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公開番号
2025024618
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-20
出願番号
2023128857
出願日
2023-08-07
発明の名称
2-ナフタレン誘導体の製造方法
出願人
マナック株式会社
代理人
弁理士法人 津国
主分類
C07C
1/32 20060101AFI20250213BHJP(有機化学)
要約
【課題】
除去が困難な不純物を制御し、選択的に2-ナフタレン誘導体を高純度で得られる製造方法を提供すること。
【解決手段】
スルホニルオキシ化合物を、ニッケル化合物の存在下、有機金属ハロゲン化物と、溶媒中で反応させることを特徴とする、2-ナフタレン誘導体の製造方法であって、前記反応における反応液の滞留時間が1分以内であることを特徴とする、製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
一般式(1):
JPEG
2025024618000007.jpg
15
161
(式中、R
1
は、水素原子、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、C2~6アルケニル基、ニトロ基、シアノ基、アルデヒド基、アミノ基、ヒドロキシル基、チオール基、スルホ基、スルホンアミド基、又はカルボキシル基もしくはそのエステル基を表し、Aは、C1~6アルキル基、モノもしくはジC1~6アルキルアミノ基、C1~6アルキル基及びニトロ基からなる群より選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよいフェニル基、又はハロC1~3アルキル基を表す)
で表されるスルホニルオキシ化合物を、ニッケル化合物の存在下、一般式(2):
TIFF
2025024618000008.tif
8
161
(式中、Arは、C6~20アリール基であり、Mは、MgX又はMgX LiClであり、そして、Xは塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表す)
で表される有機金属ハロゲン化物と、溶媒中で反応させることによる、一般式(3):
TIFF
2025024618000009.tif
19
161
(式中、R
1
及びArは、前記と同義である)で表される2-ナフタレン誘導体の製造方法であって、前記反応における反応液の滞留時間が1分以内であることを特徴とする、製造方法。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
前記製造方法が、(1)一般式(1):
JPEG
2025024618000010.jpg
15
161
式中、R
1
及びAは、請求項1と同義である)
で表されるスルホニルオキシ化合物及びニッケル化合物を含む溶液を調製する工程;
(2)一般式(2):
TIFF
2025024618000011.tif
7
161
(式中、Ar及びMは、請求項1と同義である)
で表される有機金属ハロゲン化物を含む溶液を調製する工程;及び
(3)工程(1)の溶液と工程(2)の溶液を混合し、反応させる工程
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記一般式(2)中のArがフェニル基であり、MがMgXであり、Xが臭素原子、塩素原子又はヨウ素原子である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記ニッケル化合物が2座ホスフィン系配位子を形成する化合物である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記反応に使用する反応装置がフローリアクターであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記フローリアクターが、送液菅、反応槽、及び排出菅を備え、前記一般式(1)で表されるスルホニルオキシ化合物を含む溶液と前記一般式(2)で表される有機ハロゲン化物を含む溶液が、それぞれ別の送液菅から反応槽に送液され、かつ反応液の反応槽における滞留時間が1分以内であることを特徴とする、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
反応が、一般式(1)で表されるスルホニルオキシ化合物及びニッケル化合物を含む溶液と一般式(2)で表される有機ハロゲン化物を含む溶液の一括投入により実施されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、2-ナフタレン誘導体を従来法よりも高純度且つ低コストで製造する方法を提供するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
2-ナフタレン誘導体は有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと称する)材料の製造中間体として汎用されており、極めて有用な化合物である。
【0003】
近年、特にディスプレイ分野において、折り畳むことや丸めることが可能なフレキシブルディスプレイの開発が本格的に進んでいる。フレキシブル化にはガラスに代わるポリマーフィルムが必要とされており、ナフタレン環を有するポリマーフィルムの使用が提案されている。ナフタレン環を持たないポリマーフィルムではディスプレイに加工し使用された際に傷や凹み、さらにはフィルムの割れが生じる場合があったが、ナフタレン環を有するポリマーフィルムは、光学特性、耐熱性、耐屈曲性、ハンドリング性に優れることから、フレキシブルディスプレイの折り曲げや衝撃による破損を防ぐことが期待されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
2-ナフタレン誘導体の合成方法は鈴木-宮浦カップリング反応を用いる方法が一般的に知られている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、この製法では、原料である2-ブロモナフタレンや2-ナフタレンボロン酸が非常に高価であることや、品質が不安定であり、安定調達が困難であるという問題がある。また、この製法では、副生物であるビナフチル体が大量に副生し、かつ精製除去することが非常に困難であるため、副反応を制御することは依然として課題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-194816号公報
【非特許文献】
【0006】
Tetrahedron Letters, 2004, Vol. 45, Pages 6527-6530
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、除去が困難な不純物の副生を制御し、選択的に2-ナフタレン誘導体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、スルホニウム化合物とニッケル化合物及び有機金属ハロゲン化物を速やかに液中に拡散させて反応させること、及び反応液の滞留時間を極めて短時間に制御することにより、除去が困難な不純物を制御し、選択的に2-ナフタレン誘導体を高純度で得られる製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
【0009】
一般式(1):
JPEG
2025024618000001.jpg
15
161
(式中、R
1
は、水素原子、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、C2~6アルケニル基、ニトロ基、シアノ基、アルデヒド基、アミノ基、ヒドロキシル基、チオール基、スルホ基、スルホンアミド基、又はカルボキシル基もしくはそのエステル基を表し、Aは、C1~6アルキル基、モノもしくはジC1~6アルキルアミノ基、C1~6アルキル基及びニトロ基からなる群より選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよいフェニル基、又はハロC1~3アルキル基を表す)
で表されるスルホニルオキシ化合物を、ニッケル化合物の存在下、一般式(2):
TIFF
2025024618000002.tif
8
161
(式中、Arは、C6~20アリール基であり、Mは、MgX又はMgX LiClであり、そして、Xは塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表す)
で表される有機金属ハロゲン化物と、溶媒中で反応させることにより、一般式(3):
TIFF
2025024618000003.tif
18
161
(式中、R
1
及びArは、前記と同義である)で表される2-ナフタレン誘導体の製造方法であって、前記反応における反応液の滞留時間が1分以内であることを特徴とする、製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の製造方法によれば、有機EL分野において、極めて有用な有機合成中間体である2-ナフチル誘導体を選択的かつ効率的に製造することができる。また、本発明の製造方法は除去が困難な不純物の副生を抑制することが可能なため、工業的にも有用であると期待できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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