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公開番号
2025152097
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024053834
出願日
2024-03-28
発明の名称
潤滑油組成物
出願人
出光興産株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C10M
169/04 20060101AFI20251002BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】電動車両に好適に使用し得る、耐摩耗性、熱安定性等の各種性能に優れた潤滑油組成物が求められている。
【解決手段】基油(A)、金属系ナノ粒子(B)、炭素数10~28の鎖状アルキル基及びヘテロ原子を有するポリマー(C)、及びフェノール系化合物(D)を含有し、金属系ナノ粒子(B)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、1.5質量%未満 であり、ポリマー(C)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、2.0質量%未満 である、潤滑油組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基油(A)、金属系ナノ粒子(B)、炭素数10~28の鎖状アルキル基及びヘテロ原子を有するポリマー(C)、及びフェノール系化合物(D)を含有し、
金属系ナノ粒子(B)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、1.5質量%未満であり、
ポリマー(C)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、2.0質量%未満である、潤滑油組成物。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
ポリマー(C)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、0.001質量%以上である、請求項1に記載の潤滑油組成物。
【請求項3】
金属系ナノ粒子(B)の含有量は、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、0.001質量%以上である、請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
【請求項4】
ポリマー(C)と、フェノール系化合物(D)との含有量比〔(C)/(D)〕が、質量比で、3.0以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項5】
金属系ナノ粒子(B)と、フェノール系化合物(D)との含有量比〔(B)/(D)〕が、質量比で、1.5以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項6】
フェノール系化合物(D)が、アミノ基又は硫黄原子を有しないフェノール系化合物である、請求項1~5のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項7】
ポリマー(C)が、窒素原子及び酸素原子からなる群から選択される1種以上のヘテロ原子を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項8】
金属系ナノ粒子(B)が、遷移金属元素並びに第12族から第15族の金属元素及び半金属元素からなる群から選択される1種以上の金属元素(b1)からなる金属ナノ粒子、前記金属元素(b1)の酸化物からなるナノ粒子、前記金属元素(b1)の窒化物からなるナノ粒子、前記金属元素(b1)の硫化物からなるナノ粒子、前記金属元素(b1)の炭化物からなるナノ粒子、及び前記金属元素(b1)のホウ素化物からなるナノ粒子からなる群から選択される1種以上の金属系ナノ粒子(B1)を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項9】
電動車両用機器の潤滑に用いられる、請求項1~8のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項10】
前記電動車両用機器が、モーター、バッテリー、インバーター、及びエンジンから選択される少なくとも一つである、請求項9に記載の潤滑油組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、潤滑油組成物、当該潤滑油組成物を備える機械装置及び当該潤滑油組成物の使用方法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、地球環境保護の観点から二酸化炭素削減が強く求められており、そのため自動車の分野では省燃費技術の開発に力が注がれている。省燃費化の自動車にはハイブリッド車や電気自動車が挙げられ、これらの車は今後急速に普及すると予測されている。ハイブリッド車や電気自動車は電動モーターや発電機、減速機、インバーター、蓄電池などを備え、電動モーターの力を利用して走行する。このような電動車両に使用し得る潤滑油組成物は、優れた耐摩耗性と熱安定性を兼ね備えることが必要とされる。
【0003】
また、電動車両に使用し得る潤滑油組成物が種々開発されている。例えば、特許文献1および2には、潤滑性ベース油、金属清浄剤、分散剤、ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZDDP)耐摩耗剤、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン(MoDTC)、粘度変性剤、及び他の潤滑油添加剤をそれぞれ所定の含有量で含み、特定の電気伝導率及び100℃動粘度を有する潤滑油が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2019-529675号
特表2019-532151号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような状況下、電動車両に好適に使用し得る、耐摩耗性、熱安定性等の各種性能に優れた潤滑油組成物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記態様[1]~[12]を提供する。
[1]
基油(A)、金属系ナノ粒子(B)、炭素数10~28の鎖状アルキル基及びヘテロ原子を有するポリマー(C)、及びフェノール系化合物(D)を含有し、
金属系ナノ粒子(B)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、1.5質量%未満であり、
ポリマー(C)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、2.0質量%未満である、潤滑油組成物。
[2]
ポリマー(C)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、0.001質量%以上である、[1]に記載の潤滑油組成物。
