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公開番号
2025104004
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2023221823
出願日
2023-12-27
発明の名称
有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
出願人
出光興産株式会社
代理人
弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類
H10K
50/19 20230101AFI20250702BHJP()
要約
【課題】外部量子効率を向上させることができるタンデム型の有機EL素子を提供すること。
【解決手段】有機EL素子100は、第1の発光ユニット110及び第2の発光ユニット120を含み、第1の発光帯域510と第2の発光帯域520との間には、1つ以上の低屈折率層が配置され、1つ以上の低屈折率層は、それぞれ独立に、屈折率が1.87以下である有機材料を含有し、有機EL素子100は、条件(TDM1)を満たす。
条件(TDM1):第1の発光帯域510と第2の発光帯域520との間に2つ以上の低屈折率層が配置され、少なくとも2つの低屈折率層が、直接接しており、直接接している少なくとも2つの低屈折率層のそれぞれの膜厚の合計が50nm以上であり、かつ、直接接している少なくとも2つの低屈折率層のうち少なくともいずれかが、前記有機材料と、金属及び金属化合物からなる群から選択される少なくとも1種と、を含有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に配置された2以上の発光ユニットと、を有し、
前記2以上の発光ユニットは、第1の発光ユニット及び第2の発光ユニットを少なくとも含み、
前記陽極側から前記陰極側に向かって、前記第1の発光ユニット及び前記第2の発光ユニットがこの順番で配置され、
前記第1の発光ユニットは、第1の発光帯域を含み、
前記第2の発光ユニットは、第2の発光帯域を含み、
前記第1の発光帯域と前記第2の発光帯域との間には、1つ以上の低屈折率層が配置され、
前記1つ以上の低屈折率層は、それぞれ独立に、屈折率が1.87以下である有機材料を含有し、
下記条件(TDM1)又は(TDM2)が満たされている、
有機エレクトロルミネッセンス素子。
(条件(TDM1):前記第1の発光帯域と前記第2の発光帯域との間に2つ以上の前記低屈折率層が配置され、少なくとも2つの前記低屈折率層が、直接接しており、直接接している前記少なくとも2つの低屈折率層のそれぞれの膜厚の合計が50nm以上であり、かつ、直接接している前記少なくとも2つの低屈折率層のうち少なくともいずれかが、前記有機材料と、金属及び金属化合物からなる群から選択される少なくとも1種と、を含有する。
条件(TDM2):前記第1の発光帯域と前記第2の発光帯域との間に膜厚が50nm以上である前記低屈折率層が少なくとも1つ配置され、かつ、膜厚が50nm以上である前記低屈折率層は、前記有機材料と、金属及び金属化合物からなる群から選択される少なくとも1種と、を含有する。)
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記1つ以上の低屈折率層に含有される前記有機材料の少なくともいずれかの有機材料の屈折率が1.83以下である、
請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項3】
前記2以上の発光ユニット同士の間に電荷発生帯域がそれぞれ配置され、
前記電荷発生帯域は、それぞれ独立に、1以上の電荷発生層を少なくとも含む、
請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項4】
前記電荷発生帯域のうち少なくともいずれかが2以上の電荷発生層を含む、
請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項5】
前記第1の発光ユニットと前記第2の発光ユニットとの間には、第1の電荷発生帯域が配置され、
前記第1の電荷発生帯域は、第1の電荷発生層を少なくとも含む、
請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項6】
前記有機エレクトロルミネッセンス素子が前記条件(TDM1)を満たす場合、前記条件(TDM1)において直接接している前記少なくとも2つの低屈折率層のうちの1つが、前記第1の電荷発生層であり、
前記有機エレクトロルミネッセンス素子が前記条件(TDM2)を満たす場合、前記条件(TDM2)において膜厚が50nm以上である前記低屈折率層のうちの1つが、前記第1の電荷発生層である、
請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項7】
前記第1の電荷発生層が、前記有機材料と、金属及び金属化合物からなる群から選択される少なくとも1種と、を含有する、
請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項8】
前記第1の電荷発生層が含有する前記有機材料の屈折率が1.83以下である、
請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項9】
前記第1の発光帯域と前記第1の電荷発生層との間に第1の電子輸送帯域が配置され、
