TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025170307
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-18
出願番号2025135524,2024565023
出願日2025-08-15,2023-05-03
発明の名称プラスチックの流動床触媒熱分解プロセスにおける触媒及びガスから充填剤を分離する高効率プロセス
出願人アネロテック・インコーポレイテッド,ANELLOTECH,INC.
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C10G 1/10 20060101AFI20251111BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】充填剤を含むポリマーの混合物を化学中間体に化学的にリサイクルし、さらにグレードアップするためのシンプルで連続的なプロセスが求められている。
【解決手段】廃プラスチック、ポリマー、その他の廃棄物をパラフィン、オレフィン、BTXなどの芳香族化合物などの有用な化学製品や燃料製品に変換するための流動床触媒熱分解プロセスであって、プラスチックに含まれる充填剤を触媒及びガスから分離するプロセスが説明される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
オレフィン及び芳香族化合物の製造方法であって、
少なくとも1つに充填剤材料を含むプラスチックを含むストリームを、触媒を含む流動床反応器に供給すること、ここで、前記充填剤材料のカットサイズ又は粒子サイズは、流動床触媒のカットサイズ又は粒子サイズよりも小さい;
前記流動床反応器内で原料と触媒を触媒反応させて、触媒と充填剤材料の第1の質量比を含む生成混合物を形成すること;
前記生成混合物から蒸気排出物を回収すること、ここで、前記蒸気排出物は触媒粒子及び充填剤材料を含む;
前記蒸気排出物を固体分離システムに通すこと、前記固体分離システムは、前記蒸気排出物を第1サイクロンに通し、第1ボトム画分と第1オーバーフロー画分とを分離することを含み、ここで、前記第1サイクロンは分級サイクロンであり、前記第1ボトム画分は、前記第1の質量比よりも大きい第2の質量比を有する;
前記オーバーフロー画分を第2サイクロンに送り、第2ボトム画分と第2オーバーフロー画分を分離すること、ここで、前記第1サイクロンは触媒粒子に対して第1分離効率を有し、前記第2サイクロンは触媒粒子に対して前記第1分離効率よりも大きい第2分離効率を有し、前記第2ボトム画分は、前記第1の質量比よりも小さい第3の質量比を有する;
最後のサイクロンから排出される前記第2オーバーフロー画分の蒸気からオレフィン、芳香族、又はそれらの組み合わせを回収すること;
を含む、方法。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記第1サイクロンは1つ以上の低効率サイクロン又は分類サイクロンを含み、前記第2サイクロンは1つ以上の回収サイクロン又はマルチクローン、あるいはその両方を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記低効率サイクロン又は分級サイクロンへの入口の流速は、前記回収サイクロンの入口の流速よりも速い、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上の低効率サイクロン又は分級サイクロンから底部に回収された固形物の少なくとも一部は、前記流動床反応器に戻される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上の回収サイクロンから回収された固形物の少なくとも一部は廃棄される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
触媒反応は、300℃~800℃、又は350℃~700℃、又は400℃~650℃、又は450℃~625℃、又は500℃~600℃の範囲の動作温度で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
エチレン又はプロピレン、あるいはその両方が濃縮されたストリームが前記揮発性生成物から分離される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
エチレン又はプロピレン、又はその両方が濃縮されたストリームが揮発性生成物から分離され、少なくとも部分的に前記熱分解反応器にリサイクルされる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
触媒粒子の質量の少なくとも80%は、少なくとも40ミクロン、又は少なくとも50ミクロン、又は少なくとも60ミクロン、又は少なくとも75ミクロン、又は少なくとも100ミクロン、又は40~300ミクロン、又は50~250ミクロン、又は75~150ミクロンのサイズである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