[3]
金属系ナノ粒子(B)の含有量は、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、0.001質量%以上である、[1]又は[2]に記載の潤滑油組成物。
[4]
ポリマー(C)と、フェノール系化合物(D)との含有量比〔(C)/(D)〕が、質量比で、3.0以下である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[5]
金属系ナノ粒子(B)と、フェノール系化合物(D)との含有量比〔(B)/(D)〕が、質量比で、1.5以下である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[6]
フェノール系化合物(D)が、アミノ基又は硫黄原子を有しないフェノール系化合物である、[1]~[5]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[7]
ポリマー(C)が、窒素原子及び酸素原子からなる群から選択される1種以上のヘテロ原子を含む、[1]~[6]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[8]
金属系ナノ粒子(B)が、遷移金属元素並びに第12族から第15族の金属元素及び半金属元素からなる群から選択される1種以上の金属元素(b1)からなる金属ナノ粒子、前記金属元素(b1)の酸化物からなるナノ粒子、前記金属元素(b1)の窒化物からなるナノ粒子、前記金属元素(b1)の硫化物からなるナノ粒子、前記金属元素(b1)の炭化物からなるナノ粒子、及び前記金属元素(b1)のホウ素化物からなるナノ粒子からなる群から選択される1種以上の金属系ナノ粒子(B1)を含む、[1]~[7]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[9]
電動車両用機器の潤滑に用いられる、[1]~[8]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[10]
前記電動車両用機器が、モーター、バッテリー、インバーター、及びエンジンから選択される少なくとも一つである、[9]に記載の潤滑油組成物。
[11]
[1]~[8]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物を充填してなる、電動車両用機器。
[12]
[1]~[8]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物を電動車両用機器に適用する、潤滑油組成物の使用方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の好適な一態様の潤滑油組成物は、優れた耐摩耗性を有する。また、本発明の好適な一態様の潤滑油組成物は、優れた熱安定性を有する。また、本発明の好適な一態様の潤滑油組成物は、電動車両に好適なその他各種性能(例えば、貯蔵安定性)を有している。
本発明の好適な一態様の潤滑油組成物は、耐摩耗性、熱安定性等の各種性能に優れることから、モーターと減速機が一体となった電動車両ユニット等の機械装置の潤滑に好適に使用し得る。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「好ましくは30~100、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。また、例えば、数値範囲として「好ましくは30以上、より好ましくは40以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは80以下である」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
加えて、本明細書に記載された数値範囲として、例えば「60~100」との記載は、「60以上(60もしくは60超)、100以下(100もしくは100未満)」という範囲であることを意味する。
さらに、本明細書に記載された上限値及び下限値の規定において、それぞれの選択肢の中から適宜選択して、任意に組み合わせて、下限値~上限値の数値範囲を規定することができる。
加えて、本明細書に記載された好ましい態様として記載の各種要件は複数組み合わせることができる。
【0009】
〔潤滑油組成物の構成〕
本発明の一態様は、基油(A)(以下、「成分(A)」ともいう)、金属系ナノ粒子(B)(以下、「成分(B)」ともいう)、炭素数10~28の鎖状アルキル基及びヘテロ原子を有するポリマー(C)(以下、「成分(C)」ともいう)、及びフェノール系化合物(D)(以下、「成分(D)」ともいう)を含有し、金属系ナノ粒子(B)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、1.5質量%未満であり、ポリマー(C)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、2.0質量%未満である、潤滑油組成物を提供する。
上述のように、電動車両に使用し得る潤滑油組成物は、優れた耐摩耗性と熱安定性を兼ね備えることが必要とされ、様々な検討がされている。本発明では、金属系ナノ粒子(B)を配合させることで、耐摩耗性の向上を図っている。また、金属系ナノ粒子(B)を基油(A)中に良好に分散させるため、特定の構造を有するポリマー(C)を配合している。
しかしながら、金属系ナノ粒子(B)の配合量が多いと、電動車両が有するフィルターの目詰まりが生じ得る。また、ポリマー(C)は極性化合物であることから、多量に配合すると潤滑油組成物の絶縁性が低下してしまうという問題がある。そのため、金属系ナノ粒子(B)及びポリマー(C)は必須の成分であるものの、これらの配合量は少ないほど好ましい。そこで、本発明者らは、金属系ナノ粒子(B)及びポリマー(C)の配合量を減少させても優れた耐摩耗性と熱安定性を発揮し得る処方を検討したところ、フェノール構造を有するフェノール系化合物(D)を配合することで、これらの特性を満たす潤滑油組成物が得られることを見出した。本発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。
なお、本発明の一態様の潤滑油組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、成分(B)~(D)以外の他の潤滑油用添加剤をさらに含有してもよい。
【0010】
本発明の一態様の潤滑油組成物において、成分(A)~(D)の合計含有量は、当該潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは95質量%以上、より好ましくは98質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、特に好ましくは100質量%であり、また、好ましくは100質量%未満、より好ましくは99.9質量%以下、更に好ましくは99.5質量%以下である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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