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公開番号2025094931
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2024217616
出願日2024-12-12
発明の名称組成物、組成物の製造方法、組成物の使用方法、肥料組成物、及び肥料組成物の使用方法
出願人出光興産株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類C05F 3/00 20060101AFI20250618BHJP(肥料;肥料の製造)
要約【課題】付与回数を減らすことが可能な組成物を提供すること。
【解決手段】有効成分と、バイオマスとを含む、組成物であって、前記組成物は、ヘミセルロースを含有し、前記組成物中に含まれるヘミセルロースの含有量は、10質量%以下である、組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
有効成分と、バイオマスとを含む、組成物であって、
前記組成物は、ヘミセルロースを含有し、前記組成物中に含まれるヘミセルロースの含有量は、10質量%以下である、
組成物。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記有効成分は、肥料、フェロモン剤、農薬、及びバイオスティミュラントからなる群から選択される少なくとも1種である、
請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物は、造粒物である、
請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記バイオマスは、篩目開き1.18mmのメッシュを通過する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物中の前記バイオマスの内、篩目開き1.18mmのメッシュを通過しないバイオマスの量は、前記組成物中の前記バイオマスの全量の20質量%未満である、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記バイオマスは、水蒸気爆砕バイオマスである、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記水蒸気爆砕バイオマス中に含まれるヘミセルロースの含有量は、セルロース、ヘミセルロース及びリグニンの全量に対し、20質量%以下である、
請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
バインダーをさらに含む、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
有機肥料と、バイオマスとを含む、肥料組成物であって、
前記肥料組成物は、ヘミセルロースを含有し、前記肥料組成物中に含まれるヘミセルロースの含有量は、10質量%以下である、
肥料組成物。
【請求項10】
前記肥料組成物は、造粒物である、
請求項9に記載の肥料組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物、組成物の製造方法、組成物の使用方法、肥料組成物、及び肥料組成物の使用方法に関する。
続きを表示(約 5,400 文字)【背景技術】
【0002】
過剰な肥料は、無駄に環境放出され、地下水汚染、及び農作物中の発がん物質前駆体(例えば硝酸塩)の蓄積、並びに地球温暖化ガスとなるN

