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公開番号
2025142984
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-01
出願番号
2024042642
出願日
2024-03-18
発明の名称
ポリカーボネート樹脂組成物および成形体
出願人
出光興産株式会社
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
C08L
69/00 20060101AFI20250924BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】長導光路における導光の色調変化が小さく、長期耐熱性および長期耐湿熱性に優れる成形体を製造し得るポリカーボネート樹脂組成物の提供。
【解決手段】本開示のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂と、リン系酸化防止剤と、脂環式エポキシ化合物とを含む。リン系酸化防止剤はペンタエリスリトールジホスファイト化合物を含む。ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、脂環式エポキシ化合物の含有量は0.01質量部以上、0.6質量部以下であり、ペンタエリスリトールジホスファイト化合物の含有量は0.01質量部以上、0.35質量部以下であり、リン系酸化防止剤の含有量は0.2質量部以上である。ペンタエリスリトールジホスファイト化合物の含有量に対する脂環式エポキシ化合物の含有量の割合は0.5以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリカーボネート樹脂と、リン系酸化防止剤と、脂環式エポキシ化合物とを含み、
前記リン系酸化防止剤は下記一般式(1)で表されるペンタエリスリトールジホスファイト化合物を含み、
前記脂環式エポキシ化合物の含有量は前記ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.01質量部以上、0.6質量部以下であり、
前記ペンタエリスリトールジホスファイト化合物の含有量は前記ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.01質量部以上、0.35質量部以下であり、
前記リン系酸化防止剤の含有量は前記ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.2質量部以上であり、
前記ペンタエリスリトールジホスファイト化合物の含有量に対する前記脂環式エポキシ化合物の含有量の割合は0.5以上である、ポリカーボネート樹脂組成物:
JPEG
2025142984000024.jpg
31
141
式(1)中、R
C11
~R
C16
は、
(i)水素原子、もしくは炭素数6以上、15以下の芳香環含有基であり、同一であっても異なっていてもよく、または、
(ii)水素原子、もしくは炭素数1以上、12以下のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、
但し、R
C11
~R
C16
のすべてが水素原子になることはない。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記ペンタエリスリトールジホスファイト化合物の含有量は前記ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.05質量部以上、0.35質量部以下である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項3】
前記ペンタエリスリトールジホスファイト化合物の含有量に対する前記脂環式エポキシ化合物の含有量の割合は2.0以上である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項4】
前記ポリカーボネート樹脂組成物からなり、光が入射する入射部と、入射した光が出射する出射部と、前記入射部から入射した光を前記出射部まで導く導光部とを備え、前記導光部が、入射した光が全反射する曲率の光路を有する光学特性測定用成形体を使用して、光源として白色発光ダイオードを用いて測色したときに、
前記光学特性測定用成形体の、導光路の前記入射部から1005mmの位置におけるCIE1931表色系でのy値が0.41以下である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項5】
前記ポリカーボネート樹脂組成物を使用して、射出成形法により、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、サイクル時間50秒の製造条件にて作製された厚さ5mmの成形体を140℃で1,000時間保存した後、C光源、2度視野の条件で分光光度計を使用して測定されるYI値が2.0以下である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項6】
前記ポリカーボネート樹脂が、主鎖が下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリカーボネート樹脂を含む、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物:
JPEG
2025142984000025.jpg
35
141
式(I)中、
R
A1
およびR
A2
は炭素数1以上、6以下のアルキル基またはアルコキシ基であり、R
A1
とR
A2
とは同一でも異なっていてもよく;
Xは単結合、炭素数1以上、8以下のアルキレン基、炭素数2以上、8以下のアルキリデン基、炭素数5以上、15以下のシクロアルキレン基、炭素数5以上、15以下のシクロアルキリデン基、-S-、-SO-、-SO
2
-、-O-または-CO-を示し;
aおよびbはそれぞれ独立に0以上、4以下の整数を示し;
aが2以上の場合にはR
A1
は同一でも異なっていてもよく、bが2以上の場合にはR
A2
は同一でも異なっていてもよい。
【請求項7】
式(1)中、R
C11
~R
C16
が、
水素原子、または炭素数6以上、15以下の芳香環含有基であり、同一であっても異なっていてもよく、但し、R
C11
~R
C16
のすべてが水素原子になることはない、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項8】
