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公開番号2025096242
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2024218550
出願日2024-12-13
発明の名称アノード、イオン交換膜-電極接合体、電解装置及び燃料電池
出願人出光興産株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類C25B 11/077 20210101AFI20250619BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】短絡が起こりにくく、電解活性又は発電性能が高いアノード、該アノードを含むイオン交換膜-電極接合体、並びに、該イオン交換膜-電極接合体を含む二酸化炭素還元電解装置、水電解装置、アンモニア電解合成装置及び燃料電池を提供する。
【解決手段】アスペクト比が10以下の金属粒子の凝集体を少なくとも含み、前記アスペクト比は、無作為に選択した100個の前記金属粒子について走査型電子顕微鏡を用いて測定した前記金属粒子の長軸径をa、前記金属粒子の短軸径をbとしたときのb/a値の数平均値である基材層と、触媒及び樹脂を少なくとも含む触媒層とを含むアノード。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アスペクト比が10以下の金属粒子の凝集体を少なくとも含み、前記アスペクト比は、無作為に選択した100個の前記金属粒子について走査型電子顕微鏡を用いて測定した前記金属粒子の長軸径をa、前記金属粒子の短軸径をbとしたときのb/a値の数平均値である基材層と、
触媒及び樹脂を少なくとも含む触媒層と
を含むアノード。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
走査型電子顕微鏡による前記基材層の表面の写真観察において、無作為に抽出した100個の開口部の長径の平均値が20μm以下である請求項1に記載のアノード。
【請求項3】
前記基材層の空隙率が30%以上である請求項1又は2に記載のアノード。
【請求項4】
前記金属粒子の金属が、チタン、ニッケル、コバルト、鉄、スズ、タングステン、タンタル、銅、銀、金、白金、イリジウム、ルテニウム、及びパラジウムからなる群より選択される1つ以上を含有する請求項1又は2に記載のアノード。
【請求項5】
カソードと、請求項1又は2に記載のアノードと、イオン交換膜とを有するイオン交換膜-電極接合体。
【請求項6】
前記イオン交換膜が、陰イオン交換膜を含む請求項5に記載のイオン交換膜-電極接合体。
【請求項7】
前記イオン交換膜の乾燥状態における平均厚みが60μm以下である請求項5に記載のイオン交換膜-電極接合体。
【請求項8】
請求項5に記載のイオン交換膜-電極接合体を含む二酸化炭素還元電解装置。
【請求項9】
請求項5に記載のイオン交換膜-電極接合体を含む水電解装置。
【請求項10】
請求項5に記載のイオン交換膜-電極接合体を含むアンモニア電解合成装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、アノード、イオン交換膜-電極接合体、電解装置及び燃料電池に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
二酸化炭素還元電解装置、水電解装置、アンモニア電解合成装置、燃料電池等の各種電解装置及び電池は、近年、イオン交換膜と電極とが接合したイオン交換膜-電極接合体を備えた装置が開発されている。
電極は、カソード側及びアノード側それぞれにおいて、反応を促進するための触媒を含む触媒層を備え、触媒層に反応成分を供給する基材が触媒層に隣接する構造であることが多い。
【0003】
例えば、特許文献1には、電解質膜の両側に触媒電極層が積層された膜電極接合体を一対のガス拡散層が挟持している積層体を有する水電解・燃料電池セルであって、前記ガス拡散層と前記触媒電極層との間の少なくとも一部に前記ガス拡散層の表面から凸部が突出することを抑制する保護層が設けられている水電解・燃料電池セルが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、フルオロカーボン重合体からなるイオン交換膜の一側面に陽極を、他側面に陰極を接触して配置した電気化学素子において、上記イオン交換膜が非導電性のピラー粒子を含有することを特徴とする電気化学素子が開示されている。
【0005】
特許文献3には、電極触媒を含む触媒層と、電子伝導性とガス拡散性とを有するガス拡散層とを少なくとも有するガス拡散電極用のガス拡散層であって、前記触媒層の側に配置されるべき第1の面よりも該第1の面に対向する第2の面のほうが粗く形成されており、前記第1の面と前記第2の面の特定の測定法による表面粗さを所定の範囲とするガス拡散層が開示されている。
【0006】
特許文献4には、金属基板上に、少なくとも、アノード側電極又はカソード側電極のいずれか一方として機能する第1電極と、電解質と、カソード側電極又はアノード側電極の残余の一方として機能する第2電極とが積層され、且つ前記電解質が前記第1電極と前記第2電極の間に存在する金属支持型電解質・電極接合体であって、前記金属基板は、前記第1電極側に臨む端面に開気孔が存在する多孔質体からなり、前記第1電極は、前記金属基板に臨む第1層と、前記電解質に臨む第2層とを有し、前記第1層が前記金属基板の前記開気孔を充填するとともに、前記第2層が前記第1層の上端面に存在する起伏を覆い、且つ前記第2層の前記電解質に臨む上端面の表面粗さが前記第1層の上端面に比して小さいことを特徴とする金属支持型電解質・電極接合体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2023-101354号公報
特開平09-219206号公報
国際公開2005/081339号明細書
特開2013-065518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
基材は、上記のように触媒層に反応成分を供給するために、高い透過性が求められている。例えば、二酸化炭素還元電解装置では、陰極(カソード)の基材は、ガス状の反応物及び生成物を透過する役割を有するため、比較的安価で多孔性の高い炭素材料が一般的に用いられる。それに対して、陽極(アノード)の基材を透過する反応物(水)が液体であることから、十分な物質移動性を確保するために陰極よりも基材に比較的高い空隙性が求められる。また、陽極は貴電位が印加され酸化的雰囲気となるため、基材に炭素材料を用いると腐食劣化の問題が生じやすい。そのため、チタンなどの金属材料を不織布として用いることがある。金属製不織布は図4で示すように、平面方向に広がる金属繊維(繊維径:数百~数μm程度)が互いに絡まり合った構造となっていることが多い。この構造のため、以下の3点の課題点が引き起こされていた。
【0009】
(1) 電極とイオン交換膜とを圧着してイオン交換膜-電極接合体を製造した場合に、金属繊維部分の直上の膜に圧力が集中し、局所的に陽極と陰極が直接接することで短絡要因となる。
(2) 金属繊維端(毛羽)が膜を突き破り、同様に短絡要因となる。
(3) 金属繊維が折り重なることで基材に凹部や孔部が生じると、電極とイオン交換膜との圧着時に、当該凹部や孔部の位置にある触媒層の触媒は、イオン交換膜に接しにくい。そのため、イオン交換膜に対する触媒の有効な反応面積が減少し、電解効率低下の要因となる。
【0010】
特に、近年では、イオン交換膜として、20~50μmの薄膜が用いられることがあり、上記(1)及び(2)の問題が顕著になる。
(【0011】以降は省略されています)

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