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公開番号2025056842
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023166337
出願日2023-09-27
発明の名称カテキン類誘導体、抗ウイルス剤、消毒剤、及び洗浄剤
出願人セッツ株式会社
代理人個人,個人
主分類C07H 15/26 20060101AFI20250401BHJP(有機化学)
要約【課題】室温環境における安定性と、水又はエタノールに対する溶解性に優れた、新規なカテキン類誘導体、並びに前記カテキン類誘導体を含有する抗ウイルス剤、消毒剤及び洗浄剤を提供する。
【解決手段】下記反応式で得られるgly-EGCG(3’)-C16に代表される、エピガロカテキンガレート(EGCG)等のカテキン類骨格と炭素数が8以上24以下の飽和又は不飽和のアシル基とがグルコース等の糖鎖を介して化学結合されたカテキン類誘導体である。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表される、カテキン類骨格R
1
とアシル基R
3
とが、糖鎖R
2
を介して化学結合されたカテキン類誘導体であり、

1
-R
2
-R
3
(1)
前記カテキン類骨格R
1
は、エピガロカテキンガレート(EGCG)部分、ガロカテキンガレート(GCG)部分、エピカテキンガレート(ECG)部分、カテキンガレート(CG)部分、エピガロカテキン(EGC)部分、ガロカテキン(GC)部分、エピカテキン(EC)部分及び+カテキン(+C)部分からなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記糖鎖R
2
は、グルコース部分、ガラクトース部分、キシロース部分、マンノース部分、リキソース部分、アラビノース部分、マルトース部分、キシロビオース部分、イソマルトース部分、セロビオース部分、ゲンチビオース部分、ラクトース部分、スクロース部分、ニゲロース部分、ツラノース部分、ラフィノース部分、ゲンチアノース部分及びメレジトース部分からなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記アシル基R
3
は、炭素数が8以上24以下の飽和又は不飽和のアシル基であり、
前記カテキン類骨格R
1
のフェノール性水酸基の1つと、前記糖鎖R
2
の1つの水酸基とが脱水縮合しており、
前記糖鎖R
2
の他の1つの水酸基と、前記アシル基R
3
とがエステル結合を形成している、カテキン類誘導体。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記カテキン類骨格R
1
は、エピガロカテキンガレート(EGCG)部分であり、前記糖鎖R
2
は、グルコース部分である、請求項1に記載のカテキン類誘導体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のカテキン類誘導体を含む、抗ウイルス剤。
【請求項4】
エタノールをさらに含む、請求項3に記載の抗ウイルス剤。
【請求項5】
クエン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種をさらに含む、請求項3に記載の抗ウイルス剤。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のカテキン類誘導体を含む、消毒剤。
【請求項7】
エタノールをさらに含む、請求項6に記載の消毒剤。
【請求項8】
クエン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種をさらに含む、請求項6又は7に記載の消毒剤。
【請求項9】
請求項1又は2に記載のカテキン類誘導体を含む、洗浄剤。
【請求項10】
エタノールをさらに含む、請求項9に記載の洗浄剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、カテキン類誘導体、抗ウイルス剤、消毒剤、及び洗浄剤に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
手指消毒、環境消毒など、ウイルスの汚染拡大防止に対して、様々な対策が講じられている。
【0003】
例えば、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を引き起こすウイルスは、エンベロープを持つウイルスである。このようなウイルスに対しては、アルコール(エタノール、イソプロパノール等)、逆性石けんなどの薬剤が有効であることが知られており、消毒用アルコールなどのアルコール製剤が多用されている。一方、ノロウイルスなどエンベロープを持たないウイルスは、アルコール(エタノール、イソプロパノール等)、逆性石鹸などの薬剤に対して強い抵抗力を有する。
【0004】
近年、人体に対して安全で取り扱いが簡便なアルコールに、別の成分を添加し、ノロウイルスなどのエンベロープを持たないウイルスに対して不活性化効果を高めたアルコール製剤が各種市販されている(非特許文献1)。
【0005】
前記のアルコール製剤の中には、植物由来のウイルス不活化物質を添加したものもあり、例えば特許文献1には、タンニンを含有するカキノキ属の植物の抽出物をエタノールと混合した組成物とし、この組成物を用いることによりノロウイルス等を不活性化できることが示されている。
【0006】
また、例えば特許文献2には、ブドウ種子抽出物のプロアントシアニジンを所定量含む殺ノロウイルス剤が記載されている。
【0007】
また、緑茶などに含まれるカテキン類にも、抗ウイルス作用が知られており、カテキン類誘導体を抗ウイルス剤として利用する試みがなされている。例えば、特許文献3には、エピガロカテキンガレートとアシル基供与体とを基質として、リパーゼにより酵素反応を行い、エピガロカテキンガレートをアシル化することで、エピガロカテキンガレート(EGCG)のアシル化誘導体を製造する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開2008/153077号
特開2013-47196号公報
国際公開第2007/105280号
【非特許文献】
【0009】
国立医薬品食品衛生研究所食品衛生管理部:平成27年度ノロウイルスの不活化条件に関する調査報告書,https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000125854.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
例えば特許文献3に記載された方法によれば、エピガロカテキンガレート(EGCG)のアシル化誘導体を製造することができる。しかしながら、本開示者が検討したところ、特許文献3の方法で得られるエピガロカテキンガレート(EGCG)のアシル化誘導体は、室温(25℃)環境において非常に不安定(短期間で分解する)であり、さらに、水又はエタノールに対する溶解性も低く、抗ウイルス剤として実用化することは困難であることが明らかとなった。
(【0011】以降は省略されています)

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