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公開番号2025027560
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-28
出願番号2023132405
出願日2023-08-16
発明の名称炭化水素の合成方法及び合成装置
出願人株式会社アイティー技研
代理人個人
主分類C07C 1/04 20060101AFI20250220BHJP(有機化学)
要約【課題】酸素及び二酸化炭素が溶解している水に対する光触媒を介して炭化水素を効率的に生成する方法及び装置を提供すること。
【解決手段】二酸化炭素及び酸素が溶解している水中における光触媒を介して、二酸化炭素及び水Wを一酸化炭素及び水素に還元し、更に当該光触媒を介した当該一酸化炭素と当該水素との化学反応による炭化水素HCの合成方法及び合成装置であって、当該水Wよりも上側領域にて生成されている炭化水素HCの層における上側界面に対し、調整自在の濃度による二酸化炭素を含有する空気Aと接触させることによって、前記課題を達成することを特徴とする炭化水素HCの合成方法及び合成装置。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素及び酸素が溶解している水中における光触媒を介して、二酸化炭素及び水を一酸化炭素及び水素に還元し、更に当該光触媒を介した当該一酸化炭素と当該水素との化学反応による炭化水素の合成方法であって、当該水よりも上側領域にて生成されている炭化水素の層における上側界面に対し、調整自在の濃度による二酸化炭素を含有する空気と接触させることを特徴とする炭化水素の合成方法。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
二酸化炭素の濃度が9000ppm以下であることを特徴とする請求項1記載の炭化水素の合成方法。
【請求項3】
二酸化炭素の濃度が450ppm~5000ppmであることを特徴とする請求項2記載の炭化水素の合成方法。
【請求項4】
溶存している酸素に対し、紫外線の照射のみによって少なくとも一部を活性化していることを特徴とする請求項1記載の炭化水素の合成方法。
【請求項5】
上側界面における湿度を50%以下とすることを特徴とする請求項1記載の炭化水素の合成方法。
【請求項6】
水中にて光触媒を介して、二酸化炭素及び水を一酸化炭素及び水素に還元し、更に当該光触媒を介した一酸化炭素と水素との化学反応によって、炭化水素を合成する炭化水素の合成装置であって、二酸化炭素及び酸素が溶解している水を収容するための反応槽、当該反応槽内における光触媒手段、及び当該反応槽の上側に二酸化炭素供給装置並びに当該二酸化炭素の噴出口における噴出量調整器具を備えていることを特徴とする炭化水素の合成装置。
【請求項7】
反応槽内に、溶存している酸素の少なくとも一部を活性化するための紫外線照射装置を備えていることを特徴とする請求項6記載の炭化水素の合成装置。
【請求項8】
反応槽における界面の水平方向の面積が当該水平方向と直交する上下方向の断面積に比し、2倍以上であることを特徴とする請求項6記載の炭化水素の合成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水中において光触媒を介して二酸化炭素及び水を一酸化炭素及び水素に還元し、当該光触媒を介した当該一酸化炭素と当該水素との化学反応によって炭化水素を合成する方法及び装置を対象としている。
続きを表示(約 1,000 文字)【背景技術】
【0002】
水中において二酸化炭素を還元させて炭化水素を合成することは、既に従来技術によって提唱されている。
【0003】
例えば、特許文献1においては、光電気化学セルにおいて、二酸化炭素を含む水中に酸素を供給し、二酸化炭素を還元することによって、炭化水素を生成する方法が提唱されている(page 81, lines 4- 21)。
【0004】
即ち、特許文献1における光触媒は、光電気化学セルを前提としており、陰極において炭化水素等による燃料を生成していることを前提としている(Claims 2, 77, 79)。
【0005】
従って、特許文献1においては、純然たる光触媒による二酸化炭素及び水の還元が実現している訳ではない。
現に、特許文献1においては、水に対する紫外線の照射による酸素の活性化は実現されていない(この点において、特許文献2の場合と明らかに相違している。)。
【0006】
本願の発明者らは、特許文献2に示すように、二酸化炭素が溶解している水中に酸素を供給し、かつ酸素のナノバブルを発生させ、紫外線の照射によってナノバブルから生成された活性酸素の存在下において、光触媒を介して二酸化炭素及び水を一酸化炭素及び水素に還元させることを前提とする炭化水素の製造方法及び製造装置を提唱している。
【0007】
しかしながら、特許文献2の場合には、光触媒の場合に、酸素のナノバブルの生成、及び紫外線の照射による活性酸素の生成を必要不可欠としている点において、その構成は、必ずしもシンプルではない。
【0008】
特許文献1及び同2において、光触媒を介して炭化水素を生成した場合には、炭化水素の層が水よりも上側領域にて生成されている。
【0009】
このような場合、二酸化炭素を含有する上側の空気との接触状態が実現するが、その場合には、空気が含有する炭酸ガスの濃度によって、水中の二酸化炭素における還元効率が左右される。
【0010】
然るに、特許文献1、2のような従来技術においては、炭化水素が存在する上側界面と接触する空気における炭酸ガスの濃度の調整によって、効率的に炭化水素を生成するという基本的発想は全く提唱されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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