前記第1の電子輸送帯域は、1又は2以上の層を含む、
請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項10】
前記第1の電子輸送帯域が含む前記1又は2以上の層は、いずれも前記低屈折率層である、
請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」という場合がある。)は、携帯電話及びテレビ等のフルカラーディスプレイへ応用されている。有機EL素子に電圧を印加すると、陽極から正孔が発光層に注入され、また陰極から電子が発光層に注入される。そして、発光層において、注入された正孔と電子とが再結合し、励起子が形成される。このとき、電子スピンの統計則により、一重項励起子が25%の割合で生成し、及び三重項励起子が75%の割合で生成する。
有機EL素子の性能としては、例えば、輝度、発光波長、色度、発光効率、駆動電圧、及び寿命が挙げられる。有機EL素子の課題の一つとして、光取り出し効率の低さがある。特に、隣接する層の屈折率の違いから起こる反射による減衰は、有機EL素子の光取り出し効率を低下させる大きな要因となっている。この影響を低減させるために、低屈折率材料からなる層を備えた有機EL素子の構成が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1においては、有機EL素子の性能向上を図るための検討がなされている。特許文献1には、低屈折率材料からなる層を正孔輸送帯域における有機層(例えば、正孔輸送層)として用いることで、エバネエッセントモードによる発光ロスを軽減することができると記載されている。また、特許文献1には、正孔輸送帯域における有機層(例えば、正孔輸送層)として、高屈折率材料からなる有機層を陽極側に配置し、低屈折率材料からなる有機層を発光層側に配置することにより、薄膜モードにおける発光ロスの低減ができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022/154029号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
有機EL素子の態様の1つとして、複数の発光ユニットが積層されたタンデム型の有機EL素子が知られている。例えば、特許文献1にもタンデム型の有機EL素子が記載されている。タンデム型の有機EL素子のさらなる性能の向上(例えば、外部量子効率の向上)が求められている。
【0006】
本発明の目的は、外部量子効率を向上させることができるタンデム型の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供すること、並びに当該有機エレクトロルミネッセンス素子を搭載した電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に配置された2以上の発光ユニットと、を有し、
前記2以上の発光ユニットは、第1の発光ユニット及び第2の発光ユニットを少なくとも含み、
前記陽極側から前記陰極側に向かって、前記第1の発光ユニット及び前記第2の発光ユニットがこの順番で配置され、
前記第1の発光ユニットは、第1の発光帯域を含み、
前記第2の発光ユニットは、第2の発光帯域を含み、
前記第1の発光帯域と前記第2の発光帯域との間には、1つ以上の低屈折率層が配置され、
前記1つ以上の低屈折率層は、それぞれ独立に、屈折率が1.87以下である有機材料を含有し、
下記条件(TDM1)又は(TDM2)が満たされている、
有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
(条件(TDM1):前記第1の発光帯域と前記第2の発光帯域との間に2つ以上の前記低屈折率層が配置され、少なくとも2つの前記低屈折率層が、直接接しており、直接接している前記少なくとも2つの低屈折率層のそれぞれの膜厚の合計が50nm以上であり、かつ、直接接している前記少なくとも2つの低屈折率層のうち少なくともいずれかが、前記有機材料と、金属及び金属化合物からなる群から選択される少なくとも1種と、を含有する。
条件(TDM2):前記第1の発光帯域と前記第2の発光帯域との間に膜厚が50nm以上である前記低屈折率層が少なくとも1つ配置され、かつ、膜厚が50nm以上である前記低屈折率層は、前記有機材料と、金属及び金属化合物からなる群から選択される少なくとも1種と、を含有する。)
【0008】
本発明の一態様によれば、本発明の一態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子を搭載した、電子機器が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、外部量子効率を向上させることができる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することができる。本発明の一態様によれば、当該有機エレクトロルミネッセンス素子を搭載した電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の一例の概略構成を示す図である。
本発明の第1実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の別の一例の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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