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公開番号2025018434
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023122131
出願日2023-07-27
発明の名称MMP9阻害作用を有するインドール化合物
出願人大正製薬株式会社
代理人
主分類C07D 471/04 20060101AFI20250130BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、MMP9阻害作用を有する化合物を提供する。
【解決手段】下記式[I-1]
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025018434000136.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">27</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
(上記式[I-1]中、R11は、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいC1-6アルキル、置換されてもよいC1-6アルコキシ、置換されてもよいC1-6アルキルアミノ、置換されてもよいC3-8シクロアルキル、置換されてもよい4~8員の飽和のヘテロシクリル、置換されてもよいアリール、又は置換されてもよいヘテロアリールを示し、R12は、水素原子、ハロゲン原子、C1-4アルキル、又はC1-4アルコキシを示し、環Aは、置換されてもよいベンゼン環又は置換されてもよい窒素原子を含む5~6員のヘテロ芳香環を示す)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式[I-1]
JPEG
2025018434000132.jpg
25
170
(上記式[I-1]中、
R
11
は、
水素原子、ハロゲン原子、
C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、C
1-6
アルキルアミノ
(該C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、及びC
1-6
アルキルアミノは、
(a)ヒドロキシ、
(b)C
1-6
アルコキシ、及び
(c)4~8員の飽和のヘテロシクリル
(該4~8員の飽和のヘテロシクリルは、
1個のC
1-6
アルキル(該C
1-6
アルキルは、ヒドロキシ及びC
1-6
アルコキシ
からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)
で置換されてもよい)
からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)、
C
3-8
シクロアルキル、4~8員の飽和のヘテロシクリル
(該C
3-8
シクロアルキル及び4~8員の飽和のヘテロシクリルは、
(a)ヒドロキシ、
(b)C
1-6
アルキル、
(c)C
1-6
アルコキシ
(該C
1-6
アルキル及びC
1-6
アルキルは、ヒドロキシ及びC
1-6
アルコキシ
からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)、及び
(d)4~8員の飽和のヘテロシクリル
(該4~8員の飽和のヘテロシクリルは、
1個のC
1-6
アルキル(該C
1-6
アルキルは、ヒドロキシ及びC
1-6
アルコキシ
からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)
で置換されてもよい)
からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されてもよい)、
アリール、又はヘテロアリール
(該アリール及びヘテロアリールは、
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
下記式[I-2]
JPEG
2025018434000133.jpg
26
170
(上記式[I-2]中、
R
11
は、
C
1-6
アルキル(該C
1-6
アルキルは、ヒドロキシ及びC
1-6
アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)、
C
3-8
シクロアルキル(該C
3-8
シクロアルキルは、ヒドロキシ、C
1-6
アルキル、及び4~8員の飽和のヘテロシクリル(該4~8員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC
1-6
アルキルで置換されてもよい)からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されてもよい)、
4~8員の飽和のヘテロシクリル(該4~8員の飽和のヘテロシクリルは、C
1-6
アルキル(該C
1-6
アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい)及び4~8員の飽和のヘテロシクリルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)、又は
5~6員のヘテロアリール(該5~6員のヘテロアリールは、1個のC
1-6
アルキルで置換されてもよい)
を示し、
R
12
は、
水素原子又はハロゲン原子
を示し、
環Aは、ベンゼン環、ピリジン環、又はオキサゾール環
を示し、
ここで、
該ベンゼン環、ピリジン環、及びオキサゾール環は、
アミノ、
C
1-6
アルキル、
C
1-6
アルコキシ、及び
C
1-6
アルキルアミノ
