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公開番号
2025133494
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2024031486
出願日
2024-03-01
発明の名称
潤滑油用添加剤組成物、潤滑油用添加剤組成物の製造方法、潤滑油組成物、及び潤滑油組成物の製造方法
出願人
出光興産株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
C10M
153/02 20060101AFI20250904BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】粘度指数向上効果に優れる、潤滑油用添加剤組成物を提供する。
【解決手段】炭素数1~40のアルキル基を側鎖に有し、リン酸基を含有する共重合体(X)と、炭素数1~40のアルキル基を側鎖に有し、アミン基を含有する共重合体(Y)とを配合してなる、潤滑油用添加剤組成物である。共重合体(X)及び共重合体(Y)に、各々独立して含まれる構成単位として、一般式(a-1)で表されるモノマー(A1)に由来する構成単位(a1)を含むことが好ましい。また、共重合体(X)の構成単位として、一般式(b-1)で表されるリン含有モノマー(B1)に由来する構成単位(b1)を含むことが好ましい。また、共重合体(Y)の構成単位として、一般式(c-1)で表されるアミン含有モノマー(C1)に由来する構成単位(c1)を含むことが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
炭素数1~40のアルキル基を側鎖に有し、リン酸基を含有する共重合体(X)と、
炭素数1~40のアルキル基を側鎖に有し、アミン基を含有する共重合体(Y)とを配合してなる、潤滑油用添加剤組成物。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
共重合体(X)及び共重合体(Y)の少なくとも一方が、炭素数1~40のアルキル基を有するモノマーとして、下記一般式(a-1)で表されるモノマー(A1)に由来する構成単位(a1)を含む、請求項1に記載の潤滑油用添加剤組成物。
JPEG
2025133494000020.jpg
15
81
[前記一般式(a-1)中、R
a1
は、水素原子又はメチル基を示す。R
a2
は、炭素数1~40のアルキル基を示す。]
【請求項3】
共重合体(X)が、下記一般式(b-1)で表されるリン含有モノマー(B1)に由来する構成単位(b1)を含む、請求項1又は2に記載の潤滑油用添加剤組成物。
JPEG
2025133494000021.jpg
31
131
[前記一般式(b-1)中、R
b1
は、水素原子又はメチル基である。R
b2
は、炭素数2~4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を示す。m1は、1~6の整数を示す。m1が2以上の整数の場合の複数のR
b2
は、同一であっても異なっていてもよい。nは、1又は2の整数を示す。n=1である場合、複数のR
b3
のうちの少なくとも1つは水素原子を示し、残りのR
b3
は水素原子、メチル基、又はエチル基を示す。n=2である場合、R
b3
は水素原子である。]
【請求項4】
共重合体(Y)が、下記一般式(c-1)で表されるアミン含有モノマー(C1)に由来する構成単位(c1)を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の潤滑油用添加剤組成物。
JPEG
2025133494000022.jpg
16
113
[前記一般式(c-1)中、R
c11
は、水素原子又はメチル基である。R
c12
は、炭素数2~4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を示す。m2は、1~10の整数を示す。m2が2以上の整数の場合の複数のR
c12
は、同一であっても異なっていてもよい。R
c13
及びR
c14
は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示す。]
【請求項5】
前記共重合体(X)と前記共重合体(Y)との配合比率[(X)/(Y)]が、質量比で、1/7~7/1である、請求項1~4のいずれか1項に記載の潤滑油用添加剤組成物。
【請求項6】
リン原子(P)の含有量が、前記共重合体(X)の全量基準で、0.1質量%以上である、請求項1~5のいずれか1項に記載の潤滑油用添加剤組成物。
【請求項7】
窒素原子(N)の含有量が、前記共重合体(Y)の全量基準で、0.1質量%以上である、請求項1~6のいずれか1項に記載の潤滑油用添加剤組成物。
【請求項8】
リン原子(P)の含有量と窒素原子(N)の含有量との含有比率[(P)/(N)]が、質量比で、1/7~7/1である、請求項1~7のいずれか1項に記載の潤滑油用添加剤組成物。
【請求項9】
