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公開番号
2025021452
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-13
出願番号
2024121335
出願日
2024-07-26
発明の名称
生体由来材料中のコロイド成分濃度を高める方法
出願人
三洋化成工業株式会社
代理人
主分類
C07K
1/14 20060101AFI20250205BHJP(有機化学)
要約
【課題】生体由来材料中のコロイド成分の濃度を充分に高める方法を提供する。
【解決手段】コロイド成分と、数平均分子量が500以下の低分子量成分と、を含有する生体由来材料中の、コロイド成分濃度を高める方法であって、架橋粒子(X)にコロイドを含まない水性媒体を吸収させて吸水粒子(Y)を得る工程1と、生体由来材料に吸水粒子(Y)を添加して低分子量成分を吸収させる工程2と、を含み、コロイド成分は体積平均粒子径が2nm~500nmの粒子を含む成分であり、低分子量成分は、水、塩、ビタミン、糖、ペプチド、脂質、核酸、アルコール、有機酸、アミン化合物、アルデヒド、ケトン、低分子ホルモン及びアミノ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、架橋粒子(X)が、酸性基及び/またはその中和塩基を有する単量体単位を含む架橋重合体であり、酸性基に対する中和塩基の割合が80モル%以上である方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
コロイド成分と、数平均分子量が500以下の低分子量成分と、を含有する生体由来材料中の、コロイド成分濃度を高める方法であって、
体積平均粒子径が100μm以上の架橋粒子(X)にコロイドを含まない水性媒体を吸収させて吸水粒子(Y)を得る工程1と、
生体由来材料に、吸水粒子(Y)を添加して低分子量成分を吸収させる工程2と、を含み、
コロイド成分は体積平均粒子径が2nm~500nmの粒子を含む成分であり、
低分子量成分は、水、塩、ビタミン、糖、ペプチド、脂質、核酸、アルコール、有機酸、アミン化合物、アルデヒド、ケトン、低分子ホルモン及びアミノ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
架橋粒子(X)が、酸性基及び/又はその中和塩基を有する単量体単位を含む架橋重合体であり、酸性基及びその中和塩基の合計モル数に基づく酸性基の中和塩基のモル数の割合が80モル%以上である方法。
続きを表示(約 380 文字)
【請求項2】
工程1において、架橋粒子(X)に吸収させる水性媒体の重量割合は、架橋粒子(X)の重量に基づき1~1000重量%である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
中和塩基がNa塩、K塩及びCa塩から選ばれる塩の基である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
工程2を行った後に得られる、吸水粒子(Y)に吸収されていない液体のpHが7~9である請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
架橋粒子(X)の体積平均粒子径が1000μm以下である請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
生体由来材料が、血液、血漿、血清、脊髄液、滑液、痰、精液、唾液、涙液、胃液、尿、細胞培養液、菌培養液及びその代用液からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1または2に記載の方法
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体由来材料中のコロイド成分濃度を高める方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、研究及び診断の目的等で生体から血液及びリンパ液等の生体液を採取し、その中のタンパク質等の成分を分析及び同定することが行われている。
分析の精度等を高めるために、分析を行う前に、被検液から分析対象成分以外の成分を分離除去し、被検液中の分析対象成分の濃度を高めておく方法が検討されている。このような方法としては、例えば、アクリルアミドを主成分とする高分子架橋体、N-ビニルカルボン酸アミドを主成分とする高分子架橋体等を用いる方法(例えば特許文献1等)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平2-311506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の方法によれば、吸水性樹脂の分子篩効果により生体由来材料中の分子量の小さい成分(低分子量成分)を吸収させることができる。しかしながら、この方法では、吸水性樹脂粒子表面に、分析対象成分の吸着が起こることがあり、被検液中の分析対象成分の濃度を充分に高めることができなかった。生体由来材料中の分析対象成分はコロイド状の成分が多く、濃度が低濃度であることが多いため、検出するのが難しく、コロイド状の成分の濃度を充分に高める方法が求められている。
