため、コート層が熱収縮し、砥粒は線熱膨張係数の差によって圧縮応力が付与される。冷却処理は加熱処理よりもエネルギーや時間を低減できる。また、処理前砥材が砥粒とコート層とからなるため、第2工程で得られる冷却砥材の表面状態が温度や雰囲気によって変化し難い。得られた砥材は、砥粒に圧縮応力が付与されていることから、処理前砥材の砥粒の内部に引張応力が残留していたとしても、その引張応力を開放できる。こうして、砥粒の内部に圧縮応力が付与された砥材は、適度な破砕性を発揮する。
【0009】
こうして、この製造方法によって、砥粒と、コート層とからなる砥材を製造できる。この砥材は、砥粒そのものではないが、砥粒と同様に砥石等に含まれてSiC等の半導体ウェハ等の加工に用いられる。
【0010】
第2教示の砥材は、第1線熱膨張係数を有する第1材料で構成される砥粒と、特定温度範囲で前記第1線熱膨張係数より大きな第2線熱膨張係数を有する第2材料で構成され、前記砥粒を被覆するコート層とからなり、
-50°C以下の冷却温度まで冷却された後、常温に維持されて前記コート層の冷却時の熱収縮によって前記砥粒に圧縮応力が付与されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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