(該C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、及びC
1-6
アルキルアミノは、カルボキシ、ヒドロキシ、及びC
1-6
アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)
からなる群から選ばれる1個の基で置換されてよく、
さらに、1個のハロゲン原子で置換されてよい)
で表される、請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
【請求項3】
下記式[I-3]
JPEG
2025018434000134.jpg
26
170
(上記式[I-3]中、
R
11
、R
12
は、前述の請求項2における記載と同じであり、
R
21
は、
水素原子、アミノ、
C
1-6
アルコキシ(該C
1-6
アルコキシは、1個のヒドロキシで置換されてもよい)、又は
C
1-6
アルキルアミノ(該C
1-6
アルキルアミノは、カルボキシ、ヒドロキシ、及びC
1-6
アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)
を示し、
R
22
は、
水素原子又はハロゲン原子
を示す)
で表される、請求項1又は2に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
【請求項4】
前述の式[I-3]において、
R
11
が、
エチル(該エチルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい)、n-プロピル(該n-プロピルは、1個のメトキシで置換されてもよい)、イソプロピル(該イソプロピルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい)、tert-ブチル、
シクロプロピル、シクロブチル(該シクロブチルは、ヒドロキシ、メチル、モルホリニル、及び4-メチル-ピペラジニルからなる群から選ばれる1~2個の基で置換されてもよい)、
ピペリジニル(該ピペリジニルは、n-プロピル(該n-プロピルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい)及びオキセタニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)、又は
ピラゾリル(該ピラゾリルは、1個のメチルで置換されてもよい)
であり、
R
12
が、
水素原子又はフッ素原子
であり、
R
21
が、
水素原子、アミノ、
イソプロポキシ(該イソプロポキシは、1個のヒドロキシで置換されてもよい)、
メチルアミノ、エチルアミノ(該エチルアミノは、1個のカルボキシで置換されてもよい)、又はn-プロピルアミノ(該n-プロピルアミノは、1個のメトキシで置換されてもよい)
であり、
R
22
が、
水素原子又はフッ素原子
である、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の、以下に示す化合物
JPEG
2025018434000135.jpg
27
170
又はその製薬学的に許容される塩。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有するMMP9阻害剤。
【請求項8】
請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、脆弱X症候群、自閉症スペクトラム障害、癌、関節リウマチ、炎症性腸疾患、高血圧、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、慢性閉塞性肺疾患、及び気管支喘息からなる群から選ばれる疾患の予防剤又は治療剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マトリックスメタロプロテアーゼ9(以下、適宜に「MMP9」と略記する。)に対する阻害活性を有する、インドール化合物に関する。より詳細には、MMP9に対する阻害活性を有する、縮環構造のヘテロアリールカルボニルで置換されているインドール化合物に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)は、細胞外マトリックス(ECM)を分解することが知られている亜鉛要求性プロテアーゼとそのファミリーであり、現在までに20種類以上のサブタイプが同定されている(非特許論文1)。MMP9はMMPの中でも広く研究されている酵素の一つであり、ECMを分解するほか、ECMタンパク質ではないアンギオテンシンやプラスミノーゲンなども分解する(非特許論文2)。
MMP9は、胃癌の進行に重要な役割を果たすことが知られている(非特許論文3)。MMP9の遺伝子多型は、乳癌患者においては乳癌の発症リスクの特定に重要な役割を果たしている(非特許論文4)。MMP9は乳癌患者の予後不良と直接関連があることも注目されている(非特許論文5)。これらのことから、MMP9阻害薬は癌の進行抑制や発症予防に役立つ可能性がある。
MMP9は癌以外にも種々の疾患との関連性が示唆されている。その中で、脆弱X症候群はMMP9とのかかわりが良く研究されている疾患の一つである。MMP9は脳内において、神経活動依存的に分泌され、シナプス可塑性に寄与していることが報告されている(非特許論文6)。脆弱X症候群患者の死後脳及び脆弱X症候群のモデル動物であるFmr1-KOマウスにおいて、MMP9の発現亢進が報告されている(非特許論文7)。臨床研究においては、脆弱X症候群患者の血中MMP9活性が上昇しており、MMP9阻害活性を有するミノサイクリン投与によりMMP9活性が低下し、脆弱X症候群の症状が改善することが報告されている(非特許論文8)。従って、選択的MMP9阻害薬は脆弱X症候群の治療または予防に有効と考えられる。加えて、脆弱X症候群と同様の症状を示す自閉症スペクトラム障害の患者の血中MMP9量が増加していることも報告されており(非特許論文9)、選択的MMP9阻害薬は脆弱X症候群のみならず自閉症スペクトラム障害の治療及び予防にも有用と考えられる。
