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公開番号2025099693
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216563
出願日2023-12-22
発明の名称芳香族ポリエーテル粉体の製造方法
出願人出光興産株式会社
代理人弁理士法人平和国際特許事務所
主分類C08G 65/46 20060101AFI20250626BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】改善された芳香族ポリエーテル粉体の製造方法を提供する。
【解決手段】芳香族ポリエーテル及び第1の有機溶媒を含有する混合液と、前記第1の有機溶媒が可溶である第2の有機溶媒とを混合し、前記芳香族ポリエーテルが固化された造粒物を得る造粒工程を含み、前記造粒工程において、前記第2の有機溶媒の温度が、前記混合液の温度より低い、芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
芳香族ポリエーテル及び第1の有機溶媒を含有する混合液と、前記第1の有機溶媒が可溶である第2の有機溶媒とを混合し、前記芳香族ポリエーテルが固化された造粒物を得る造粒工程を含み、
前記造粒工程において、前記第2の有機溶媒の温度が、前記混合液の温度より低い、芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記第1の有機溶媒の25℃におけるハンセン溶解度パラメータと、前記第2の有機溶媒の25℃におけるハンセン溶解度パラメータとの距離Raが、20以下である、請求項1の記載の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
【請求項3】
前記第1の有機溶媒がジフェニルスルホンである、請求項1又は2に記載の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
【請求項4】
前記第2の有機溶媒が水に可溶である、請求項1~3のいずれかに記載の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
【請求項5】
前記第2の有機溶媒の温度が5℃~160℃である、請求項1~4のいずれかに記載の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
【請求項6】
前記芳香族ポリエーテルが、下記式(1)で表される構造単位を含む、請求項1~5のいずれかに記載の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
TIFF
2025099693000012.tif
14
170
[式(1)中、
Aは、下記式(A1)~(A3)からなる群から選択される1以上を含む。
TIFF
2025099693000013.tif
88
170
(式(A1)中、X
A1
は、-C(=O)-又は-S(=O)

-を示す。
式(A2)中、X
A2
及びX
A3
は、それぞれ独立に、-C(=O)-又は-S(=O)

-を示す。
式(A3)中、R

は、シアノ基を示す。)
Bは、下記式(B1)~(B3)からなる群から選択される1以上を含む。
TIFF
2025099693000014.tif
103
170
(式(B1)中、R

は、水素原子又はフェニル基を示す。)
nは、0~2の整数である。
nが0である場合、酸素原子は、隣接する単位構造と直接結合する。
nが1である場合、Bは、隣接する単位構造と直接結合する。
nが2である場合、2つのBのうち、Aから最も離れたBが、隣接する単位構造と直接結合する。]

