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公開番号2025147468
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-07
出願番号2024047726
出願日2024-03-25
発明の名称封着材料ペースト
出願人日本電気硝子株式会社
代理人
主分類C03C 8/24 20060101AFI20250930BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】乾燥膜のひび割れが発生し難い封着材料ペーストを提供する。
【解決手段】太陽光集熱器用の封着材料ペーストであって、封着材料、樹脂バインダー及び溶剤を含有する封着材料ペーストであり、封着材料が少なくともガラス粉末と耐火性フィラー粉末とを含み、封着材料の含有量が88~93質量%であり、封着材料の最大粒子径Dmaxが120μm以下であり、樹脂バインダーがアクリル樹脂であり、樹脂バインダーの含有量が0.5~2質量%であり、溶剤が沸点150~200℃のグリコール系溶剤であることを特徴とする封着材料ペースト。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
太陽光集熱器用の封着材料ペーストであって、
封着材料、樹脂バインダー及び溶剤を含有する封着材料ペーストであり、
封着材料が少なくともガラス粉末と耐火性フィラー粉末とを含み、
封着材料の含有量が88~93質量%であり、
封着材料の最大粒子径D
max
が120μm以下であり、
樹脂バインダーがアクリル樹脂であり、
樹脂バインダーの含有量が0.5~2質量%であり、
溶剤が沸点150~200℃のグリコール系溶剤であることを特徴とする封着材料ペースト。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
封着材料の軟化点が450℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の封着材料ペースト。
【請求項3】
ガラス粉末が鉛系ガラス又はビスマス系ガラスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の封着材料ペースト。
【請求項4】
ディスペンサー塗布に供されることを特徴とする請求項1又は2に記載の封着材料ペースト。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、封着材料ペーストに関し、具体的には太陽光集熱器のガラス製フロントパネルと金属製フレームの封着に好適な封着材料に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境への配慮、省エネの観点から、太陽熱を利用するシステムが見直されている。太陽熱を利用して温水や温風を作り、給湯や冷暖房に利用するシステムで、再生可能エネルギーの一つとして改めて注目されている。
【0003】
太陽光集熱器は太陽の光エネルギーを熱エネルギーに変え、水などの熱媒に伝える役割をするものであり、内部に金属製フレームを配置し表面をガラス製フロントパネルでカバーした平板型が主流である。なお、金属製フレームとガラス製フロントパネルは、封着材料により封着される。
【0004】
一般的には、封着材料として複合無機粉末を用いる場合、封着材料をペーストに加工し、ディスペンサー装置に投入して、被封着材の外周部に線状に塗布し、塗布膜を乾燥する。その後、乾燥膜をグレーズ焼成してグレーズ層を形成する。グレーズ層を介して被封着材を重ねた後、電気炉等で焼成して、被封着材を封着する。
【0005】
しかし、製造コストを削減するために、太陽光集熱器の生産では、グレーズ焼成の工程を省略することが主流である。具体的には、ガラス製フロントパネルの外周部に線状にペーストを塗布し、塗布膜を乾燥後、グレーズ焼成を行わずに、乾燥膜上に金属製フレームを設置した後焼成し、ガラス製フロントパネルと金属製フレームを封着する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、乾燥膜上に金属製フレームを配置する工程にて乾燥膜にひび割れが発生するという問題があった。また、封着材料ペーストをディスペンサーで塗布するにあたり、低粘度に調整する必要があるが、低粘度化すると、封着材料ペーストの固形分量が小さくなり、乾燥時に塗布膜の表面とその内部に乾燥程度の差ができやすくなる。その結果、塗布膜の表面の乾燥が始まると同時に、内側から気化した溶剤が乾燥膜を押し上げることとなり、乾燥膜にひび割れが発生するという問題もあった。
【0007】
以上に鑑み、本発明は、乾燥膜のひび割れが発生し難い封着材料ペーストを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の封着材料ペーストは、太陽光集熱器用の封着材料ペーストであって、封着材料、樹脂バインダー及び溶剤を含有する封着材料ペーストであり、封着材料が少なくともガラス粉末と耐火性フィラー粉末とを含み、封着材料の含有量が88~93質量%であり、封着材料の最大粒子径D
max
が120μm以下であり、樹脂バインダーがアクリル樹脂であり、樹脂バインダーの含有量が0.5~2質量%であり、溶剤が沸点150~200℃のグリコール系溶剤であることを特徴とする。ここで、「最大粒子径D
max
」は、レーザー回折法により測定した際の体積基準の累積粒度分布曲線において、その積算量が粒子の小さい方から累積して99%である粒子径を表す。
【0009】
本発明の封着材料ペーストは、封着材料の軟化点が450℃以下であることが好ましい。ここで、「軟化点」とは、マクロ型示差熱分析(DTA)装置で測定した時の第四変曲点の温度を指し、測定は空気中で行い、昇温速度は10℃とする。
【0010】
本発明の封着材料ペーストは、ガラス粉末が、鉛系ガラス又はビスマス系ガラスであることが好ましい。ここで、「鉛系ガラス」とは、PbOを主要成分とするガラスを指し、具体的にはガラス組成中にPbOを45質量%以上含むガラスを指す。「ビスマス系ガラス」とは、Bi



を主要成分とするガラスを指し、具体的にはガラス組成中にBi



を45質量%以上含むガラスを指す。
(【0011】以降は省略されています)

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