TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025069473
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-01
出願番号
2022032643
出願日
2022-03-03
発明の名称
精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法
出願人
株式会社トクヤマ
代理人
主分類
C07C
209/84 20060101AFI20250423BHJP(有機化学)
要約
【課題】 有機不純物含有量の少ない、粗第4級アンモニウム化合物(例えば、水酸化第4級アンモニウム化合物やハロゲン化第4級アンモニウム化合物)水溶液からの金属イオンの除去を、多量の処理量に継続しても、その除去効果が高度に維持できる方法を開発すること。
【解決手段】 分子量1000g/モル以上の有機不純物が1000ppm以下であり、金属不純物を含有する、粗第4級アンモニウム化合物水溶液を、架橋度8以上、好適には11~30であり、対イオンが非金属イオン型である陽イオン交換樹脂と接触させることを特徴とする、精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
分子量1000g/モル以上の有機不純物が1000ppm以下であり、金属不純物を含有する粗第4級アンモニウム化合物水溶液を、架橋度8以上であり、対イオンが非金属イオン型である陽イオン交換樹脂と接触させることを特徴とする、精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記陽イオン交換樹脂の架橋度が11~30である、請求項1記載の精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法。
【請求項3】
前記陽イオン交換樹脂が、強酸性陽イオン交換樹脂により構成されてなる、請求項1または請求項2記載の精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法。
【請求項4】
前記粗第4級アンモニウム化合物水溶液への前記陽イオン交換樹脂の接触が通液式で行われてなり、空間速度SV=1~20(1/hr)の条件で、該粗第4級アンモニウム化合物水溶液に対して陽イオン交換樹脂を2000(L/L-樹脂)以上の処理量で実施する、請求項1~3のいずれか一項に記載の精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法。
【請求項5】
架橋度8以上であり、対イオンが非金属イオン型である陽イオン交換樹脂として、その対イオンの少なくとも1モル%が水素イオン型のものを使用する、請求項1~4のいずれか一項に記載の精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法。
【請求項6】
架橋度8以上であり、対イオンが非金属イオン型である陽イオン交換樹脂として、
同架橋度を有し、対イオンが金属イオン型である陽イオン交換樹脂を酸水溶液と接触させて得たものを使用する、請求項1~5のいずれか一項に記載の精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法。
【請求項7】
架橋度8以上であり、対イオンが非金属イオン型である陽イオン交換樹脂として、
同架橋度を有し、対イオンが水素イオン型である陽イオン交換樹脂を、前記粗第4級アンモニウム化合物水溶液と同じ第4級アンモニウムイオンを有する第4級アンモニウム化合物水溶液と接触させて得たものを使用する、請求項1~6のいずれか一項に記載の精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法。
【請求項8】
粗第4級アンモニウム化合物水溶液が、粗水酸化第4級アンモニウム化合物水溶液、粗ハロゲン化第4級アンモニウム化合物水溶液、または粗炭酸第4級アンモニウム化合物水溶液である、1~7のいずれか一項に記載の精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法。
【請求項9】
Na、K、Li、Ca、Mg、およびSrなる金属不純物の合計含有量が100ppt以下である第4級アンモニウム化合物水溶液。
【請求項10】
第4級アンモニウム化合物が、水酸化第4級アンモニウム化合物、ハロゲン化第4級アンモニウム化合物、または炭酸第4級アンモニウム化合物である、請求項9に記載の第4級アンモニウム化合物水溶液。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法に関し、詳しくは、不純物として金属不純物を含有する粗第4級アンモニウム化合物水溶液から該金属不純物の含有量を低減させる前記製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
第4級アンモニウム化合物は、相関移動触媒、界面活性剤、消毒剤などに用いられており、特に、水酸化テトラメチルアンモニウムに代表される水酸化第4級アンモニウム化合物は強塩基性を示す有機アルカリの一種として、pH調整剤や、水溶液の形態で半導体製造時の洗浄、食刻、現像液などに利用されている。かかる半導体関係の処理剤用途においては、集積化が進むにつれ、金属不純物は、電子デバイスの表面に残存した場合に欠陥の原因になるため、これをできる限り低減することが求められている。詳述すれば、Na、K、Li、Ca、Mg、およびSr等の金属不純物の含有量は、これらの合計含有量で示せば100ppt以下に低減させることが望まれている。
【0003】
一般的に、第4級アンモニウム化合物水溶液は、3級アミンとアルキル塩による合成法やイオン交換膜を用いた電解槽による電解分解法などから製造されている。例えば、水酸化第4級アンモニウム水溶液は、第4級アンモニウム塩水溶液を原料に、これを電気分解等に供して合成されている。斯様に合成された水酸化第4級アンモニウム水溶液(或いはこれを得るための原料である第4級アンモニウム塩水溶液)において上記金属不純物は、前記半導体用途での欠陥防止効果の観点では満足できない数百ppt以上の高い含有レベルにある。