O放出の原因となる。
農業においては、農業従事者の減少により、農業に対する省力化がますます求められてきている。また、安全面から有機肥料へのニーズが高くなっている。
さらに近年では、環境負荷を低減する観点から、徐々に肥料成分が溶け出す徐放性肥料が注目されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、粒剤と1層または複数層のポリウレタン被覆層とを含む被覆された肥料粒子であって、前記1層または複数層のポリウレタン被覆層が前記粒剤を実質的に封入する、被覆された肥料粒子を含む放出制御型肥料組成物が開示されている。この放出制御型肥料組成物は、前記1層または複数層のポリウレタン被覆層が、ポリオール組成物とイソシアナート硬化剤の反応生成物から形成され、前記1層または複数層のポリウレタン被覆層の少なくとも1層が無機粒子を含む。
また、特許文献2には、徐放性の粒状尿素ホルムアルデヒド重合体を、肥料増強用固体及び結合剤と共に粒状化することにより製造された粒状肥料が開示されている。この徐放性の粒状尿素ホルムアルデヒド重合体は、メチロール尿素水溶液を酸性化し、その際、前記メチロール尿素水溶液は分散剤を含有するか又は酸性化中に高剪断条件に供され、不溶性尿素ホルムアルデヒド重合体粒子の水性分散物を形成し、前記分散物を乾燥して尿素ホルムアルデヒド重合体粒子を回収することにより製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2022-535047号公報
特表2005-521761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の放出制御型肥料組成物、及び特許文献2に記載の粒状肥料は、肥料成分が生分解性を有するものの、微生物により分解されるため、温度の影響を受け易い。そのため、分解の制御(徐放性の制御)が難しいという課題がある。
一方、表面をプラスチック等の被膜で被覆した被覆肥料が知られているが、土壌で分解し難く、また使用後の被膜殻が圃場から海洋に流出することによる環境影響が懸念されている。
【0006】
近年の農業の省力化の観点、及び環境負荷をより低減する観点から、施肥回数を減らすことが可能な肥料組成物、及び付与回数を減らすことが可能な徐放性の組成物が求められている。さらに、未活用のバイオマス資源を有効利用しようという要請もある。
【0007】
本発明の目的は、付与回数を減らすことが可能な組成物、当該組成物の製造方法、及び当該組成物の使用方法を提供することである。
本発明の別の目的は、施肥回数を減らすことが可能な肥料組成物を提供することである。
本発明の別の目的は、施肥回数を減らすことが可能な肥料組成物の製造方法、及び当該肥料組成物の使用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1]有効成分と、バイオマスとを含む、組成物であって、前記組成物は、ヘミセルロースを含有し、前記組成物中に含まれるヘミセルロースの含有量は、10質量%以下である、組成物。
[2]前記有効成分は、肥料、フェロモン剤、農薬、及びバイオスティミュラントからなる群から選択される少なくとも1種である、
前記[1]に記載の組成物。
[3]前記組成物は、造粒物である、
前記[1]または[2]に記載の組成物。
[4]前記バイオマスは、篩目開き1.18mmのメッシュを通過する、
前記[1]から[3]のいずれか一項に記載の組成物。
[5]前記組成物中の前記バイオマスの内、篩目開き1.18mmのメッシュを通過しないバイオマスの量は、前記組成物中の前記バイオマスの全量の20質量%未満である、
前記[1]から[4]のいずれか一項に記載の組成物。
[6]前記バイオマスは、水蒸気爆砕バイオマスである、
前記[1]から[5]のいずれか一項に記載の組成物。
[7]前記水蒸気爆砕バイオマス中に含まれるヘミセルロースの含有量は、セルロース、ヘミセルロース及びリグニンの全量に対し、20質量%以下である、
前記[6]に記載の組成物。
[8]バインダーをさらに含む、
前記[1]から[7]のいずれか一項に記載の組成物。
[9]有機肥料と、バイオマスとを含む、肥料組成物であって、前記肥料組成物は、ヘミセルロースを含有し、前記肥料組成物中に含まれるヘミセルロースの含有量は、10質量%以下である、
肥料組成物。
[10]前記肥料組成物は、造粒物である、
前記[9]に記載の肥料組成物。
[11]前記バイオマスは、篩目開き1.18mmのメッシュを通過する、
前記[9]または[10]に記載の肥料組成物。
[12]前記肥料組成物中のバイオマスの内、篩目開き1.18mmのメッシュを通過しないバイオマスの量は、前記肥料組成物中のバイオマスの全量の20質量%未満である、
前記[9]から[11]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[13]前記バイオマスは、水蒸気爆砕バイオマスである、
前記[9]から[12]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[14]前記水蒸気爆砕バイオマス中に含まれるヘミセルロースの含有量は、セルロース、ヘミセルロース及びリグニンの全量に対し、20質量%以下である、
前記[13]に記載の肥料組成物。
[15]前記有機肥料は、発酵物であるか、又は発酵物及び未発酵物を含む混合物である、
前記[9]から[14]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[16]前記有機肥料は、鶏糞、牛糞、豚糞、発酵鶏糞、発酵牛糞、発酵豚糞、発酵残渣及び食品廃棄物からなる群から選択される少なくとも1種である、
前記[9]から[15]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[17]前記有機肥料は、発酵鶏糞、乾燥鶏糞、及び発酵残渣からなる群から選択される少なくとも1種である、
前記[9]から[16]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[18]バインダーをさらに含む、
前記[9]から[17]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[19]前記肥料組成物4.0gを、13℃以上15℃以下のイオン交換水100mLに溶解させたときの溶解比率は、下記数式(数D1)の関係を満たす、
前記[9]から[18]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
溶解比率[質量%]=((4.0g-不溶分[g])/4.0g)×100≦10.0…(数D1)
[20]前記肥料組成物4.0gを、13℃以上15℃以下のイオン交換水100mL中に浸漬させ、7日後、21日後、及び36日後に測定した前記イオン交換水中の全窒素原子の濃度C

は、下記数式(数1)及び数式(数2)の関係を満たす、
前記[9]から[19]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
1.0<(21日後のC

