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公開番号
2025037879
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-18
出願番号
2024197991,2023018187
出願日
2024-11-13,2017-12-21
発明の名称
抗BCMA重鎖のみ抗体
出願人
テネオバイオ, インコーポレイテッド
代理人
園田・小林弁理士法人
主分類
C07K
16/42 20060101AFI20250311BHJP(有機化学)
要約
【課題】ヒトB細胞成熟抗原(BCMA)に結合するヒトイデオタイプ重鎖のみ抗体を提供する。
【解決手段】抗BCMA重鎖のみ抗体(HCAb)が、そのような抗体を作製する方法、そのような抗体を含む薬学的組成物を含む組成物、及びBCMAの発現を特徴とするB細胞障害を治療するためのそれらの使用と共に開示されている。一態様では、本発明は、ヒトB細胞成熟抗原(BCMA)に結合する重鎖のみ抗体であって、(a)特定の配列のうちのいずれかと少なくとも95%の配列同一性を有するCDR1、及び/または(b)前記とは異なる特定の配列のうちのいずれかと少なくとも95%の配列同一性を有するCDR2、及び/または(c)前記とは異なる特定の配列と少なくとも95%の配列同一性を有するCDR3を含む、重鎖可変領域を含む、重鎖のみ抗体に関する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
ヒトB細胞成熟抗原(BCMA)に結合する重鎖のみ抗体であって、
(a)配列番号1~4の配列のうちのいずれかと少なくとも95%の配列同一性を有するCDR1、及び/または
(b)配列番号5~18の配列のうちのいずれかと少なくとも95%の配列同一性を有するCDR2、及び/または
(c)配列番号19と少なくとも95%の配列同一性を有するCDR3を含む、重鎖可変領域を含む、前記重鎖のみ抗体。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記CDR1、CDR2、及びCDR3配列がヒトフレームワーク中に存在する、請求項1に記載の重鎖のみ抗体。
【請求項3】
CH1配列の非存在下で重鎖定常領域配列をさらに含む、請求項1に記載の重鎖のみ抗体。
【請求項4】
(a)配列番号1~4からなる群から選択されるCDR1配列、及び/または
(b)配列番号5~18からなる群から選択されるCDR2配列、及び/または
(c)配列番号19のCDR3を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の重鎖のみ抗体。
【請求項5】
(a)配列番号1~4からなる群から選択されるCDR1配列と、
(b)配列番号5~18からなる群から選択されるCDR2配列と、
(c)配列番号19のCDR3とを含む、請求項4に記載の重鎖のみ抗体。
【請求項6】
配列番号20~53の配列のうちのいずれかと少なくとも95%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の重鎖のみ抗体。
【請求項7】
配列番号20~53からなる群から選択される重鎖可変領域配列を含む、請求項6に記載の重鎖のみ抗体。
【請求項8】
ヒトB細胞成熟抗原(BCMA)に結合する重鎖のみ抗体であって、
(a)次式のCDR1配列
G F T F X1 X2 Y A
(式中、
X1が、SまたはTであり、
X2が、S、N、またはRである)、及び
(b)次式のCDR2配列
X3 X4 X5 X6 G X7 X8 X9
(式中、
X3が、IまたはLであり、
X4が、S、T、I、またはVであり、
X5が、GまたはEであり、
X6が、S、G、N、またはDであり、
X7が、G、D、またはAであり、
X8が、S、T、またはNであり、
X9が、TまたはSである)、及び
(c)配列番号19のCDR3を、
ヒトVHフレームワーク中に含む、重鎖可変領域を含む、前記重鎖のみ抗体。
【請求項9】
ヒトVHフレームワーク中にCDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域を含む、ヒトB細胞成熟抗原(BCMA)に結合する重鎖のみ抗体であって、前記CDR配列が、配列番号1~19からなる群から選択されるCDR配列と少なくとも95%の同一性を有する配列である、前記重鎖のみ抗体。
【請求項10】
ヒトVHフレームワーク中にCDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域を含み、前記CDR配列が、配列番号1~19からなる群から選択される、請求項9に記載の重鎖のみ抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年12月21日出願の米国仮特許出願第62/437,588号の出願日の優先権を主張し、この出願の開示は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,500 文字)
【0002】
配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出された配列表を含み、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。2018年1月17日に作成された上記ASCIIコピーは、TNO-0002-WO_SL.txtという名称であり、46,768バイトのサイズである。
【0003】
本発明は抗BCMA重鎖のみ抗体(HCAb)に関する。本発明はさらに、そのような抗体を作製する方法、そのような抗体を含む薬学的組成物を含む組成物、及びBCMAの発現を特徴とするB細胞障害を治療するためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0004】
B細胞成熟抗原(BCMA)
腫瘍壊死因子スーパーファミリーメンバー17(TNFRSF17)(UniProt