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な芳香族ポリエーテル粉体の製造方法に関する。
具体的には、本発明は、改善された芳香族ポリエーテル粉体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
芳香族ポリエーテルは、優れた耐熱性、機械強度を有し、その特徴から金属代替材料として使用されている。近年では車や航空機、医療分野などにも用途を広げている。
なかでも、芳香族ポリエーテルの一種であるポリエーテルエーテルケトン(略称「PEEK」)は、ヒドロキノンとハロゲン化ジフェニルケトンを主成分として炭酸塩下で製造される。その際、PEEK生成と同時に金属ハロゲン化物等が副生するため、反応物には原料の炭酸塩や、副生する金属ハロゲン化物が含まれる。
通常、これらの反応混合物の処理方法としては、ベルトクーラー等を用いて冷却固化し、続いて粉砕機、ミル等による粉砕を行った後、有機溶媒、水等を用いて精製する工程が導入されている(非特許文献1、特許文献1)。また、水中に高温の反応液を直接投入して粒子化する方法も知られている(特許文献2、3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2008-527124号公報
特開平4-331239号公報
中国特許出願公開第113388103号明細書
【非特許文献】
【0004】
Process Economic Program Report No.86B,HIGH TEMPRATURE POLYMER, SRI INTERNATIONAL (July 1984)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、従来のPEEKの製造方法について、特に反応混合物の処理工程において改善の余地が存在することを見出した。
【0006】
非特許文献1の冷却固化後に機械粉砕する方法では、粉砕時に冷却固化物と機器の回転部とが直接接触するため金属元素等のコンタミネーションが懸念された。また、固化物の形状によっては、詰まりやブリッジ、粉塵の飛散等の移送上のトラブルに対する対応が必要となるおそれがあった。
【0007】
特許文献1の方法では、冷却固化工程とミル等による粉砕工程が必要であり、操作が煩雑であった。
また、特許文献2及び3の方法は、高温の反応液を水に直接分散する方法であるが、水中で造粒固化する際に塊ができやすく、そのため、通常のアジテーターに加えてチョッパー等の高速回転部を有する特殊機器を用いることが必要であった。さらに、水で造粒した場合、造粒された粒子は有機溶媒により溶媒を洗浄除去する必要があり、造粒工程にくわえ、有機溶媒洗浄による溶媒除去の工程が必要であり煩雑であった。
【0008】
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、芳香族ポリエーテル及び第1の有機溶媒を含有する混合液と、前記第1の有機溶媒が可溶である第2の有機溶媒とを混合し、前記芳香族ポリエーテルが固化された造粒物を得る造粒工程を含み、前記造粒工程において、前記第2の有機溶媒の温度が、前記混合液の温度より低いと、ミル等による機械粉砕工程を必要とせず、冷却固化工程及び粉砕工程を簡素化することができ、また高速回転部を有する特殊機器を用いることを必要とせず、芳香族ポリエーテル粉体が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
本発明の目的の1つは、改善された芳香族ポリエーテル粉体の製造方法を提供することである。具体的には、本発明の目的は、ミル等による機械粉砕工程を必要とせず、冷却固化工程及び粉砕工程を簡素化することができ、また高速回転部を有する特殊機器を用いることを必要としない、芳香族ポリエーテル粉体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、以下の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法が提供される。
1.芳香族ポリエーテル及び第1の有機溶媒を含有する混合液と、前記第1の有機溶媒が可溶である第2の有機溶媒とを混合し、前記芳香族ポリエーテルが固化された造粒物を得る造粒工程を含み、
前記造粒工程において、前記第2の有機溶媒の温度が、前記混合液の温度より低い、芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
2.前記第1の有機溶媒の25℃におけるハンセン溶解度パラメータと、前記第2の有機溶媒の25℃におけるハンセン溶解度パラメータとの距離Raが、20以下である、前記1の記載の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
3.前記第1の有機溶媒がジフェニルスルホンである、前記1又は2に記載の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
4.前記第2の有機溶媒が水に可溶である、前記1~3のいずれかに記載の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
5.前記第2の有機溶媒の温度が5℃~160℃である、前記1~4のいずれかに記載の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
6.前記芳香族ポリエーテルが、下記式(1)で表される構造単位を含む、前記1~5のいずれかに記載の芳香族ポリエーテル粉体の製造方法。
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2025099693000001.tif
14
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[式(1)中、
Aは、下記式(A1)~(A3)からなる群から選択される1以上を含む。
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2025099693000002.tif
88
170
(式(A1)中、X
A1
は、-C(=O)-又は-S(=O)

-を示す。
式(A2)中、X
A2
及びX
A3
は、それぞれ独立に、-C(=O)-又は-S(=O)

-を示す。
式(A3)中、R

は、シアノ基を示す。)
Bは、下記式(B1)~(B3)からなる群から選択される1以上を含む。
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103
170
(式(B1)中、R

は、水素原子又はフェニル基を示す。)
nは、0~2の整数である。
nが0である場合、酸素原子は、隣接する単位構造と直接結合する。
nが1である場合、Bは、隣接する単位構造と直接結合する。
nが2である場合、2つのBのうち、Aから最も離れたBが、隣接する単位構造と直接結合する。]
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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