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公開番号
2025024757
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023128996
出願日
2023-08-08
発明の名称
β-コストール及びβ-コスト酸の製造方法
出願人
学校法人東京農業大学
代理人
個人
主分類
C07C
29/48 20060101AFI20250214BHJP(有機化学)
要約
【課題】原料の入手が容易で、かつ効率の高いβ-コストール及びβ-コスト酸の製造方法を提供する。
【解決手段】アミンと、R-M(但し、Rはアルキル基又はアリール基、MはLi、K、又はNa)で表される有機アルカリ金属化合物との存在下、β-セリネンのアリル位を位置選択的にアニオン化する第1工程と;アニオン化した反応物にホウ酸トリアルキルを反応させてホウ素化する第2工程と;ホウ素化物を酸化及び加水分解してβ-コストールを生成させる第3工程と;を有する、β-コストールの製造方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アミンと、R-M(但し、Rはアルキル基又はアリール基、MはLi、K、又はNa)で表される有機アルカリ金属化合物との存在下、β-セリネンのアリル位を位置選択的にアニオン化する第1工程と;
前記アニオン化した反応物にホウ酸トリアルキルを反応させてホウ素化する第2工程と;
前記ホウ素化物を酸化及び加水分解してβ-コストールを生成させる第3工程と;
を有する、β-コストールの製造方法。
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
MはK又はNaであり、前記アミンは第二級アミンである、請求項1に記載のβ-コストールの製造方法。
【請求項3】
前記有機アルカリ金属化合物を、K又はNaのアルコキシドと、R-M(但し、MはLi)とを反応させて生成する、請求項2に記載のβ-コストールの製造方法。
【請求項4】
MはLiであり、前記アミンは第三級アミンである、請求項1に記載のβ-コストールの製造方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のβ-コストールの製造方法によって製造された前記β-コストールを酸化させてβ-コスト酸を生成する、β-コスト酸の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、β-コストール及びβ-コスト酸の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ファイトアレキシン(フィトアレキシン)とは、植物体内で防御物質として合成される抗菌活性を有する二次代謝産物の総称である。近年、イネ、コムギと共に世界三大穀物の一つであるトウモロコシにおけるテルペン系ファイトアレキシンの一種として、β-セリネンの酸化誘導体としてβ-コスト酸が報告された(非特許文献1)。
β-コスト酸は、病原菌に対する抗菌作用や害虫に対する抗給餌作用で効果的な防御力を発揮する点、食品保存への応用など注目を集めている。
【0003】
また、β-コスト酸は、セイヨウミツバチに寄生しバロア病の原因となるミツバチヘギイタダニ (Varroa destructor)に対する殺ダニ活性を有するとされており、有用な生物活性を示すが、天然からはごく少量しか得られない。よって、その活性試験や生合成など詳細な研究のため、また、殺ダニ剤としての実用化のため、化学合成による安定した供与が求められている(非特許文献2)。
また、β-コスト酸が「シャーガス病治療薬につながる抗トリパノソーマ原虫活性」を持つことも報告されている(非特許文献3)。
【0004】
また、β-コスト酸のラセミ体合成が報告されている(非特許文献4)。また、植物の酵素を使用したβ-セリネンからβ-コスト酸への変換について報告されている(特許文献1)。さらに、β-コスト酸の光学活性体の合成が報告されている(非特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開WO 2003/025193号
【非特許文献】
【0006】
Y. Ding, et al., Plant Physiol., 2017, 175, 1455-1468.
K. Sofou, et al., Beilstein J. Org. Chem., 2017, 13, 952-959
V. S. Londero, et al., Bioorg. Chem., 2020, 95, 103510.
J. A. Marshall, et al., J. Org. Chem., 1966, 31, 2933-2941.
根本健司, 滝川浩郷, 小倉由資(第66回 香料・テルペンおよひ゛精油化学に関する討論会/2022年11月沖縄、および日本農薬学会第48 回大会/2023年3月東京)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した方法は、原料の入手が困難又は高価であったり、効率(収率)が低いという問題があった。従って、入手容易で安価な原料を用いて、効率よく、β-コストールやβ-コスト酸を製造できる方法の開発が要望さえれている。なお、β-コストールは酸化させることで容易にβ-コスト酸に変換することができる。
そこで、本発明は、原料の入手が容易で、かつ効率の高いβ-コストール及びβ-コスト酸の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を検討した結果、入手容易なβ-セリネンを出発物質とし、β-コストール及び及びβ-コスト酸へ効率よく変換する方法を考えた。
すなわち、上記課題を解決するため、本発明のβ-コストールの製造方法は、アミンと、R-M(但し、Rはアルキル基又はアリール基、MはLi、K、又はNa)で表される有機アルカリ金属化合物との存在下、β-セリネンのアリル位を位置選択的にアニオン化する第1工程と;前記アニオン化した反応物にホウ酸トリアルキルを反応させてホウ素化する第2工程と;前記ホウ素化物を酸化及び加水分解してβ-コストールを生成させる第3工程と;を有する。
【0009】
本発明のβ-コストールの製造方法において、MはK又はNaであり、前記アミンは第二級アミンであることが好ましい。
本発明のβ-コストールの製造方法において、前記有機アルカリ金属化合物を、K又はNaのアルコキシドと、R-M(但し、MはLi)とを反応させて生成することが好ましい。
本発明のβ-コストールの製造方法において、MはLiであり、前記アミンは第三級アミンであることが好ましい。
【0010】
本発明のβ-コスト酸の製造方法は、前記β-コストールの製造方法によって製造された前記β-コストールを酸化させてβ-コスト酸を生成する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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