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公開番号2025140952
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024040617
出願日2024-03-15
発明の名称潤滑油組成物
出願人出光興産株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C10M 169/04 20060101AFI20250919BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】耐金属腐食性が高く、アンモニアを含む燃料を用いた内燃機関の潤滑に好適に使用し得る潤滑油組成物が求められている。
【解決手段】基油(A)、アミド系化合物(B)、金属不活性化剤(C)、有機ジチオリン酸亜鉛(D)、及びカルシウム系清浄剤(E)を含有する潤滑油組成物であって、成分(C)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、0.30質量%未満であり、成分(E)のカルシウム原子換算での含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、5000質量ppm以上であり、前記潤滑油組成物の塩基価が10.0以上であり、前記潤滑油組成物の硫酸灰分が、1.10質量%超である、アンモニアを含む燃料を使用する船舶用エンジンの潤滑に用いられる、潤滑油組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基油(A)、アミド系化合物(B)、金属不活性化剤(C)、有機ジチオリン酸亜鉛(D)、及びカルシウム系清浄剤(E)を含有する潤滑油組成物であって、
成分(C)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、0.30質量%未満であり、
成分(E)のカルシウム原子換算での含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、5000質量ppm以上であり、
前記潤滑油組成物の塩基価が10.0mgKOH/g以上であり、
前記潤滑油組成物の硫酸灰分が、1.10質量%超である、
アンモニアを含む燃料を使用する船舶用エンジンの潤滑に用いられる、潤滑油組成物。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記潤滑油組成物の40℃における動粘度が、100mm

/s以上である、請求項1に記載の潤滑油組成物。
【請求項3】
成分(B)が、脂肪酸アミド(D1)を含む、請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
【請求項4】
成分(B)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、0.01~5.00質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項5】
成分(C)が、チアジアゾール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、及びトリルトリアゾール系化合物から選ばれる1種以上を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項6】
成分(D)の亜鉛原子換算での含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、100~7000質量ppmである、請求項1~5のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項7】
さらに酸化防止剤(F)を含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項8】
成分(F)が、フェノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤から選ばれる1種以上を含む、請求項7に記載の潤滑油組成物。
【請求項9】
さらにイミド系化合物(G)を含有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項10】
前記潤滑油組成物の塩基価が、12.0~30.0mgKOH/gである、請求項1~9のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、潤滑油組成物、及び潤滑油組成物の使用方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
自動車、船舶、電車等に搭載される内燃機関には、様々な要求がされており、内燃機関に用いる潤滑油組成物に対しても、このような要求に対応し得る開発が行われている。
例えば、特許文献1には、ディーゼルエンジン用のエンジンオイルとして、沸点500~550℃を有する留分を14質量%以上、及び沸点が550℃を超える留分を5質量%以上含有する潤滑油組成物に関する発明が開示されている。
【0003】
また、これまで内燃機関の燃料としては、ディーゼル油等の燃料油や、天然ガス、石油ガス等の燃料ガスといった炭化水素燃料が用いられていたが、アンモニアを燃料として用いることも検討されている。アンモニアは、石油やバイオマス、再生可能エネルギー源(風力、太陽光、水力、地熱)によって得られる合成物である。再生可能エネルギー源を用いて生成したアンモニアは、燃焼させたときのカーボンフットプリントは事実上ゼロであり、又はCO

