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公開番号
2025094749
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2023210484
出願日
2023-12-13
発明の名称
金属部材の製造方法
出願人
株式会社UACJ
代理人
弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類
C25D
11/18 20060101AFI20250618BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】表面の色調を所望の態様に容易に制御することができる金属部材の製造方法を提供する。
【解決手段】金属部材1は、金属からなる基材2と、可視光を透過する物質からなり、基材2上に設けられた透明層3と、透明層3上に設けられた反射層4と、を有し、反射層4が、反射層4に入射した光の一部を反射するように構成されている。金属部材1の製造方法は、基材2の展開面積比Sdrが所望の値となるように基材の表面性状を調整する表面性状調整工程と、表面性状調整工程を行った後、基材2上に、15nm以上600nm以下の厚みを有する透明層3を形成する透明層形成工程と、透明層形成工程を行った後、透明層3上に2nm以上30nm以下の厚みを有する反射層4を形成する反射層形成工程と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
金属からなる基材と、可視光を透過する物質からなり、前記基材上に設けられた透明層と、前記透明層上に設けられた反射層と、を有し、前記反射層が、前記反射層に入射した光の一部を反射するように構成された金属部材の製造方法であって、
前記基材の展開面積比Sdrが所望の値となるように前記基材の表面性状を調整する表面性状調整工程と、
前記表面性状調整工程を行った後、前記基材上に、15nm以上600nm以下の厚みを有する前記透明層を形成する透明層形成工程と、
前記透明層形成工程を行った後、前記透明層上に2nm以上30nm以下の厚みを有する前記反射層を形成する反射層形成工程と、を有する、金属部材の製造方法。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記表面性状調整工程において、一対の圧延ロールを用いて前記基材を圧延する圧延加工、前記基材を押出ダイから押し出す押出加工及び前記基材の表面を研磨する研磨加工からなる群より選択される1種又は2種以上の加工を行うことにより前記基材の表面性状を調整する、請求項1に記載の金属部材の製造方法。
【請求項3】
前記反射層形成工程において、スパッタリング法により前記透明層上に前記反射層を形成する、請求項1または2に記載の金属部材の製造方法。
【請求項4】
前記反射層が銅原子または銀原子を含む、請求項1または2に記載の金属部材の製造方法。
【請求項5】
前記透明層形成工程において、10V以上400V以下の電圧を印加して行う直流電解、ピーク電圧が10V以上400V以下となるように電圧を印加して行う交流電解、またはパルス電解のいずれかの条件で陽極酸化処理を行うことにより前記基材上に前記透明層を形成する、請求項1または2に記載の金属部材の製造方法。
【請求項6】
前記金属部材の製造方法は、前記反射層形成工程を行った後に、前記反射層上に可視光を透過する物質からなる保護層を形成する保護層形成工程を有している、請求項1または2に記載の金属部材の製造方法。
【請求項7】
前記表面性状調整工程において、前記基材の表面の展開面積比Sdrが0.7%以下となるように前記基材の表面性状を調整する、請求項1または2に記載の金属部材の製造方法。
【請求項8】
前記表面性状調整工程において、前記基材の表面の展開面積比Sdrが1%以上となるように前記基材の表面性状を調整する、請求項1または2に記載の金属部材の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属部材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
金属部材は、例えば建築材料や電子機器の筐体などの、高い意匠性が求められる用途に用いられることがある。この種の金属部材の表面は、意匠性を高める目的で着色されることがある。金属部材の表面に有彩色の色調を付与する際には、塗料が用いられることが多い。しかし、塗料には、紫外線の照射等の種々の原因によって劣化しやすい有機物が含まれている。そのため、塗料によって有彩色の色調が付与された彩色部材は、使用中に塗膜の剥離や褪色、劣化が生じやすいという問題がある。
【0003】
これに対し、光の干渉を利用することにより、塗料を用いずに部材の表面に有彩色の色調を付与する技術が提案されている。例えば特許文献1には、透明な陽極酸化皮膜を形成し得る金属素地と、その表面に形成されたバリヤー層と、該バリヤー層上に形成された0.5~100nmの膜厚の光反射性層とからなる干渉色発色金属体が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-363772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、光の干渉を利用して金属部材の表面を着色しようとすると、表面の色調を所望の態様に制御することが難しい場合がある。例えば、特定の色調を示す金属部材を得ようとしたにもかかわらず、金属部材の表面に対する観察者の視線の角度を変化させた際に、金属体の表面の色相が変化することがある。
【0006】
また、近年、金属部材の意匠性をより高めるため、表面に対する観察者の視線の角度に応じて異なる色相を示す金属部材が望まれている。しかし、このような金属部材を得ようとしたにもかかわらず、金属部材の表面に対する観察者の視線の角度を変化させた際の色相の変化が小さくなることもある。
【0007】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、表面の色調を所望の態様に容易に制御することができる金属部材の製造方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、金属からなる基材と、可視光を透過する物質からなり、前記基材上に設けられた透明層と、前記透明層上に設けられた反射層と、を有し、前記反射層が、前記反射層に入射した光の一部を反射するように構成された金属部材の製造方法であって、
前記基材の展開面積比Sdrが所望の値となるように前記基材の表面性状を調整する表面性状調整工程と、
前記表面性状調整工程を行った後、前記基材上に、15nm以上600nm以下の厚みを有する前記透明層を形成する透明層形成工程と、
前記透明層形成工程を行った後、前記透明層上に2nm以上30nm以下の厚みを有する前記反射層を形成する反射層形成工程と、を有する、金属部材の製造方法にある。
【発明の効果】
【0009】
前記金属部材の製造方法においては、基材の展開面積比Sdrが所望の値となるように基材の表面性状を調整した後に、基材上に透明層を形成する。これにより、基材と透明層との界面の展開面積比Sdrを所望の値に調整することができる。そして、このように、前記界面の展開面積比Sdrを所望の値に調整した後に透明層上に反射層を形成することにより、金属部材の表面の色調を所望の態様に容易に制御することができる。
【0010】
従って、前記の態様によれば、表面の色調を所望の態様に容易に制御することができる金属部材の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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