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公開番号2025151940
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024053581
出願日2024-03-28
発明の名称樹脂組成物
出願人出光興産株式会社
代理人弁理士法人平和国際特許事務所
主分類C08L 25/06 20060101AFI20251002BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】引張弾性率が高く、かつ面衝撃強度にも優れる成形品を製造可能なSPS系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記成分(A)~(C)を、成分(A)~(C)の合計に対して下記の含有割合で含む樹脂組成物。
(A)シンジオタクチック構造を有し、重量平均分子量が160,000~230,000であるポリスチレン 42~95質量%
(B)ゴム状弾性体 1~29質量%
(C)ポリフェニレンエーテル 4~29質量%
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
下記成分(A)~(C)を、成分(A)~(C)の合計に対して下記の含有割合で含む樹脂組成物。
(A)シンジオタクチック構造を有し、重量平均分子量が160,000~230,000であるポリスチレン 42~95質量%
(B)ゴム状弾性体 1~29質量%
(C)ポリフェニレンエーテル 4~29質量%
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記成分(B)が、水素添加スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体ゴム(SEBS)、水素添加スチレン-エチレン―プロピレン-スチレン共重合体ゴム(SEPS)、スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体ゴム(SBS),スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR),エチレン-プロピレン共重合体ゴム(EPR)、及びこれらを変性したゴムからなる群から選択される1以上である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記成分(B)が、水素添加スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS)及びこれを変性したゴムからなる群から選択される1以上である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記成分(B)として、スチレンに由来する構成単位を含むエラストマー(B-1)10~90質量%と、マレイン酸変性した、スチレンに由来する構成単位を含むエラストマー(B-2)10~90質量%とを併用する、請求項1~3のいずれかに記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記成分(A)~(C)の合計に対して、前記成分(A)の含有量が46~85質量%であり、前記成分(B)の含有量が10~29質量%であり、前記成分(C)の含有量が5~25質量%である、請求項1~4のいずれかに記載の樹脂組成物。
【請求項6】
メルトフローレートが6~22g/10分である、請求項1~5のいずれかに記載の樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の樹脂組成物から得られた成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物及び成形品に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
シンジオタクチック構造を有するポリスチレン(以下、単に「シンジオタクチックポリスチレン」又は「SPS」とも言う)は高い結晶化度を実現可能であることから、それから得られたシートは耐熱性や耐薬品性に優れ、各種成形品として使用される。一方、SPSから得られる成形品は衝撃強度が不足する傾向があるため、材料として適用範囲が制限されるという課題があった。これに対し、SPSにゴム状弾性体とポリフェニレンエーテル(以下、単に「PPE」とも言う)をブレンドすることによりアイゾッド衝撃強度を改良する試みがなされている(例えば特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平6-93153号公報
特開平9-100377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のSPS系樹脂組成物は、成形品の引張弾性率を損なわずに面衝撃強度を高めるのが困難であった。
本発明の目的は、引張弾性率が高く、かつ面衝撃強度にも優れる成形品を製造可能なSPS系樹脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らが鋭意検討した結果、特定の重量平均分子量を有するSPSとゴム状弾性体とポリフェニレンエーテルとを特定組成で配合したSPS系樹脂組成物を用いることで、引張弾性率が高く、かつ面衝撃強度にも優れる成形品を実現できることを見出し、本発明を完成した。
本発明によれば、以下の樹脂組成物等が提供される。
1.下記成分(A)~(C)を、成分(A)~(C)の合計に対して下記の含有割合で含む樹脂組成物。
(A)シンジオタクチック構造を有し、重量平均分子量が160,000~230,000であるポリスチレン 42~95質量%
(B)ゴム状弾性体 1~29質量%
(C)ポリフェニレンエーテル 4~29質量%
2.前記成分(B)が、水素添加スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体ゴム(SEBS)、水素添加スチレン-エチレン―プロピレン-スチレン共重合体ゴム(SEPS)、スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体ゴム(SBS),スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR),エチレン-プロピレン共重合体ゴム(EPR)、及びこれらを変性したゴムからなる群から選択される1以上である1に記載の樹脂組成物。
3.前記成分(B)が、水素添加スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS)及びこれを変性したゴムからなる群から選択される1以上である1又は2に記載の樹脂組成物。
4.前記成分(B)として、スチレンに由来する構成単位を含むエラストマー(B-1)10~90質量%と、マレイン酸変性した、スチレンに由来する構成単位を含むエラストマー(B-2)10~90質量%とを併用する、1~3のいずれかに記載の樹脂組成物。
5.前記成分(A)~(C)の合計に対して、前記成分(A)の含有量が46~85質量%であり、前記成分(B)の含有量が10~29質量%であり、前記成分(C)の含有量が5~25質量%である、1~4のいずれかに記載の樹脂組成物。
6.メルトフローレートが6~22g/10分である、1~5のいずれかに記載の樹脂組成物。
7.1~6のいずれかに記載の樹脂組成物から得られた成形品。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、引張弾性率が高く、かつ面衝撃強度にも優れる成形品を製造可能なSPS系樹脂組成物が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施例及び比較例における面衝撃強度の試験装置の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の樹脂組成物等について詳述する。
本明細書において、「x~y」は「x以上、y以下」の数値範囲を表すものとする。数値範囲に関して記載された上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。また、以下に記載される本発明の個々の形態を2つ以上組み合わせた形態もまた、本発明の形態である。また、「x以上」との数値範囲は「x超」を含意し、「y以下」との数値範囲は「y未満」を含意する。
【0009】
[樹脂組成物]
本発明の一態様に係る樹脂組成物は、下記成分(A)~(C)を、成分(A)~(C)の合計に対して下記の含有割合で含む。以下、これら成分を単に「成分(A)」、「成分(B)」、「成分(C)」、ともいう。
(A)シンジオタクチック構造を有し、重量平均分子量が160,000~230,000であるポリスチレン 42~95質量%
(B)ゴム状弾性体 1~29質量%
(C)ポリフェニレンエーテル 4~29質量%
以下、上記樹脂組成物の各成分等について説明する
【0010】
((A)シンジオタクチック構造を有し、重量平均分子量が160,000~230,000であるポリスチレン)
シンジオタクチック構造を有するポリスチレンは、高度なシンジオタクチック構造を有する結晶性のスチレン系樹脂である。「シンジオタクチック」とは、隣り合うスチレン単位におけるフェニル環が、重合体ブロックの主鎖によって形成される平面に対して交互に配置(以下において、シンジオタクティシティと記載する)されている割合が高いことを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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