前記式(1)で表されるペンタエリスリトールジホスファイト化合物が、ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトである、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項9】
下記一般式(2)で表されるアリールホスファイト化合物および下記一般式(3)で表されるアリールホスフィン化合物からなる群から選択される少なくとも1種のリン系酸化防止剤をさらに含む、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物:
JPEG
2025142984000026.jpg
46
141
式(2)中、
R
C21
~R
C25
は、水素原子、炭素数1以上、12以下のアルキル基、または炭素数6以上、14以下のアリール基であり、同一であっても異なっていてもよく、
但し、R
C21
~R
C25
のすべてが水素原子になることはなく、R
C21
~R
C25
のうち少なくとも2つは炭素数1以上、12以下のアルキル基または炭素数6以上、14以下のアリール基であり、
P-(R
D21
)
3
(3)
式(3)中、R
D21
は置換基を有していてもよい炭化水素基であり、少なくとも1つは炭素数6以上、18以下のアリール基であり、複数のR
D21
は同一でも異なっていてもよい。
【請求項10】
前記脂環式エポキシ化合物は、3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレートおよびビ-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタンからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物および当該樹脂組成物を含む成形体に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
芳香族ポリカーボネート樹脂などのポリカーボネート樹脂は、透明性、機械的性質、熱的性質、および電気的性質などに優れ、その特性を活かして、導光板などの導光部材レンズまたは光ファイバーなどの各種光学成形品に使用されている。近年、ポリカーボネート樹脂組成物を車両などのデイタイムランニングライト(DayTime Running Lights)もしくはデイタイムランニングランプ(Daytime Running Lamps)(以下、これらをまとめて「DRL」と示す場合がある)または各種光学部品の導光部を構成する導光部品に使用することも検討されている。
【0003】
特許文献1には、ポリカーボネート樹脂(A)と、ポリエーテル誘導体(B)と、亜リン酸エステル系化合物(C)と、エポキシ化合物(D)とを含有してなる光学部品用ポリカーボネート樹脂組成物が開示されている。当該ポリカーボネート樹脂組成物は当該成分(A)~(D)を特定量含有することにより、高温で成形加工した場合でも色相および輝度が良好で、耐加水分解性にも優れることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2017/212512号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、DRLは、車両の視認性向上のため光源であるLEDがより高出力化され、また、より長尺化される傾向がある。高出力LED光の照射による光またはそれに伴う熱による劣化が抑制された、また、長導光路における導光の色調変化が小さい樹脂組成物の開発が求められている。
【0006】
一方、特許文献1に開示される光学部品用ポリカーボネート樹脂組成物から成形される成形品は、長導光路における導光の色調変化、長期耐熱性および長期耐湿熱性については開示がない。
【0007】
本発明の一態様は、長導光路における導光の色調変化が小さく、長期耐熱性および長期耐湿熱性に優れる成形体を製造し得るポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリカーボネート樹脂に、脂環式エポキシ化合物および特定の構造を有するリン系酸化防止剤をそれぞれ特定の量を配合したポリカーボネート樹脂組成物により、前記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明の一態様に係るポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂と、リン系酸化防止剤と、脂環式エポキシ化合物とを含み、
前記リン系酸化防止剤は下記一般式(1)で表されるペンタエリスリトールジホスファイト化合物を含み、
前記脂環式エポキシ化合物の含有量は前記ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.01質量部以上、0.6質量部以下であり、
前記ペンタエリスリトールジホスファイト化合物の含有量は前記ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.01質量部以上、0.35質量部以下であり、
前記リン系酸化防止剤の含有量は前記ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.2質量部以上であり、
前記ペンタエリスリトールジホスファイト化合物の含有量に対する前記脂環式エポキシ化合物の含有量の割合は0.5以上である、ポリカーボネート樹脂組成物である:
JPEG
2025142984000001.jpg
32
141
式(1)中、R
C11
~R
C16
は、
(i)水素原子、もしくは炭素数6以上、15以下の芳香環含有基であり、同一であっても異なっていてもよく、または、
(ii)水素原子、もしくは炭素数1以上、12以下のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、
但し、R
C11
~R
C16
のすべてが水素原子になることはない。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、長導光路における導光の色調変化が小さく、長期耐熱性および長期耐湿熱性に優れる成形体を製造し得るポリカーボネート樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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