)/(7日後のC

)<1.5 (数1)
(21日後のC

)/(7日後のC

)<(36日後のC

)/(7日後のC

) (数2)
(C

【0009】
[1A]有機肥料と、バイオマスとを含む、肥料組成物であって、
前記肥料組成物中に含まれるヘミセルロースの含有量は、15質量%以下である、
肥料組成物。
[2A]前記肥料組成物は、造粒物である、
[1A]に記載の肥料組成物。
[3A]前記バイオマスは、篩目開き1.18mmのメッシュを通過する、
[1A]または[2A]に記載の肥料組成物。
[4A]前記肥料組成物中のバイオマスの内、篩目開き1.18mmのメッシュを通過しないバイオマスの量は、前記肥料組成物中のバイオマスの全量の20質量%未満である、
[1A]から[3A]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[5A]前記バイオマスは、水蒸気爆砕バイオマスである、
[1A]から[4A]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[6A]前記水蒸気爆砕バイオマス中に含まれるヘミセルロースの含有量は、セルロース、ヘミセルロース及びリグニンの全量に対し、20質量%以下である、
[5A]に記載の肥料組成物。
[7A]前記有機肥料は、発酵物であるか、又は発酵物及び未発酵物を含む混合物である、
[1A]から[6A]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[8A]前記有機肥料は、鶏糞、牛糞、豚糞、発酵鶏糞、発酵牛糞、発酵豚糞、発酵残渣及び食品廃棄物からなる群から選択される少なくとも1種である、
[1A]から[7A]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[9A]前記有機肥料は、発酵鶏糞、乾燥鶏糞、及び発酵残渣からなる群から選択される少なくとも1種である、
[1A]から[8A]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[10A]バインダーをさらに含む、
[1A]から[9A]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
[11A]前記肥料組成物4.0gを、13℃以上15℃以下のイオン交換水100mLに溶解させたときの溶解比率は、下記数式(数D1)の関係を満たす、
[1A]から[10A]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
溶解比率[質量%]=((4.0g-不溶分[g])/4.0g)×100≦10.0…(数D1)
[12A]前記肥料組成物4.0gを、13℃以上15℃以下のイオン交換水100mL中に浸漬させ、7日後、21日後、及び36日後に測定した前記イオン交換水中の全窒素原子の濃度C

は、下記数式(数1)及び数式(数2)の関係を満たす、
[1A]から[11A]のいずれか一項に記載の肥料組成物。
1.0<(21日後のC

)/(7日後のC

)<1.5 (数1)
(21日後のC

)/(7日後のC

)<(36日後のC

)/(7日後のC

) (数2)
(C

の単位は、mg/Lである。)
[13A]バイオマスを水蒸気爆砕して水蒸気爆砕バイオマスを得る工程と、
前記水蒸気爆砕バイオマスと、有機肥料とを混合することにより混合物を得る工程と、を有する、
肥料組成物の製造方法。
[14A]前記混合物を得る工程の後、前記混合物を造粒する工程を有する、
[13A]に記載の肥料組成物の製造方法。
[15A]前記水蒸気爆砕バイオマスは、篩目開き1.18mmのメッシュを通過する、
[13A]または[14A]に記載の肥料組成物の製造方法。
[16A]前記有機肥料は、発酵物であるか、又は発酵物及び未発酵物を含む混合物である、
[13A]から[15A]のいずれか一項に記載の肥料組成物の製造方法。
[17A]前記有機肥料は、鶏糞、牛糞、豚糞、発酵鶏糞、発酵牛糞、発酵豚糞、発酵残渣及び食品廃棄物からなる群から選択される少なくとも1種である、
[13A]から[16A]のいずれか一項に記載の肥料組成物の製造方法。
[18A]前記有機肥料は、発酵鶏糞、乾燥鶏糞、及び発酵残渣からなる群から選択される少なくとも1種である、
[13A]から[17A]のいずれか一項に記載の肥料組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、付与回数を減らすことが可能な組成物、当該組成物の製造方法、及び当該組成物の使用方法を提供することができる。
本発明の一態様によれば、施肥回数を減らすことが可能な肥料組成物を提供することができる。本発明の一態様によれば、施肥回数を減らすことが可能な肥料組成物の製造方法、及び当該肥料組成物の使用方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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