その他、統合失調症などの精神疾患、パーキンソン病、アルツハイマー病、筋委縮性側索硬化症などの神経変性疾患、神経因性疼痛、外傷性脳損傷、脳虚血など、様々な神経疾患とのかかわりが示唆されるほか(非特許論文10)、多発性硬化症、炎症性腸疾患、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患との関連も報告されている(非特許論文11、12)。
【0003】
さて、MMP9阻害活性を有する化合物として、スルホン酢酸誘導体や環構造を有するある種の小分子化合物の報告がある。しかし、これらは、MMP9をオルソステリックに阻害するものである(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
MMP9をアロステリックに阻害する化合物として、チアゾール環を有するある種の小分子化合物の報告がある。(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。しかし、縮環構造のヘテロアリールカルボニルで置換されているインドール化合物である本願発明化合物の報告例は、未だ無い。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Nat Rev Drug Discov. 2014; 13(12): 904-27.
Crit Rev Biochem Mol Biol. 2013; 48(3): 222-72.
World J Gastroenterol. 2006; 12(1): 105-9.
Tumour Biol. 2014; 35(2): 1351-6.
Nature. 2002; 415(6871): 530-6.
Sci Rep. 2016; 6: 27757.
Cell Rep. 2014; 9(5): 1742-1755.
Am J Med Genet A. 2013; 161A(8): 1897-903.
Development and Psychopathology. 2021; 34(3): 1-7.
J Neurochem. 2016; 139 Suppl 2: 91-114.
Front Immunol. 2022; 13: 983964.
Matrix Biol. 1998 ;17(5): 335-47.
【特許文献】
【0006】
WO2012/038943
US2012-0277236
WO2013/003352
WO2013/003360
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、MMP9阻害活性を有する新規化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、下記式[I-1]で表される化合物(以下、化合物[I-1]と記載することもある。)が、MMP9阻害活性を有することを見出した。
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の態様は以下に示すものである。
(1)本発明のひとつの態様は、
下記式[I-1]
【0010】
JPEG
2025018434000001.jpg
25
170
(上記式[I-1]中、
R
11
は、
水素原子、ハロゲン原子、
C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、C
1-6
アルキルアミノ
(該C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、及びC
1-6
アルキルアミノは、
(a)ヒドロキシ、
(b)C
1-6
アルコキシ、及び
(c)4~8員の飽和のヘテロシクリル
(該4~8員の飽和のヘテロシクリルは、
1個のC
1-6
アルキル(該C
1-6
アルキルは、ヒドロキシ及びC
1-6
アルコキシ
からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)
で置換されてもよい)
からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)、
C
3-8
シクロアルキル、4~8員の飽和のヘテロシクリル
(該C
3-8
シクロアルキル及び4~8員の飽和のヘテロシクリルは、
(a)ヒドロキシ、
(b)C
1-6
アルキル、
(c)C
1-6
アルコキシ
(該C
1-6
アルキル及びC
1-6
アルキルは、ヒドロキシ及びC
1-6
アルコキシ
からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)、及び
(d)4~8員の飽和のヘテロシクリル
(該4~8員の飽和のヘテロシクリルは、
1個のC
1-6
アルキル(該C
1-6
アルキルは、ヒドロキシ及びC
1-6
アルコキシ
からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい)
で置換されてもよい)
からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されてもよい)、
アリール、又はヘテロアリール
(該アリール及びヘテロアリールは、
1個のC
(【0011】以降は省略されています)

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