【0004】
こうした粗第4級アンモニウム化合物水溶液の精製方法としては、フィルター処理が汎用的である。しかし、フィルター処理は、上記金属不純物にあっても粒子状のものに対しては優れた低減効果が得られるが、他方で、解離したイオンに対しては、細孔径の限界から、除去効果はほとんど発揮されない問題があった。
【0005】
第4級アンモニウム化合物水溶液に対する金属イオンの除去には、陽イオン交換樹脂による吸着処理が有効と考えられる。しかし、この方法でも、前記半導体用途に向けては、その低減効果は依然十分とは言えず、例えば、特許文献1では上記電気分解法により合成された水酸化第4級アンモニウム化合物水溶液に対して当該処理が施されているが、NaイオンやCaイオン等の金属イオンは夫々ppbオーダーまでしか低減できていない(〔0016〕参考例1等参照)。
【0006】
また、陽イオン交換樹脂による、粗水酸化第4級アンモニウム化合物水溶液の吸着処理は、水酸化第4級アンモニウム化合物水溶液を、半導体製造用フォトレジスト現像液に用いた際の廃液からの、該水酸化第4級アンモニウム化合物成分の回収目的でも適用することも知られている(例えば、特許文献2等)。ここで、上記特許文献2において、陽イオン交換樹脂の代表例としては示されている、実施例1で使用されている強酸性陽イオン交換樹脂製品は、特許文献3を参照(第3頁右下欄)すれば架橋度が2~10%のものとして説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平06-025660号公報
特開2003-190949号公報
特開平1-98617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記フォトレジスト現像液廃液に対する、陽イオン交換樹脂による吸着処理であっても、金属イオンの低減効果はやはり十分に満足できないことが多かった。しかも、本発明者らの検討によれば、この場合には、たとえ陽イオン交換樹脂の選定によって処理開始初期であれば、ある程度に高い金属イオンの低減効果が発揮されていたとしても、精製が継続されて処理量が多くなると、その低減効果が急速に悪化する現象が認められた。このため、現像液廃液を被処理液とした場合の金属イオン除去の知見は、長時間の安定生産が求められる、前記合成により得られる(換言すれば、有機不純物含有量の少ない状態の)第4級アンモニウム化合物水溶液の精製には参酌できないものであった。
【0009】
以上の背景にあって、本発明は、合成により得られるような、有機不純物含有量の少ない第4級アンモニウム化合物水溶液からの金属イオンの除去を、多量の処理量に継続しても、その除去効果が高度に維持できる方法を開発することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、前記被処理液に対して、特定の架橋度の陽イオン交換樹脂を接触させることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
高砂香料工業株式会社
香料組成物
2か月前
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体
18日前
花王株式会社
ポリアミド系ポリマー
1か月前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
25日前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
25日前
日本化薬株式会社
シアノ複素環化合物の製造方法
2か月前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
18日前
花王株式会社
新規ピリジニウム化合物
24日前
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体の製造方法
18日前
個人
メタンガス生成装置およびメタンガス生成方法
2か月前
個人
メタンガス生成装置およびメタンガス生成方法
2か月前
東ソー株式会社
1,2-ジクロロエタンの製造方法
2か月前
株式会社クラレ
メタクリル酸メチルの製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
結晶形Iのリオシグアトの製造方法
1か月前
国立大学法人京都大学
細胞質送達ペプチド
15日前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
1か月前
日本曹達株式会社
エチルメチルスルホンの製造方法
2か月前
ダイキン工業株式会社
分離方法
1か月前
石原産業株式会社
シアノイミダゾール系化合物の製造方法
1か月前
ダイキン工業株式会社
SF5含有シラン化合物
10日前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
15日前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、発光デバイス
1か月前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
15日前
大正製薬株式会社
MMP9阻害作用を有するインドール化合物
2か月前
石原産業株式会社
シクラニリプロールの製造中間体の製造方法
1か月前
株式会社アイティー技研
炭化水素の合成方法及び合成装置
2か月前
オリザ油化株式会社
新規化合物及びその用途
1か月前
株式会社トクヤマ
精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法
1日前
ユニマテック株式会社
フェノチアジン誘導体化合物の精製方法
2か月前
国立大学法人九州大学
重水素化化合物の製造方法
1か月前
株式会社レゾナック
C2化合物の製造方法
1か月前
キッコーマン株式会社
ナノポアタンパク質
2か月前
国立大学法人 東京大学
アシルヒドラゾン誘導体
2か月前
四国化成工業株式会社
トリアジン化合物、その合成方法およびその利用
1か月前
三洋化成工業株式会社
生体由来材料中のコロイド成分濃度を高める方法
2か月前
国立医薬品食品衛生研究所長
新規ペプチド
23日前
続きを見る
他の特許を見る