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公開番号
2025080316
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-26
出願番号
2023193394
出願日
2023-11-14
発明の名称
プロピレンの製造方法
出願人
出光興産株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
C07C
1/20 20060101AFI20250519BHJP(有機化学)
要約
【課題】本開示の一態様によれば、エタノールから高収率でプロピレンを製造することができ、副生成物の生成も抑制することができるプロピレンの製造方法を提供する。
【解決手段】エタノールと触媒とを反応器中で接触させて、プロピレンを得る、プロピレンの製造方法であって、前記触媒はジルコニウム及びカルシウムを含有し、カルシウムの含有量が0.01質量%以上3.3質量%以下であり、前記触媒は結晶構造を有し、その結晶構造が正方晶及び立方晶からなる群より選ばれる少なくとも1つを含有し、触媒表面のジルコニウムに対するカルシウムのモル比(Ca/Zr)が0.001以上0.269以下である、プロピレンの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エタノールと触媒とを反応器中で接触させて、プロピレンを得る、プロピレンの製造方法であって、
前記触媒はジルコニウム及びカルシウムを含有し、カルシウムの含有量が0.01質量%以上3.3質量%以下であり、
前記触媒は結晶構造を有し、その結晶構造が正方晶及び立方晶からなる群より選ばれる少なくとも1つを含有し、
触媒表面のジルコニウムに対するカルシウムのモル比(Ca/Zr)が0.001以上0.269以下である、プロピレンの製造方法。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
反応温度が、300~700℃である、請求項1に記載のプロピレンの製造方法。
【請求項3】
エタノールを水と組み合わせて反応器内に供給する、請求項1又は2に記載のプロピレンの製造方法。
【請求項4】
エタノールを更にアセトンと組み合わせて反応器に供給する、請求項3に記載のプロピレンの製造方法。
【請求項5】
前記反応器が、固定床反応器である、請求項1~4のいずれか1つに記載のプロピレンの製造方法。
【請求項6】
前記触媒が、共沈法、ゾルゲル法、水熱合成法、ソルボサーマル法、イオン交換法、又は含浸法によって得られた触媒である、請求項1~5のいずれか1つに記載のプロピレンの製造方法。
【請求項7】
触媒中のジルコニウムに対するカルシウムのモル比(Ca/Zr)が、0.001/1~0.4/1である、請求項1~6のいずれか1つに記載のプロピレンの製造方法。
【請求項8】
前記触媒のBET比表面積が、10~150m
2
/gである、請求項1~7のいずれか1つに記載のプロピレンの製造方法。
【請求項9】
ジルコニウム及びカルシウムを含有し、カルシウムの含有量が0.01質量%以上3.3質量%以下であり、
結晶構造を有し、その結晶構造が正方晶及び立方晶からなる群より選ばれる少なくとも1つを含有し、
触媒表面のジルコニウムに対するカルシウムのモル比(Ca/Zr)が0.001以上0.269以下である、プロピレン製造用の触媒。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロピレンの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、気候変動や化石資源の枯渇・価格高騰の懸念から、持続性のある原材料から基礎化学品を製造する技術が求められている。プロピレンは代表的な基礎化学品の一つであり、アクリル酸やクメン等の化学品の原料やポリプロピレンなどの樹脂の原料として大量に使用されている。また、エタノールはバイオマスから製造でき、持続性のある原材料の一つである。そのため、持続性のある原材料からの基礎化学品の製造法の一つとして、エタノールからプロピレンを製造する方法が研究されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、第1族元素の金属、第2族元素の金属及び希土類元素の金属からなる群より選ばれる金属化合物を、酸化ジルコニウムに担持させ、650℃以上で焼成して得られた触媒と、エタノールとを接触させるプロピレンの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-096890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エタノールを原料としてプロピレンを製造する際に、従来から用いられている多孔質の酸化物系触媒を用いた場合、炭素数の多いオレフィンやアルカンなどの副生成物が多く生成しやすいという問題があった。
更に酸化ジルコニウム等の固体酸化物触媒を用いた場合、炭素数の多いオレフィンやアルカンの副生は抑制されるものの、アセトン等が副生し、プロピレンの収率は十分ではなかった。
そのため、前記のような副生成物の生成を抑え、プロピレンの収率を向上することができる触媒、また製造方法が求められていた。
そこで、本開示は、エタノールから高収率でプロピレンを製造することができ、副生成物の生成も抑制することができるプロピレンの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、カルシウムとジルコニウムを含む、特定の触媒を用いてプロピレンを製造することで、前記課題を解決できることを見出し、発明を完成した。
【0007】
すなわち、本開示の一態様によれば、エタノールと触媒とを反応器中で接触させて、プロピレンを得る、プロピレンの製造方法であって、前記触媒はジルコニウム及びカルシウムを含有し、カルシウムの含有量が0.01質量%以上3.3質量%以下であり、前記触媒は結晶構造を有し、その結晶構造が正方晶及び立方晶からなる群より選ばれる少なくとも1つを含有し、触媒表面のジルコニウムに対するカルシウムのモル比(Ca/Zr)が0.001以上0.269以下である、プロピレンの製造方法に関する技術を提供できる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様によれば、エタノールから高収率でプロピレンを製造することができ、副生成物の生成も抑制することができるプロピレンの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、エタノールと触媒とを反応器中で接触させて、プロピレンを得る、プロピレンの製造方法であって、前記触媒はジルコニウム及びカルシウムを含有し、カルシウムの含有量が0.01質量%以上3.3質量%以下であり、前記触媒は結晶構造を有し、その結晶構造が正方晶及び立方晶からなる群より選ばれる少なくとも1つを含有し、触媒表面のジルコニウムに対するカルシウムのモル比(Ca/Zr)が0.001以上0.269以下である、プロピレンの製造方法に関する技術である。
以下に、本開示について詳細に説明する。
【0010】
[プロピレンの製造方法]
本開示のプロピレンの製造方法は、エタノールと触媒とを反応器中で接触させて、プロピレンを得る、プロピレンの製造方法であって、前記触媒はジルコニウム及びカルシウムを含有し、カルシウムの含有量が0.01質量%以上3.3質量%以下であり、前記触媒は結晶構造を有し、その結晶構造が正方晶及び立方晶からなる群より選ばれる少なくとも1つを含有し、触媒表面のジルコニウムに対するカルシウムのモル比(Ca/Zr)が0.001以上0.269以下である、プロピレンの製造方法である。
本開示のプロピレンの製造方法によれば、エタノールから高収率でプロピレンを製造することができ、副生成物の生成も抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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