やSOx、粒子状物質、未燃焼炭化水素の排出が事実上ゼロである。
そのため、特許文献2のような、アンモニアを燃料として用いた内燃機関の開発も進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-196595号公報
特開2022-075566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アンモニアを含む燃料を用いた内燃機関の潤滑に用いられる潤滑油組成物についても開発されている。燃料として用いるアンモニアは内燃機関の部材を構成する銅等の金属が腐食する要因となる。
そのため、耐金属腐食性が高く、アンモニアを含む燃料を用いた内燃機関の潤滑に好適に使用し得る潤滑油組成物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、基油、アミド系摩擦調整剤、所定量の金属不活性化剤、有機ジチオリン酸亜鉛、及び所定量のカルシウム系清浄剤を含有し、塩基価及び硫酸灰分を所定の範囲とした潤滑油組成物が、上記課題を解決し得ることを見出した。
具体的には、本発明は、以下の態様を開示する。
[1]基油(A)、アミド系摩擦調整剤(B)、金属不活性化剤(C)、有機ジチオリン酸亜鉛(D)、及びカルシウム系清浄剤(E)を含有する潤滑油組成物であって、
成分(C)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、0.30質量%未満であり、
成分(E)のカルシウム原子換算での含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、5000質量ppm以上であり、
前記潤滑油組成物の塩基価が10.0mgKOH/g以上であり、
前記潤滑油組成物の硫酸灰分が、1.10質量%超である、
アンモニアを含む燃料を使用する船舶用エンジンの潤滑に用いられる、潤滑油組成物。
[2]前記潤滑油組成物の40℃における動粘度が、100mm

/s以上である、上記[1]に記載の潤滑油組成物。
[3]成分(B)が、脂肪酸アミド(D1)を含む、上記[1]又は[2]に記載の潤滑油組成物。
[4]成分(B)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、0.01~5.00質量%である、上記[1]~[3]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[5]成分(C)が、チアジアゾール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、及びトリルトリアゾール系化合物から選ばれる1種以上を含む、上記[1]~[4]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[6]成分(D)の亜鉛原子換算での含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、100~7000質量ppmである、上記[1]~[5]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[7]さらに酸化防止剤(F)を含有する、上記[1]~[6]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[8]成分(F)が、フェノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤から選ばれる1種以上を含む、上記[7]に記載の潤滑油組成物。
[9]さらにイミド系化合物(G)を含有する、上記[1]~[8]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[10]前記潤滑油組成物の塩基価が、12.0~30.0mgKOH/gである、上記[1]~[9]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[11]上記[1]~[10]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物を、アンモニアを含む燃料を使用する船舶用エンジンの潤滑に適用する、船舶用エンジンの潤滑方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の好適な一態様の潤滑油組成物は、優れた耐金属腐食性を有するため、アンモニアを含む燃料を用いた内燃機関の潤滑に好適に使用し得る。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「好ましくは30~100、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
また、例えば、数値範囲として「好ましくは30以上、より好ましくは40以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは80以下である」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。つまり、本明細書に記載された上限値及び下限値の規定において、それぞれの選択肢の中から適宜選択して、任意に組み合わせて、下限値~上限値の数値範囲を規定することができる。
さらに、本明細書に記載された数値範囲として、例えば「60~100」との記載は、「60以上、100以下」という範囲であることを意味する。
加えて、本明細書に記載された好ましい態様として記載の各種要件は複数組み合わせることができる。
【0009】
本明細書において、動粘度及び粘度指数は、JIS K2283:2000に準拠して測定及び算出された値を意味する。
本明細書において、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、亜鉛原子(Zn)、モリブデン原子(Mo)の含有量は、JPI-5S-38-92に準拠して測定された値を意味する。
【0010】
〔潤滑油組成物の構成〕
本発明の一態様の潤滑油組成物は、基油(A)、アミド系摩擦調整剤(B)、金属不活性化剤(C)、有機ジチオリン酸亜鉛(D)、及びカルシウム系清浄剤(E)を含有する。
近年、燃焼させたときのカーボンフットプリントが事実上ゼロであり、また、CO

やSOx、粒子状物質、未燃焼炭化水素の排出が事実上ゼロである、環境面の利点があるアンモニア燃料が注目されている。本発明の一態様の潤滑油組成物は、このようなアンモニアを含む燃料を使用する内燃機関(特に、船舶用エンジン)の潤滑に用いられることを想定して調整されたものである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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