粘度指数向上剤として用いられる、請求項1~8のいずれか1項に記載の潤滑油用添加剤組成物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の潤滑油用添加剤組成物と、潤滑油基油とを含有する、潤滑油組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、潤滑油用添加剤組成物、潤滑油用添加剤組成物の製造方法、潤滑油組成物、及び潤滑油組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動変速機油(ATF)、無段変速機油(CVTF)、及びショックアブソーバー油(SAF)等の駆動系油、内燃機関用油、並びに油圧作動油等の設備油として用いられる潤滑油組成物には、各用途に応じて、様々な特性が求められている。
例えば、自動車の省燃費化に関しては、自動車の軽量化及びエンジンの改良等といった自動車自体の改良とともに、潤滑油組成物の低粘度化による粘性抵抗の低減及び各種潤滑油用添加剤の添加等といった潤滑油の改善も重要となっている。
しかしながら、潤滑油組成物は広い温度範囲で使用されるため、単に、低粘度化を行うだけでは高温条件下では潤滑部分での油膜が薄くなり、部材同士が接触することでの摩耗の増大や焼き付きといった不具合を引き起こす原因になる。そのため、広い温度範囲において、潤滑油組成物の粘度はできるだけ変化しないことが望ましい。即ち、粘度指数が高い潤滑油組成物であることが望ましい。
そこで、高温域から低温域までより広い温度範囲で使用される潤滑油組成物には、一般に、粘度指数向上剤や流動点降下剤等の粘度調整用の添加剤を添加し、粘度の温度依存性を改善する方法が用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ジオール基を含む共重合体と、ボロン酸エステル官能基を含む化合物とを混合した組成物(潤滑油用添加剤組成物)を含有する潤滑油組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2017-508055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の潤滑油用添加剤組成物は、粘度指数向上効果が十分とはいえず、更なる改善の余地がある。
【0006】
そこで、本発明は、粘度指数向上効果に優れる、潤滑油用添加剤組成物、及び潤滑油用添加剤組成物の製造方法を提供することを課題とする。また、当該潤滑油用添加剤組成物を含有する、潤滑油組成物、及び潤滑油組成物の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、下記[1]~[4]が提供される。
[1] 炭素数1~40のアルキル基を側鎖に有し、リン酸基を含有する共重合体(X)と、
炭素数1~40のアルキル基を側鎖に有し、アミン基を含有する共重合体(Y)とを配合してなる、潤滑油用添加剤組成物。
[2] 前記[1]に記載の潤滑油用添加剤組成物と、潤滑油基油とを含有する、潤滑油組成物。
[3] 炭素数1~40のアルキル基を側鎖に有し、リン酸基を含有する共重合体(X)と、
炭素数1~40のアルキル基を側鎖に有し、アミン基を含有する共重合体(Y)とを配合する工程を含む、潤滑油用添加剤組成物の製造方法。
[4] 潤滑油基油と、
炭素数1~40のアルキル基を側鎖に有し、リン酸基を含有する共重合体(X)と、
炭素数1~40のアルキル基を側鎖に有し、アミン基を含有する共重合体(Y)とを配合する工程を含む、潤滑油組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、粘度指数向上効果に優れる、潤滑油用添加剤組成物、及び潤滑油用添加剤組成物の製造方法を提供することが可能になる。また、当該潤滑油用添加剤組成物を含有する、潤滑油組成物、及び潤滑油組成物の製造方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例3の潤滑油組成物において、40℃、60℃、80℃、100℃の順に温度を上げていった際の、各温度での
31
P-NMRスペクトルである。
実施例3の潤滑油組成物において、図1の測定の後、100℃、80℃、60℃、40℃の順に温度を下げていった際の、各温度での
31
P-NMRスペクトルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載された数値範囲の上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「A~B」及び「C~D」が記載されている場合、「A~D」及び「C~B」の数値範囲も、本発明の範囲に含まれる。
また、本明細書に記載された数値範囲「下限値~上限値」は、特に断りのない限り、下限値以上、上限値以下であることを意味する。
また、本明細書において、実施例の数値は、上限値又は下限値として用いられ得る数値である。
なお、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、他の類似の用語についても同様の意味である。例えば、「ポリ(メタ)アクリレート」は、ポリアクリレート又はポリメタクリレートを意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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