Q02223)としても知られるBCMAは、形質細胞及び形質芽細胞上に排他的に発現される細胞表面受容体である。BCMAは腫瘍壊死因子(TNF)スーパーファミリーの2つのリガンド、APRIL(増殖誘導リガンド、TNFSF13、TALL-2、及びTRDL-1としても知られる、BCMAに対する高親和性リガンド)及びB細胞活性化因子(BAFF)(BLyS、TALL-1、THANK、zTNF4、TNFSF20、及びD8Ertd387eとしても知られる、BCMAに対する低親和性リガンド)に対する受容体である。APRIL及びBAFFは、BCMAに結合して形質細胞の生存を促進する増殖因子である。BCMAはまた、ヒト多発性骨髄腫(MM)の悪性形質細胞上で高度に発現される。BCMAに結合する抗体は、例えば、Gras et al.,1995,Int.Immunol.7:1093-1106、WO200124811及びWO200124812に記載されている。TACIと交差反応する抗BCMA抗体は、WO2002/066516に記載されている。BCMA及びCD3に対する二重特異性抗体は、例えば、US2013/0156769 A1及びUS2015/0376287 A1に記載されている。抗BCMA抗体-MMAEまたは-MMAFコンジュゲートは、多発性骨髄腫細胞の殺傷を選択的に誘導することが報告されている(Tai et al.,Blood 2014,123(20):3128-38)。Ali et
al.,Blood 2016,128(13):1688-700は、臨床試験(#NCT02215967)で、BCMAを標的とするキメラ抗原受容体(CAR)T細胞がヒト患者において多発性骨髄腫の寛解をもたらしたことを報告している。
【0005】
重鎖のみ抗体
従来のIgG抗体では、重鎖と軽鎖との会合は、軽鎖定常領域と重鎖のCH1定常ドメインとの間の疎水性相互作用に一部起因している。重鎖と軽鎖との間のその疎水性相互作用にも寄与する、重鎖フレームワーク2(FR2)及びフレームワーク4(FR4)領域に追加の残基がある。
【0006】
しかしながら、ラクダ科の血清(ラクダ、ヒトコブラクダ、及びラマを含むラクダ亜目)は、対をなすH鎖のみからなる主要な種類の抗体(重鎖のみ抗体またはHCAb)を含
むことが知られている。ラクダ科(ヒトコブラクダ、フタコブラクダ、ラマ、グアナコ、アルパカ、及びヴィクーニャ)のHCAbは、単一可変ドメイン(VHH)、ヒンジ領域、及び2つの定常ドメイン(CH2及びCH3)からなる独特の構造を有し、それらは古典的抗体のCH2及びCH3ドメインと非常に相同性が高い。これらのHCAbは、ゲノムに存在する定常領域の最初のドメイン(CH1)を欠くが、mRNAプロセシングの間にスプライスアウトされる。CH1ドメインの欠損は、このドメインが軽鎖の定常ドメインの固定場所であるので、HCAb中に軽鎖が存在しないことを説明する。そのようなHCAbは、従来の抗体またはその断片からの3つのCDRによって抗原結合特異性及び高親和性を付与するように自然に進化した(Muyldermans,2001;J Biotechnol 74:277-302、Revets et al.,2005;Expert Opin Biol Ther 5:111-124)。サメなどの軟骨魚は、軽鎖ポリペプチド鎖を欠き、完全に重鎖で構成されている、IgNARと呼ばれる独自のタイプの免疫グロブリンも進化させてきた。IgNAR分子は、分子工学により操作され単一重鎖ポリペプチドの可変ドメイン(vNAR)を生成することができる(Nuttall et al.Eur.J.Biochem.270,3543-3554(2003)、Nuttall et al.Function and Bioinformatics 55,187-197(2004)、Dooley et al.,Molecular Immunology 40,25-33(2003))。
【0007】
軽鎖を欠く重鎖のみ抗体が抗原に結合する能力は、1960年代に確立された(Jaton et al.(1968)Biochemistry,7,4185-4195)。軽鎖から物理的に分離された重鎖免疫グロブリンは、四量体抗体に対して80%の抗原結合活性を保持していた。Sitia et al.(1990)Cell,60,781-790で、再配列されたマウスμ遺伝子からCH1ドメインを除去すると、哺乳動物細胞培養において、軽鎖を欠く重鎖のみ抗体が産生されることが実証された。産生された抗体は、VH結合特異性及びエフェクター機能を保持していた。
【0008】
高い特異性及び親和性を有する重鎖抗体は、免疫感作を通して種々の抗原に対して生成させることができ(van der Linden,R.H.,et al.Biochim.Biophys.Acta.1431,37-46(1999))、VHH部分は容易にクローン化され、酵母中で発現させることができる(Frenken,L.G.J.,et al.J.Biotechnol.78,11-21(2000))。それらの発現レベル、溶解性、及び安定性は、古典的なF(ab)またはFv断片のレベルよりも有意に高い(Ghahroudi,M.A.et al.FEBS Lett.414,521-526(1997))。
【0009】
λ(ラムダ)軽(L)鎖遺伝子座、及び/または、λもしくはκ(カッパ(kappa))L鎖遺伝子座が機能的にサイレンシングされているマウス、ならびにそのようなマウスによって産生される抗体は、米国特許第7,541,513号及び第8,367,888号に記載されている。マウス及びラットにおける重鎖のみ抗体の組換え産生は、例えば、WO2006008548、米国特許出願公開第20100122358号、Nguyen et al.,2003,Immunology;109(1),93-101、Bruggemann et al.,Crit.Rev.Immunol.;2006,26(5):377-90、及びZou et al.,2007,J Exp Med;204(13):3271-3283に報告されている。ジンクフィンガーヌクレアーゼの胚マイクロインジェクションによるノックアウトラットの生成は、Geurts et al.,2009,Science,325(5939):433に記載されている。可溶性重鎖のみ抗体及びそのような抗体を産生する異種重鎖遺伝子座を含むトランスジェニックげっ歯類は、米国特許第8,883,150号及び第9,365,655号に記載されている。結合(標的化)ドメインとして単一ドメイン抗体を含むCAR-T構造
は、例えば、Iri-Sofla et al.,2011,Experimental
Cell Research 317:2630-2641及びJamnani et
al.,2014,Biochim Biophys Acta,1840:378-386に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
国際公開第2001/024811号
国際公開第2001/024812号
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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