充填剤粒子の質量の少なくとも80%は、40ミクロン以下、又は30ミクロン以下、又は20ミクロン以下、又は15ミクロン以下、又は10ミクロン以下、又は1~40ミクロン以下、又は2~30ミクロン以下、又は5~20ミクロン以下のサイズである、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2022年5月3日に提出された米国仮特許出願番号63/338,013の優先権を主張する。
続きを表示(約 3,100 文字)【0002】
本発明は、廃プラスチック、ポリマー、及びその他の廃棄物を、パラフィン、オレフィン、BTXなどの芳香族などの有用な化学製品及び燃料製品に変換するプロセスに関するものであり、このプロセスには、このような廃棄物のアップグレードに使用される触媒粒子から充填剤を分離する高効率プロセスが含まれる。
【背景技術】
【0003】
2019年、米国におけるプラスチックの発生量は5,520万トンで、これはMSW発生量の13%に相当する。世界中で3億6,800万トン以上のプラスチックが生産された。ある推計によると、これまでに生産された83億トンのプラスチックのうち、63億トンが廃棄物となり、そのうちリサイクルされたのはわずか9%である。プラスチックリサイクルは、スクラップや廃プラスチックを回収し、その材料を有用な製品に再加工するものである。しかし、中国が2018年に廃プラスチックの輸入を禁止して以来、米国のリサイクル率はわずか4.4%にまで低下したと推定されている。プラスチックのリサイクルは、長鎖有機ポリマーの化学的性質と経済的利益の低さのために困難である。廃プラスチック材料は、多くの場合、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)など、さまざまなプラスチック樹脂タイプに分類して、個別にリサイクル処理する必要がある。さらに、プラスチック材料には、コストを削減し、特性を向上させるためにポリマー配合物に導入された粒子状材料が含まれることがよくある。プラスチック配合物に添加される材料、いわゆる充填剤は、スペースを占有し、高価な樹脂をより安価な化合物に置き換える。コスト削減は、ポリマーと充填剤の相対的なコストによって決まる。2020年5月のポリマーの価格範囲は、およそ(ドル/kg)で、ABS10~16.5、HDPE3.8~8.6、PET1~3、PP2.3~3.7、PS10.9~16.8、PVC1.8~2.5であったが、充填剤は一般に1ドル/kgを大幅に下回る。世界のプラスチック充填剤市場は2019年に100億米ドルと推定され、2026年までに5.2%の成長率で145億米ドルを超えると予想されている。これらの充填剤の多くは、プラスチックの安定性を確保しながら、成形や形作りを容易にする。耐熱性が必要なプラスチックの場合、鉱物充填剤により熱変形が増加し、熱膨張が減少する。充填剤粒子のサイズが大きいと、亀裂が成長し、材料が弱くなる。約10~20ミクロンを超える粒子は、複合材料の耐衝撃性と破断伸びに重大な影響を及ぼし始める。粒子が粗いと、表面仕上げが悪くなり、光沢が低下し、透過性が高くなる。したがって、充填剤は一般に、約30ミクロン未満の非常に小さな粒子が好まれる。
【0004】
ポリマーに充填剤が含まれている場合、通常は複合材料の質量の20~30%を占める。ただし、PVCなど、質量の90%もの充填剤を含む材料も製造されており、重量の0.1%未満の充填剤を含む材料もある。
【0005】
Plas-TCat(商標)は、ゼオライト触媒を使用してポリマー/プラスチック材料、特に通常は埋立地や焼却炉に送られる可能性のある廃プラスチックを、永久ガス、C2~C4軽質オレフィン、C1~C4軽質パラフィン、及びベンゼン、トルエン、キシレン(「BTX」)を含むC5+炭化水素、芳香族及び非芳香族ナフサ範囲分子、C11+炭化水素、コークス及び炭化物、及び微量副産物の混合製品に変換する触媒流動床プロセスである。ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン、ポリスチレン、及びそれらの組み合わせなど、水素と炭素のモル比が比較的高いプラスチック混合物は、オレフィンや芳香族に変換できる。Plas-TCat(商標)では、充填剤、無機物、塩、鉱物、ガラスや金属片などの材料が蓄積しないようにプロセスから継続的に除去する必要がある。蓄積すると、触媒の活性が低下し、反応器の流体力学に悪影響を与える可能性がある。
【0006】
Plas-TCat(商標)プロセスでは、反応器と再生器の両方のガス状排出物で充填剤が水簸され、さらに一部の触媒も混入するため、ガス状排出物ストリーム内の固体分布は二峰性になる。すなわち、充填剤の小粒子(<40ミクロン、95%<20ミクロン)と触媒の大粒子(>40ミクロン、95%>65ミクロン)である。このストリームから充填剤を効果的に分離し、プロセスからの触媒損失を最小限に抑えることは、パフォーマンスを安定させ、触媒コストを最小限に抑えるために重要である。
