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公開番号
2025104991
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023223233
出願日
2023-12-28
発明の名称
ニッケル系合金めっき液
出願人
株式会社JCU
代理人
個人
,
個人
主分類
C25D
3/56 20060101AFI20250703BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】均一電着性に優れ、Ni-Cr-(Mo/W)系合金皮膜をより均一な組成及び膜厚で形成し得るめっき液及びめっき方法を提供すること。
【解決手段】ニッケル、クロム、並びにモリブデン及び/又はタングステンのイオン源を含む金属イオン源、並びに錯化剤を含有するめっき液であって、金属イオン源の全量に対する錯化剤の量が、0.01当量以上2当量以下である、Ni-Cr-(Mo/W)系合金皮膜形成用のめっき液。並びに、当該めっき液を用いてめっきする工程を含む、Ni-Cr-(Mo/W)系合金皮膜の形成方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ニッケル、クロム、並びにモリブデン及び/又はタングステンのイオン源を含む金属イオン源、並びに錯化剤を含有するめっき液であって、
前記金属イオン源の全量に対する前記錯化剤の量が、0.01当量以上2当量以下である、Ni-Cr-(Mo/W)系合金皮膜形成用のめっき液。
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
さらに導電塩を含む、請求項1記載のめっき液。
【請求項3】
前記導電塩が硫酸塩を含む、請求項2記載のめっき液。
【請求項4】
アルカリ金属の水酸化物を含有するpH調整剤をさらに含む、請求項1記載のめっき液。
【請求項5】
前記錯化剤が、カルボン酸、カルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸塩、アミノ酸、アミノ酸塩、及びアルコールからなる群より選択される1種以上である、請求項1記載のめっき液。
【請求項6】
さらにpH緩衝剤を含む、請求項1記載のめっき液。
【請求項7】
前記ニッケルの濃度が元素換算で0.001~0.5mol/L、前記クロムの濃度が元素換算で0.01~1.5mol/L、前記モリブデンと前記タングステンとの合計濃度が元素換算で0.001~2.0mol/Lの範囲内である、請求項1記載のめっき液。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のめっき液を用いてめっきする工程を含む、Ni-Cr-(Mo/W)系合金皮膜の形成方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル系合金皮膜形成用のめっき液に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、耐熱性材料や耐腐食性材料として、ハステロイ(HASTELLOY)(登録商標)を始めとするニッケル系合金が多用されている。これらニッケル系合金は、耐熱性及び耐食性に優れ、ハロゲンや酸化性又は非酸化性の種々の化学物質に対する高い耐久性を示し、孔食や隙間腐食を来し難く、応力腐食割れにも強い利点を有する。
【0003】
こうした利点故に、ニッケル系合金は高温環境や腐食性の環境で使用し得るが、一方で硬く、成形加工が困難という欠点がある。そのためニッケル系合金を用いた材料は、複雑な形状に加工し難い上、素材自体が高価であることと併せ、コスト高となりがちである。ニッケル系合金はまた、比較的比重が高く、そのために材料の軽量化が困難という短所を有する。
【0004】
ニッケル系合金を表面の皮膜の形で各種材料に付与することができれば、成形加工性の難点は解決され、低コスト化や軽量化も容易になると考えられる。こうした考えから、ニッケル系合金の皮膜を、めっきにより形成する試みが、幾つかなされて来た。
【0005】
例えば、特許文献1には、クロムイオン、ニッケル及び/又はコバルトイオン、並びにタングステン酸、モリブデン酸、及び/又はレニウム酸イオンをそれぞれ特定の濃度で含有するめっき浴を用いる合金のめっき方法が開示されている。特許文献2では、めっき皮膜の形成効率や外観を改善するために、ニッケル系合金めっき用の錯化剤としてグルコン酸塩を選定し、これをニッケル塩及びモリブデン酸塩と共に配合したpH8~11のめっき液が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平9-302496号公報
特開2005-082856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような従来法では、均一で耐食性等に優れるニッケル系合金めっき皮膜は、必ずしも得られない。例えば特許文献1に記載のめっき法では、後記する実施例にも示すように、ニッケル-クロム-モリブデン合金皮膜の均一な電着が困難である。同様の不具合は、錯化剤の種類に検討を加えた特許文献2に記載のめっき液でも生じ得る。特許文献2記載のニッケル-モリブデン合金めっき液ではまた、クロムイオンを含まないために十分な耐酸性等が発現し難い。このめっき液に単純にクロム塩を添加しても、均一で外観が良好なめっき皮膜は必ずしも得られない。
【0008】
本発明は、上記のような課題を解決すべく、均一電着性に優れ、ニッケル-クロム-モリブデン及び/又はタングステン系合金の皮膜をより均一な組成及び膜厚で形成し得るめっき液、並びにそのめっき液を用いためっき皮膜の形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、ニッケル-クロム-モリブデン及び/又はタングステン系合金(Ni-Cr-(Mo/W)系合金)の皮膜を形成する際に、イオン源量に対する錯化剤量の比率を特定の範囲、具体的には2当量以下に設定することにより、ニッケル系合金皮膜が組成や膜厚の大きなばらつきを伴うことなく得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明は、以下の(1)~(8)を提供する。
(1)ニッケル、クロム、並びにモリブデン及び/又はタングステンのイオン源を含む金属イオン源、並びに錯化剤を含有するめっき液であって、前記金属イオン源の全量に対する前記錯化剤の量が、0.01当量以上2当量以下である、Ni-Cr-(Mo/W)系合金皮膜形成用のめっき液。
(2)さらに導電塩を含む、上記(1)のめっき液。
(3)前記導電塩が硫酸塩を含む、(2)のめっき液。
(4)アルカリ金属の水酸化物を含有するpH調整剤をさらに含む、上記(1)~(3)のいずれかのめっき液。
(5)前記錯化剤が、カルボン酸、カルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸塩、アミノ酸、アミノ酸塩、及びアルコールからなる群より選択される1種以上である、上記(1)~(4)のいずれかのめっき液。
(6)さらにpH緩衝剤を含む、上記(1)~(5)のいずれかのめっき液。
(7)前記ニッケルの濃度が元素換算で0.001~0.5mol/L、前記クロムの濃度が元素換算で0.01~1.5mol/L、前記モリブデンと前記タングステンとの合計濃度が元素換算で0.001~2.0mol/Lの範囲内である、上記(1)~(6)のいずれかのめっき液。
(8)上記(1)~(7)のいずれかのめっき液を用いてめっきする工程を含む、Ni-Cr-(Mo/W)系合金皮膜の形成方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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