本発明の課題は、生体由来材料中のコロイド成分濃度を充分に高める方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち本発明は、以下の通りである。
[1]コロイド成分と、数平均分子量が500以下の低分子量成分と、を含有する生体由来材料中の、コロイド成分濃度を高める方法であって、体積平均粒子径が100μm以上の架橋粒子(X)にコロイドを含まない水性媒体を吸収させて吸水粒子(Y)を得る工程1と、生体由来材料に、吸水粒子(Y)を添加して低分子量成分を吸収させる工程2と、を含み、コロイド成分は体積平均粒子径が2nm~500nmの粒子を含む成分であり、低分子量成分は、水、塩、ビタミン、糖、ペプチド、脂質、核酸、アルコール、有機酸、アミン化合物、アルデヒド、ケトン、低分子ホルモン及びアミノ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、架橋粒子(X)が、酸性基及び/又はその中和塩基を有する単量体単位を含む架橋重合体であり、酸性基及びその中和塩基の合計モル数に基づく酸性基の中和塩基のモル数の割合が80モル%以上である方法。
[2]工程1において、架橋粒子(X)に吸収させる水性媒体の重量割合は、架橋粒子(X)の重量に基づき1~1000重量%である[1]に記載の方法。
[3]中和塩基がNa塩、K塩及びCa塩から選ばれる塩の基である、請求項[1]または[2]に記載の方法。
[4]工程2を行った後に得られる、吸水粒子(Y)に吸収されていない液体のpHが7~9である[1]~[3]のいずれか一項に記載の方法。
[5]架橋粒子(X)の体積平均粒子径が1000μm以下である[1]~[4]のいずれか一項に記載の方法。
[6]生体由来材料が、血液、血漿、血清、脊髄液、滑液、痰、精液、唾液、涙液、胃液、尿、細胞培養液、菌培養液及びその代用液からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む[1]~[5]のいずれか一項に記載の方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、生体由来材料中のコロイド成分の濃度を充分に高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の方法は、コロイド成分と、数平均分子量が500以下の低分子量成分と、を含有する生体由来材料中の、コロイド成分濃度を高める方法であって、架橋粒子(X)にコロイドを含まない水性媒体を吸収させて吸水粒子(Y)を得る工程1と、生体由来材料に吸水粒子(Y)を添加して低分子量成分を吸収させる工程2と、を含む。
【0008】
(生体由来材料)
本発明において、生体由来材料は、コロイド成分と、低分子量成分とを含有する。生体由来材料は、コロイド成分および低分子量成分を含むものであれば特に限定はないが、例えば、ヒト又は動物の血液、血漿、血清、涙液、精髄液、滑液、痰、精液、唾液、涙液、胃液、母乳、胸水、腹腔液、羊水、尿などの体液;臓器、毛髪、爪、皮膚、筋肉、神経などの組織又は細胞の液状化物(細胞培養液及びその上清も包含する);菌培養液およびその代用液、植物からの抽出液などが挙げられる。これらのうち、血液、血漿、血清、脊髄液、滑液、痰、精液、唾液、涙液、胃液、尿、細胞培養液、菌培養液、及びその代用液からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むものが好ましく、血液、血清、細胞培養液(上清)、唾液および尿がより好ましい。
【0009】
本発明において、コロイド成分は体積平均粒子径が2nm~500nmの粒子を含む成分である。コロイド成分は、数平均分子量が500超の分析対象成分を含んでおり、コロイド状をなし電荷を有する。コロイド成分としては、例えば、細胞外小胞、脂肪球、ウイルス、蛋白質、高分子ホルモン、リポタンパク及び酵素等が挙げられ、具体的にはアルブミン、γグロブリン、βグロブリン、αアミラーゼ、ムチン、リパーゼ、アミロイドβ、トランスフェリン及びナトリウム微量ペプチドなどが挙げられる。
【0010】
生体由来材料に含まれる、低分子量成分は、数平均分子量が500以下のものからなる。低分子量成分は、水、塩、ビタミン、糖、ペプチド、脂質、核酸、アルコール、有機酸、アミン化合物(尿酸、尿素等)、アルデヒド、ケトン、低分子ホルモン及びアミノ酸(グルタミン酸等)からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
(【0011】以降は省略されています)
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