【0007】
ホットメルトの濾過によるプラスチックからの充填剤の除去は、MAAGが提供するようなスクリーン又はキャンドルフィルタを使用して行うことができる(https://maag.com/wp-content/uploads/LAF%20Brosch%C3%BCre_EN_16S_s.pdf)。プラスチックのホットメルトを濾過するには、粘性のある溶融プラスチックをフィルタに通すために混合物を高温(400℃)及び高圧(300bar)に上げる必要があり、またプロセスをオフラインにする必要があるフィルタ要素の定期的な洗浄又は交換も必要である。
【0008】
溶解プラスチックリサイクルでは、ポリスチレンに適用されるCreaSolv(登録商標)テクノロジー(https://www.creacycle.de/en/)やポリプロピレンに適用されるPureCycleテクノロジーで実践されているように、ポリマーを溶剤に溶解して固形物を分離する。このプロセスでは、粒子状物質を除去するためにポリマー溶液を濾過する必要がある。フィルタの定期的な洗浄や交換から生じる問題に加えて、このプロセスが実行可能であるためには、大量の高価な溶剤と、溶剤のほぼ100%の回収が必要である。さらに、このプロセスは、混合物中のすべてのポリマーが同じ溶媒に溶解する1種類のポリマー又はポリマー混合物に限定されており、実際のリサイクルストリームで見られるポリマー混合物を個々の成分ポリマーにさらに分離する必要がある。
【0009】
Laymanらは、米国特許第9803035号明細書で、高温高圧下でポリエチレンを流体溶媒と接触させ、ポリエチレン溶液を固体媒体と接触させてより純粋なポリエチレン溶液を生成する精製プロセスについて説明している。Laymanらは、米国特許第10465058号明細書で、ポリマーを溶媒に溶解し、溶液を沈殿させて懸濁汚染物質を除去し、溶液を固体媒体と接触させて精製し、得られた溶液からポリマーを分離することによって、再生ポリマーを精製するプロセスについて説明している。Laymanらは、US11008433B2で、ポリマーを溶媒に溶解し、溶液を沈殿させて懸濁汚染物質を除去し、固体媒体と接触させて溶液を精製し、得られた溶液からポリマーを分離し、混合物中の異なるポリマーに対してこのプロセスを繰り返すことによって、再生ポリマーを精製するプロセスについて説明している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
すべての溶解プロセスでは大量の溶媒の取り扱いが必要であり、ポリマー化学リサイクルプロセスとは別のプロセスを構成する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

合同会社双晶
製炭方法
1か月前
個人
液体化石燃料の改質方法
5日前
株式会社ユシロ
潤滑剤組成物
1か月前
三洋化成工業株式会社
導電剤及び潤滑剤組成物
21日前
株式会社ニッペコ
潤滑組成物
13日前
株式会社ユシロ
金属加工用潤滑剤組成物
1か月前
出光興産株式会社
潤滑油組成物
1か月前
本田技研工業株式会社
液体燃料の製造方法
1か月前
ENEOS株式会社
グリース組成物
1か月前
三浦工業株式会社
ガス化装置
1か月前
本田技研工業株式会社
液体燃料の製造方法
1か月前
ENEOS株式会社
グリース組成物
23日前
株式会社神鋼環境ソリューション
搬送装置
1か月前
三菱重工業株式会社
炭化炉及びその制御方法
1か月前
日本製鉄株式会社
コークスの粉化量予測方法
21日前
コスモ石油株式会社
航空燃料油
1か月前
コスモ石油株式会社
航空燃料油
1か月前
株式会社神鋼環境ソリューション
炭化物製造設備
1か月前
出光興産株式会社
再生絶縁油の製造方法
1か月前
出光興産株式会社
潤滑油基油
1か月前
出光興産株式会社
潤滑油組成物
1か月前
株式会社ダイゾー
グリース組成物
29日前
コスモ石油株式会社
ガード触媒の評価方法
1か月前
コスモ石油ルブリカンツ株式会社
潤滑油組成物
1か月前
コスモ石油ルブリカンツ株式会社
潤滑油組成物
1か月前
三菱重工業株式会社
炉壁及びガス化炉並びに炉壁の製造方法
29日前
コスモ石油ルブリカンツ株式会社
グリース組成物
1か月前
コスモ石油ルブリカンツ株式会社
グリース組成物
1か月前
コスモ石油ルブリカンツ株式会社
グリース組成物
1か月前
協同油脂株式会社
非延焼性グリース組成物
1か月前
日鉄ケミカル&マテリアル株式会社
精製木酢液の製造方法
1か月前
旭化成株式会社
炭素数6~8の炭化水素含有留分の製造方法
20日前
本田技研工業株式会社
液体燃料製造システム、液体燃料の製造方法
1か月前
本田技研工業株式会社
合成ガスの製造方法、及び燃料製造システム
1か月前
本田技研工業株式会社
合成ガス製造方法、及び合成ガス製造システム
1か月前
コスモ石油ルブリカンツ株式会社
内燃機関用潤滑油組成物
1か月前
続きを見る